マキアヴェッリのレビュー一覧
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中世ヨーロッパにおける政治生体や様々なリーダーの栄枯盛衰を俯瞰的に分析し、リーダー(君主)とはかくあるべき
というものを記している。特に、憎悪と軽蔑は避けるよう努めるべきであるが恐れられことは必要である、助言は必要なときに自ら得れば良く、それ以外に進言される助言は不要であるといった内容が心に残った。リーダーの多くの資質について述べられているが、とどのつまり社会情勢や自分や他社の能力や性格をつぶさに分析し、臨機応変に対応する必要があるということだと理解した。今から500年前に記された書物ではあるが、現在の組織にも十二分に適用できる内容となっている。 -
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君主としていかに臣下や人民を抑え統治するか、歴史上の君主の事例から言及されている。その方法には、人を恐れさせる、反逆されないための残忍な方法も説かれているため、現在を生きる自分からは賛同しにくいと感じられるような方法も多い。とはいえ、必ずしも否定できるようなものでなく、当時の時代背景からそのような方法が取られてきたこととその合理性に対する理解はできる。
また、考え方として、相手に恐れられるような存在であること、且つ、相手に憎まれたりしないことが大事であることと、それを維持するためにどのように振る舞うか、どのような施策を打つことが重要であるか、自分の影響力の与え方を考える上での新たな視点としての -
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職務に任じられた官吏が財を着服しても知られることはない。水中で泳ぐ魚が水を飲んでも知られることがないように▼射手に放たれた矢はせいぜい一人を殺すか、殺さないかである。しかし、知者により放たれた智謀は、胎内にいる者をも殺すことができる。 カウティリヤChanakya『実利論』BC4世紀 ※マウリヤ朝チャンドラグプタの宰相
民衆を指導する者は正義(社会維持の徳)・知恵・勇気(精神の高邁さ)・節度をもつべき。キケロCicero『義務について』BC44
倫理・道徳と政治は別。善き主君、善き政体を考えるよりも、現実の欲望渦巻く混沌の世界にどうすれば秩序を与えられるか、を考えるべき。「人間はいかに生き -
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共和制の国を占領するのは難しが、もともと君主制の国を征服して支配することは容易。住民が自由を知らず、支配されることに慣れているから。
加害行為はまとめて短く、恩恵は少しずつ長く。
君主には、良き土台が必要=傭兵と援軍は約立たず。自己の軍が必要。君主は、みずから陣頭に立って指揮官にならなければならない。
ギリシャは援軍をトルコに求めたため、異教徒に隷従する始まりとなった。ローマ帝国の滅亡の始まりは、ゴート人を傭兵にし始めた時。
君主は、戦争と軍制と軍事訓練のほかに業務はない。
君主は高い地位にあるため、誹謗中傷の的になりやすい。
君主はけちん坊と呼ばれることを気にしてはいけない。気前の良さを示す -
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「君主論」は、10年前、中央公論社の「世界の名著」で、「政略論」と一緒に読んだのだが、あまり記憶に残っていない。残っているのは、なんだか曖昧模糊として、読みにくい文章だなということぐらい。
いま考えれば、読みにくいのは理由があって、論旨を明確に伝えることが目的の学術論文を書いたのではなくて、君主に自分の持っている知識を伝え、自分を使ってもらおうと ― 早い話が猟官用プレゼンテーションとして書いたので、そこには当然相手のメディチ家の殿様に対する丁寧な物言いが必要になるので、曲がりくねった、修辞的な表現になるのもやむおえない。また、こういう表現方法が当時の流行でもあっただろうし、さらにその頃はこ -
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薄い文庫本サイズで、有名な「名作・怪作・問題作」をまんが化しようという「まんがで読破」シリーズの、マキャベリの『君主論』。「目的は手段を正当化する」とか、「リーダーは慕われるより恐れられろ」で有名な「権謀術数家」マキャベリは、どのような経験をし、そして『君主論』を書くに至ったのか、当時の世界史、イタリア史の様子とともに分かりやすく描かれている。巻末にヘーゲルの言葉が載っていて、「マキアヴェリの伊北数百年前の時代背景を考えて読むことによってはじめて『君主論』の価値がわかる」とあり、まさにそういう時代背景を念頭に置くことで、無駄な誤解を避けることができる本、ということになるかもしれない。
原作