高島俊男のレビュー一覧

  • 漢字と日本人

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    漢字とは、使い始めの歴史から、戦後の漢字撤廃や英語公用語化、英語や中国台湾との比較、当用漢字に制定などまで。そして数多くの用例の提示が非常に分かり易い。良書。

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    2024年09月10日
  • 漢字と日本語

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     少し読むだけで、漢字(日本の漢字だけでなく中国語としての漢字)に対して恐ろしく造詣の深い人が書いているのがわかる本。
     エッセイ集っぽくて読みやすいのだが、内容としては、語学に興味のある自分ですらあまり見ないような古い時代の表現などに比重が寄っており、その意味ではあまりとっつきやすくはない。
     とりあえず、本文中で触れられていた『米欧回覧実記』は読むことにした。

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    2024年09月07日
  • 漢字と日本人

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    ネットで話題だったので手に取った。
    新刊ではなく、すこし前の本だった。

    3章が面白かった。
    漢字を、外来の文化をむやみやたらに有難がる日本人の姿はずっと変わっていないんだなあ。

    漢字の学習が苦手な子どもに毎日聞かされる不満にも、漢字を日本語に使う中での不具合=漢字を使う日本語が実際的でないことには歴史的背景に裏打ちされた理由があるのだなーと、思わされました。

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    2024年08月27日
  • 漢字と日本人

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    感想
    音が伝える意味。文字があまりに多くの役割を担ってしまった。しかしもはや手放せない。どれだけ時代が変わっても付き合い続ける。便利だから。

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    2024年08月19日
  • 漢字と日本人

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    家にあったので読んでみた。再読ではないと思うけど? おもしろかったです。

    文字を持たなかった日本語に、日本語とは全く異なる中国語の文字を取り入れたから変なことになったといろいろ説明する本。
    例えば、「カテーの問題」と言われたら、家庭か仮定か課程かを文脈で判断する。その際、無意識に漢字を思い浮かべる。言語の実体は音声であるはずなのに、文字に結びつけないと意味が確定しないという奇妙な言語であることなど。

    最後は国語審議会への苦言を通して、筆者の立ち位置を述べている。

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    2023年08月09日
  • 漢字と日本人

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    日本語は音声だけでは意味が通じない。一つの読みに対して文字が沢山あるからだ。つまり、文脈からどの文字を当てるのか私達は瞬時に判断している。
    なんでそういうふうになったのかを書いた本。
    ホントその通りだわーと首肯しながら読みました。

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    2020年02月12日
  • 漢字と日本人

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    当たり前だが、日本語には、漢字はなかった。中国から文化が伝わり始めたころ、日本語の表記方法がなかったため、漢字が代用され、しばらくは漢字だけで日本語を表記した。カタカナ、ひらがなが発明された後も、知的水準の高い人々は、漢字のみで日本語を表記した(一部の例外として、本居宣長、紀貫之らがいる)。こういう状況により、いかに日本語が歪になったかを説明、解説するのが本書である。 本書の指摘する最も良い例は、「英語は、音(おん)が意味を表し、それを記述するのが文字である」、「日本語は、音のみでは意味がなく、文字が意味を表す」。つまり、日本語は漢字により、多くの概念を表してしまったため、一つの音が多くの意味

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    2018年10月23日
  • 漢字雑談

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    こういう漢字の知識については,いかにも「博学」という言葉を感じる.原典がどこにあるか,さらりと説明している様子が心地よい.そういう知識をもとに,日本語における表記の問題もいろいろと挙げている.

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    2015年03月24日
  • 漢字と日本人

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    日本人が「漢字」という大陸の(というか外国の)文字をどのように受容していったかというその変遷、つまり日本人の漢字との千年以上に渡る"付き合い方"がよく分かる本。漢字をなんとかして日本語に適用させようとしたかと思えば今度は漢字を徹底的に排除し「かな」やローマ字にしようとする…どうも日本人は甚だ極端であるらしい。なるほど、日本人が漢字をいかに受容していったかという歴史を通して、日本人のメンタリティもよく分かる。

    また、それぞれの民族の言葉がその民族の思考様式と密接に結びついている、という指摘はまさにその通りだと思う。ある言葉がなければ、当然にその概念も存在しないのである。例えばこの部分はなんかも

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    2014年03月13日
  • 漢字雑談

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    難しいながらも、漢字にまつわるいろいろなことがわかったけれども。
    著者の性格の悪さが気になって、スラっと読めないのが玉に瑕。

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    2013年09月28日
  • 漢字雑談

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    「お言葉ですが」シリーズを書かれてきた高島さんの日本語と中国から伝わって来た漢字にまつわるエッセイ。「お言葉ですが」よりテーマが軽めで読みやすい。しかし中国の故事や書物に関わるところは正直、むつかしかった。

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    2013年06月24日
  • 漢字と日本人

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    著者は中国語学・中国文学の研究者。
    日本語における漢字の問題を論じた本。

    先日、田中克彦『漢字が日本語を滅ぼす』を読んだが、それを思い出す内容だった。
    まず、中国語と日本語は言語として異質であるのに、その文字を日本に導入することには無理があったとする。
    さらに、日本語は中国語より音が単純で、中国語では発音し分けていた音の区別がなくなってしまい、同音異義語が溢れることとなったこと。
    時間軸に沿って展開する言語のリニアな構造を、漢字を導入した日本語は崩してしまい、いびつな言語にならざるを得なかったとも言っていた。
    これは、田中さんの本にも見られた議論。
    この辺りまでは、両者の見解は結構重なるよう

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    2012年10月19日
  • 中国の大盗賊・完全版

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    ネタバレ

    中国歴代王朝の殆どは盗賊による創業だ、
    というユニークな視点から迫る中国王朝史。
    漢の高祖劉邦から現中国共産革命の祖毛沢東までを
    大盗賊だと宣うのだから痛快な書ではある。

    先ず、著者は盗賊の発生する要件を
    氏族社会と近代資本主義社会との中間段階にある農業社会とする。
    農村の過剰人口が盗賊の発生母体だ。
    農村地域に、働き場のない、あるいは働いても食えない人間が、不断に、また大量に発生する。彼らは流れ歩く閑民となり、盗賊となる。
    中国には、大昔から20世紀の今日に至るまで、常に盗賊がいた。
    その彼らが権力争いの表舞台へと勇躍登場しては歴史を作ってきたのだ。と。

    彼らへの呼称は、単に「盗」といい

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    2012年02月03日
  • 中国の大盗賊・完全版

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     毛沢東及び中国共産党は我々が持つ一般的な近現代の国家観ではなく、中国の歴史という文脈、とりわけ「盗賊」の系譜の中で理解せよという筆者の見識はしっくりくるし、多分正しいのだと思う。
     キューバのカストロ政権やチリのアジェンデ政権と比べてみるのもおもしろい。

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    2015年01月05日