吉屋信子のレビュー一覧

  • 花物語 下
    上巻と比べて百合要素が濃くなり個人的にはこちらの方が好み。ただ悲しい結末の話が多く、幸せな話も間に挟んでくれると肩の力を抜いて読めたかも。しかし当時の読者である少女達はこうした切ない物語を好んで読んだのだろう。
  • わすれなぐさ
    昔読んだ小説が、文庫で復活していたので早速購入。吉屋信子の書く物語は、少女がまだ窮屈で、従順で素直であることを強いられていた時代に、少女たちに「自分」を持つことの意味を優しく伝えているように思う。
  • 花物語 下
    最高の百合小説。「女性はかくあるべし」という強い価値観があった時代背景を思うと、この物語に登場する女性たちの強い生き方に励まされた方達は相当多かっただろうなと思いました。

    上巻では女性同士の友愛を、下巻では恋愛に近い感情を描いていましたが、こちらは悲しい結末の作品が多かったこともあり、どちらかとい...続きを読む
  • 花物語 上
    いつか読まなければと思ったまま積んではや数年、やっと読むことができました。具体的な感想は下巻の方で!
  • わすれなぐさ
    好きなイラストレーターさんが表紙を担当していて、作者さんも内容もよく知らないまま購入
    そうしたらなんと少女小説!

    いやでもこれがまた面白い事

    まずセリフが素敵
    「お母様、今日はおよろしいの」だの「ね、今夜から仲よしのお友達になって下さる?」だの、適当に開いたページからの引用でもこんなに美しい

    ...続きを読む
  • 花物語 下
    「ええ、日陰の花なのね・・・・・・けれどいいわ、わたし達、日の光には咲かずとも、月の青白い光に濡れて、咲けばねえ・・・・・・」(日陰の花)

     上巻よりもずっと慎重に読みました。と言うのも、「ああ、もう少しで読み終わってしまう・・・」という名残惜しい気持ちと、胸がぎゅっと潰されちゃいそうな、得も言わ...続きを読む
  • 花物語 上
    今更多くを語るまでもない名作少女小説です。ほんとに素敵なお話しかなくて、忘れてるかなと思っても、ほとんど覚えております。褪せることなく燦然と輝く、それは花物語! 100年前に読まれていた物語ですよ、それでも今尚読み継がれているのはやはり美しいことです。「はしがき」を書いている時の吉屋さんに報告してあ...続きを読む
  • 花物語 上
    言わずと知れた名作を。
    中原淳一の挿絵が有名だけれど、こちら河出書房新社さんの新装版で。

    矢絣のお召の着物に、海老茶の袴。女学校などを舞台に繰り広げられる、女の子たちのときめきに溢れる日常が、花の名を冠した作品で綴られる短編集。
    憧れの上級生、可愛い下級生、聡明な級友。街で見かけた美しい奥様、地元...続きを読む
  • 徳川の夫人たち 下 新装版
    お万の方の所作や言葉、他人を思いやる気持ちが優秀すぎて手本にはならないけど、自分もお万の方のような心の持ち主になりたいと思う。

    女の嫉妬をさらりとかわしながら味方にし、不愉快にさせない人となりは読んでいて自分のドロドロした感情もお万の方が癒してくれたようなそんな感じ。
    まだ篤姫までの本が出ているの...続きを読む
  • 花物語 上

    素敵です

    美しいお話が沢山収録されています。優しい気持ちになれる1冊です。
  • わすれなぐさ

    美しいお話です

    言葉のひとつひとつが美しく、何度でも読み返したくなる1冊です。
  • 花物語 下
    大正時代に発表された吉屋信子の連作短編集「花物語」もいよいよクライマックスへ。クライマックスと言っても上巻と変わらぬ素晴らしいクオリティで繊細な砂糖菓子のような美しき乙女たち儚い世界が展開されております。ヒロインの乙女ふたりと比べると周囲は書き割りじみていていっそ清々しいです。抑圧の強い家父長制度が...続きを読む
  • 花物語 上
    名高い「花物語」の上巻をようやく読み終わりました。感傷を誘う美文に一点の曇りもない清らかな乙女たちの讃歌であります。美しい乙女と歳上の美しい女性が惹かれ合い、悲しい結末を迎える…そんな展開が花になぞらえつつ金太郎飴のようにループしているのですが、これがどっぷり浸れます。ああうるわしきエスの世界。悲劇...続きを読む
  • 花物語 上
    昔の「マリア様が見てる」的小説。
    エッチな関係はなく、耽美で美しい描写が沢山。
    溜息が出ます。
    個人的にはダーリアという短編が好きです。
  • 花物語 上
    美文という言葉がまさにぴったり。
    全体的に胸をきゅうと締め付けられる切なさが漂う。
    「水仙」「白芙蓉」「三色菫」「福寿草」「燃ゆる花」「寒牡丹」がお気に入り
  • 徳川の夫人たち 下 新装版
    信平、家光、家綱、と3人と相対すお万の方の何れも真摯に向き合おうとする姿勢が清々しく、聡明なお万の方に男性も女性も惹かれていくのも当然という気がしました。
    母子の立場に昇華したお万の方と家光とのシーンが印象的で素敵でした。最後まで、少女の面影を残すお万の方、ちょっと見習いたいです。
  • 花物語 下
    上巻よりこいです。スイートピーが好きです。

    あ、上巻とつなげると一枚絵になるのですね。ロザリオ…?
  • 花物語 下
    上巻同様、表紙がかなり素敵です。
    下巻でも感想を一編ずつ徐々に書いていきたいなと思います。

    <アカシヤ>
    棚島さんの気持ちが切ない・・・。
    何て言うか、魅力溢れすぎているが故に、目を逸らしてしまう相手っていますよね。
    そんな哀しい話は無い方が良いのだけども、現実にあるんですよね・・・。
    <桜草>
    ...続きを読む
  • 花物語 上
    表紙がかなり素敵で凄く気に入りました。
    感想を一編ずつ徐々に書いていきたいなと思います。

    <鈴蘭>
    亡き母の面影を探してピアノを弾きに来ていたオルテノ嬢・・・。
    短くも切ない、素敵なお話でした。
    <月見草>
    長崎の話。
    手渡されたのはきっとクロス・ロザリオですね。
    おゆうさんの置いていった簪が切な...続きを読む
  • 花物語 上
    これじゃなくて、新学社文庫のやつです
    いまどきの少女にはこういうロマンティシズムがたりないね
    恋する相手が少女から少年になったところで、ロマンは失われるものではないよ

    中学生くらいの女の子はすべからくよむべし!