【感想・ネタバレ】花物語 上のレビュー

あらすじ

少女の日の美しい友との想い出、両親を亡くした姉弟を襲った悲劇……花のように可憐な少女たちを繊細に綴った数々の感傷的な物語。世代を超えて乙女に支持され、「女学生のバイブル」と呼ばれた不朽の名作。

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Posted by ブクログ

いつか読まなければと思ったまま積んではや数年、やっと読むことができました。具体的な感想は下巻の方で!

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2023年09月28日

Posted by ブクログ

今更多くを語るまでもない名作少女小説です。ほんとに素敵なお話しかなくて、忘れてるかなと思っても、ほとんど覚えております。褪せることなく燦然と輝く、それは花物語! 100年前に読まれていた物語ですよ、それでも今尚読み継がれているのはやはり美しいことです。「はしがき」を書いている時の吉屋さんに報告してあげたいですよね。下巻もおいおい読もうと思います。
すごく悩んだ末、上巻で1番好きな話をあげるなら「雛芥子」かなぁ。「雛芥子」のページに、すごく感動したであろう付箋が3枚も付いていましたので(笑)

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

言わずと知れた名作を。
中原淳一の挿絵が有名だけれど、こちら河出書房新社さんの新装版で。

矢絣のお召の着物に、海老茶の袴。女学校などを舞台に繰り広げられる、女の子たちのときめきに溢れる日常が、花の名を冠した作品で綴られる短編集。
憧れの上級生、可愛い下級生、聡明な級友。街で見かけた美しい奥様、地元の海辺で出会った可憐な人。
でも彼女たちは決してふわふわした夢の時間を送っているわけではなく、しかと地に足をつけて生活している。彼女たちは理想を求め、常に世界と抗う。学び学び、追い求める。時に父母なき妹弟の姉として。病に伏した人の友として、姉として、子として、そして本人として。

「女子は結婚し家庭に入るもの」とされていた時代、男性がほとんど登場しないこの物語を読んだ女の子たちはどれほど勇気づけられただろう。女の子たちはただ庇護されるべき存在ではない。女の子たちはお互いを慈しみ、励ましあい、手を取り合い、自らの信念の元に生きていくことができるのだ。

初期〜中期のお話が好きだな。友情よりも少し強いけれど、愛情まではいかない繋がりが生まれ、育まれ、切なさのなかに消えてゆく。

特に好きなお話たち↓

❁*。上巻
・コスモス
・紅椿
・雛芥子
・三色菫(少し毛色が違うけどこれはこれで切ない)
・露草(このお別れが切な苦しすぎる)
・寒牡丹

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2021年04月29日

購入済み

素敵です

美しいお話が沢山収録されています。優しい気持ちになれる1冊です。

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2020年05月16日

Posted by ブクログ

名高い「花物語」の上巻をようやく読み終わりました。感傷を誘う美文に一点の曇りもない清らかな乙女たちの讃歌であります。美しい乙女と歳上の美しい女性が惹かれ合い、悲しい結末を迎える…そんな展開が花になぞらえつつ金太郎飴のようにループしているのですが、これがどっぷり浸れます。ああうるわしきエスの世界。悲劇もまた美の女神に捧げられたもうた美酒であるのか!

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2018年06月12日

Posted by ブクログ

昔の「マリア様が見てる」的小説。
エッチな関係はなく、耽美で美しい描写が沢山。
溜息が出ます。
個人的にはダーリアという短編が好きです。

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2018年05月20日

Posted by ブクログ

美文という言葉がまさにぴったり。
全体的に胸をきゅうと締め付けられる切なさが漂う。
「水仙」「白芙蓉」「三色菫」「福寿草」「燃ゆる花」「寒牡丹」がお気に入り

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2013年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙がかなり素敵で凄く気に入りました。
感想を一編ずつ徐々に書いていきたいなと思います。

<鈴蘭>
亡き母の面影を探してピアノを弾きに来ていたオルテノ嬢・・・。
短くも切ない、素敵なお話でした。
<月見草>
長崎の話。
手渡されたのはきっとクロス・ロザリオですね。
おゆうさんの置いていった簪が切ない・・・。
<白萩>
I will leave it to Chance. (運命にまかせましょう)
お姫様との出会い。
お姫様の姿を描きたいゆかりさん・・・。
絵とゆかりさんと言うことで、はやてを思い出してしまったのは言うまでもありません(笑)
切ない出会いと別れの話・・・。
<野菊>
実のお母様との儚い出会いと別れ・・・。
これまた切ない話。
<山茶花>
亡くなられたお姉さまの想い出話。
山茶花の中に埋もれる少女ってかなり幻想的な風景です・・・。
語る瑠璃子さんのお姉さまへの思いが伝わってくるようでした。
<水仙>
支那の少女との幻想的な出会い・・・。
少女は幽霊だったか人間だったか・・・。
<名も無き花>
鳩が導いた美しい少女との出会い。
マリア様と少女の親和性は高いですよね・・・それは原点においても明らかなわけです。
――CROIRE EN DIEU―― (信じます)
信じます(c)福沢祐巳

<鬱金桜>
素敵なお姉さまとの想い出話。

あわれ、この優しき姉に別れし小さな子の上に、心あってか胡蝶のごとく散りかかりしは、鬱金桜の葩。

ひとたび逝きては返らぬ日の慕しさは、鬱金桜は春を寂しく儚なげに咲き匂うのではあるまいか。いかに若き君達。

美しい文章です・・・。
<忘れな草>
お姉さまへのあこがれを、あこがれのまま終わらせた少女の話。
マリみてのリリアンにもきっと多くいるであろう、普通の少女の想い出・・・。
読み終わった後流れたタイミングの問題か、「Rumbling Hearts ~twin-vo ver.~/栗林みな実&石橋朋子」がもの凄くこの話に合っているなあと思ってしまいました。

もう戻れない あなたの腕に包まれていた 優しい日々 夏の 記憶かすかに 残ってる 小さな花火 消えない 今でも
もう帰れない 傷つくことを ためらっていた 幼い日々 胸の奥で密かに 育ててた 小さな想い消せない 今では
いつか きっとすべてが 優しさになる あの日に見た七色の夢 遥か 遠くの虹で 出逢えるの あなたへの想い 生きてく 永遠に

やがては返らぬ少女の日の永久の思い出によと、その君が手箱の底に秘められようものを・・・・・・。
<あやめ>
雨の日の美しい夢の想い出。
ふさ子さんはとてもいい子。
あやめの花の精、また会える日があると良いなと想う・・・。
<紅薔薇白薔薇>
ロサ・キネンシス、ロサ・ギガンティア。
蓉子さまと聖さま。
互いの永遠の友情を誓いあう少女の話。
素敵です。
<梔子の花>
盲目の美しい少女の、姿とその笛の音色に魅せられた芸術家の話。
少女への思いを込めてのみを振るい、人魚の像を完成させた芸術家の想いが伝わってくるようでした。
とても綺麗な月明かりの話。
<コスモス>
華やかなる少女の日々への別れの手紙。
妙様はきっと素敵なお姉さまなのでしょう・・・。
まあ、私でしたらこの後自ら会いに来る妙様を書きたいところです(笑)
さらば幸ある少女の華やかなる日を妙様お送りくださいまし。封じこめしこの一片のコスモスの葩に、いくど涙と共に接吻をしたでしょう。 ――では、妙様永久に御機嫌よう、さよなら。
<白菊>
死を約束された少女。
分かれなければならないのに出会ってしまった二人。
儚い、淡い恋物語。
美しきものよ、汝のまたの名は悲しみである。あわれ、次の世には白菊の花と咲かんと誓いし人は・・・。
<蘭>
幼き日の美しきお姉さまとの想い出。
切ないです。
ああ、永久に忘れ得ぬ愁いの花よ、白蘭! 散りぞな散りそ、散りしきて弱き子の胸ぞ荒すな、と私はひそかに祈りをこの花に捧げましょうものを。
<白梅紅梅>
お互いを慕い合う仲の良い姉妹の悲しい別れの物語。
切ない・・・。
<フリージア>
ミドちゃんが緑さんに成る過程の話。
リボンの色が変わる瞬間が醍醐味ですね。
<緋桃の花>
『物置城のトランク姫』
素敵な先生からの言葉に微笑む少女が可愛いです。
<紅椿>
紅椿が結んだ二人の少女。
哀しい少女の紅椿への思いが切ない話です・・・。
<雛芥子>
寮にありては家を恋う、されど家に帰りて慣るればまた都の寮を慕う、少女なればか、かばかりに憧れ燃ゆる性あるは・・・・・・。
雛芥子姫・・・切なすぎる話でした・・・。
幸せになって欲しかったのになあ・・・。
私の脳内ではゆるゆりのひまさくで再生されていました・・・でもバッドエンドだと切ないなあ・・・。
それでも、なもりさん描いてくれないかなあ。
<白百合>
乙女の心に永久に生ける純潔の先生の話。
その姿は消え去ってもその心は永久に残り続ける・・・。
こうして先生のお姿は見えなくなりました。けれども先生の清い愛の生命を形取った白百合の花が(純潔)と囁いてこの土の上で咲くかぎりは、その花の姿と共に先生の、みこころは私共に永久に生きるのでございます。
<桔梗>
桔梗の舞姫の話。
しかし、どうして着物を預けたまま取りに行かずに街を離れようとしたのか・・・忘れていたとしたら・・・ドジっ子?w
打ちみればその面にも月影うけて咲くや銀泥に輝く一本の桔梗の花、おく露もあわれ紫にきらめいて・・・・・・。
<白芙蓉>
キチガイに嫌がらせを受ける話。
何とも腹立たしい、哀しい話でございます・・・。
<福寿草>
優しいお姉さまとの出会いと別れと再会の話。
福寿草のように美しく・・・。
<三色菫>
幸枝さんがふうらい姉妹のれい子さんで再生されてしまった・・・さっき読んでいたせいか・・・。
実のお父様とのそうとは知らぬ(もしかしたら知っててかな?)の出会いと別れ。
親子とは言え珍しく男女の話ですね。
幸枝さんが義理のお父様とお母様の優しさに包まれて、幸いに過ごされていく事を願います・・・。
<藤>
聖羅さんが素敵です。
無邪気さと美しさを兼ね備えた少女は最強レベルですね(笑)
<紫陽花>
ああ、心をこめて命を打ちいれて、描くや絵筆に染みゆく紫の滴り、隆子の涙に溶けし、薄き紫、金泥ににじみて夢より咲きしか淡い花の影、半ば溶けて夢に入り半ば現つの幻と咲くや、その葩あわれ紫陽花。
最後の文が美しすぎる・・・。
若夫人の素晴らしさと、お俊ちゃんの美しさに見惚れる物語でした。
隆子ちゃんは何故かクロワーゼの湯音ちゃんで再生された(笑)
家族が一人一人減っていって、三人になって、お俊ちゃんも亡くなって・・・家族が一人一人減っていく様が我が家を思い起こさせて切ない、けど紫陽花がとても美しい、そんな話でした。
<露草>
これはもう完璧に姉妹(スール)の話でしたね。
まさにエス。
秋津さんと凉子さんは当然可愛いのですが、
さりげなく一條さんが可愛い・・・。
私の手で続きを書きたいぐらいですね。
私の場合は決して二人をこのままにしたりはしません。
私にはそのような結末は、本来到底耐えられないものなのです・・・。
<ダーリヤ>
看護婦小説。
少女が本物の看護婦になるきっかけと過程を描いたお話。
素敵な決心だと思いました。
でも、春恵さんの道子さんに対する気持ちは、やっぱり真実だったとも思うので、春恵さんの気持ちが切ないなと思うのです・・・。
春恵さんはこれからも道子さんに会う為に病院に通うんだろうな・・・あきらめきれなくて・・・切ない。
<燃ゆる花>
激しい熱情。
貴き二人の想いの果て。
美しい。
魔女は焔の中にその身をやつして、
唯一人の次女と共に、神のもとに召されたのです。
麗しき情熱の、ああ花物語・・・。
<釣鐘草>
姉弟の話。
お姉ちゃんの哀しみが胸を打ちます。
自分と重ねあってしまい余計に切ない気分になりました・・・。
あわれ秋風心あらば紫の花咲き鳴らせ吹き鳴らせ、我が世悲しと鳴れよ、鐘草、鳴れよ鐘草・・・・・・。
<寒牡丹>
大事な事なので2回言いました。
ちはやふるな話でしたね~。
則子様がミクさん大好きなで応援しまくりな所が素敵。
何子の君も良い。
<秋海棠>
マリみてに繋がっていくような感じの話でした。
敦子様の哀しみが伝わってくるようです・・・。

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2012年01月16日

Posted by ブクログ

これじゃなくて、新学社文庫のやつです
いまどきの少女にはこういうロマンティシズムがたりないね
恋する相手が少女から少年になったところで、ロマンは失われるものではないよ

中学生くらいの女の子はすべからくよむべし!

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2010年10月05日

Posted by ブクログ

前半のページ数の少ない作品は展開がやや単調であまり合わないかも……と思いながら読み進めていたが、白芙蓉の前後あたりの20ページ位の作品から展開の仕方に変化があり、登場人物の設定に奥行が生まれ、起承転結もはっきりとわかりやすくなったように感じたためか後半は楽しみながら読むことができた。
短編としての出来は言わずもがな、全体的にハッピーエンドではない話でも不思議と後味は悪くなく透明感のある作品集でした。
個人的なお気に入りは福寿草と三色菫。

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2024年06月23日

Posted by ブクログ

少女小説としてももちろん、短編集のお手本としても読むべき価値のある作品。どの短編も僅か数ページで読者の心に細やかな感動を与える。嶽本野ばらが影響を受けているのがよくわかった。

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2023年12月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

花の名前を冠するお話の短編集で、花の様に儚い少女たちのお話。

上下巻を通して思ったのが、比喩が情緒あって美しいということ。

「双のひとみに露は結ばれました」
「泣きぬれた女の瞳のように、灯がうす赤くぽっとつきます」
「三日月の銀の挿櫛と浮かぶ頃」

….なんですかこれは!
胸の奥がきゅうっとなるような、切ない表現がたくさんあって、それだけでも読む価値はあると思う。

そして、色の表現がとても良い。
上巻の「あやめ」の雨の尾張町(グレー)の中の、差し掛けられた傘のうす紫の柔らかい翳、濃紫に白さも交じるあやめの花の一束…そして、優しい人の黒髪と可愛く紅さいた唇
……想像すると、ほうっと溜息が出るぞこれは。

他にも色々とあるけれど、それは読んでからのお楽しみ。


私は少女小説が割と好きだけど、下巻は上巻とは雰囲気がまた違った。
私自身、女子校に通っていたが、やっぱり「お姉さま」と言う雰囲気の先輩はいたなぁと懐かしく思った。


全編を通して、なんだかとってもノスタルジーを感じた。
私の祖母の家から見る、山へ沈む夕日を思い出して、切なくなった。


私は鬱金桜が一番好きだった…

心が荒んでいる時に読むと、純粋な少女たちの話に触れることが出来て、気持ちがすーっと楽になる…

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2020年01月13日

Posted by ブクログ

クララアグネス白書のしーのが愛読する
1920年ごろ(大正末から昭和初期)書かれた少女小説短編集
家族の愛情や同性の友人との友情はあっても
異性との恋愛はないのが90年前であり
少女小説なのかと疑うところだが
そのくすぐり感傷を誘うつくりは確かに今のままである
とはいえ少女マンガならともかく
氷室冴子せんせ以降のライトノベル的少女小説の多くは
恋愛以外の感傷を必要としていないが時代のゆえか
独特の修飾で綴られたかくありたしという
美意識よりなる本作の文章は
いわゆる「少女小説」でなく
姫野カオルコ作品のようなあちらであろう
少女より上の女性をさすことばがないのであちらとしかいえないが

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2019年01月12日

Posted by ブクログ

吉屋信子の美しい文章が好きです。
心に残る映像がひとつずつ、という感じ。
(前巻の)前半の作品の方がすっきりしていて好きだった。

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2013年08月30日

Posted by ブクログ

その幻を追って走りゆく豊子をふいに犇と抱きとめた優しき腕があった。この腕が与えられないならば、豊子は円内を幾度走りまわるとも知るを得なんだろうに。
はっと息をこらして危うく倒れようとする豊子を抱き寄せて、耳もとで近く囁く声、
『おめでとう、もう大丈夫! 第一着!』
と――さながら、谷間に落ちて気絶した勇敢な冒険者の唇に女神が哀れんで星の雫を滴したごとく――
2013/07/22-08/08
2023/07/29-08/09

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2013年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

花のように儚く淡く、今にも消えそうな、それでいて芯の通った少女たちの物語。
彼女らは大人の汚さにも気付き始めていますが、まだそこに染まってはいません。

ほとんどの物語は少女としての最後の時間を描いたもののように見えます。
友人や恩師との別れ、新しい出会い…
センチメンタルな結末は、一つの時代の終わりを告げているのではないでしょうか。

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2012年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 花の名になぞらえた少女たちを描いた短編集。
 1話、1話をゆっくり読みたい本。おそらく、1話と1話の間に時間をおいたほうが楽しめる。一気に読み終えるにはもったいない。

 ダーリヤと燃える花が印象的。
 タイトルの通り、女は花であった。

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2011年02月26日

Posted by ブクログ

りある大正ロマンの実力を見よ!


朝露に濡れたアサガオのように、美しく、清らかで、はかない。
少女たちの揺れる心を流麗な筆致で描き、「女学生のバイブル」として読み継がれてきた元祖少女小説。

とにかく文章がよい。
美しいが、華美という程ではなく、一語一語が丁寧に綴られている。

最初に書かれたのが1916(大正5)年ということで、やや全体に古臭さも感じられるが、違和感なく読むことができる。

表紙画はイラストレーターのさやかさんの絵。きれいです。

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2010年06月23日

Posted by ブクログ

 1916年から1925年にかけて書かれた少女小説集。はしがきに「日支事変勝いくさの第二年目」とあるのが時代を感じます。上巻は三十三篇を収録。友情を拒まれるその理由がつらい『白菊』、慈善病院でいやいやながら働いている看護婦が自らの仕事の尊さに気づいていく『ダーリヤ』、ミッションスクールの寄宿舎に逃げ込んできた富豪の妻とルームメイトの儚くも激しい友情『燃ゆる花』の三篇が心に残りました。

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

短編集。
大正の女学生達のバイブルだったそうで。

ひとつひとつの言葉が綺麗で乙女でした。
お話もなんだか童話のような雰囲気でとても落ち着いた気分になります。
僕は乙女でも、というかもともと女性ではないんですが、
この本が人気だった理由がわかった気がしました。

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2010年04月11日

シリーズ作品レビュー

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