東京・葛飾区亀有公園前派出所に勤務する警察官・両津勘吉、通称「両さん」。破天荒な性格で、お金儲けのアイデアを思いついては大成功、そして最後には大失敗するのがお決まりのパターン。個性豊かな同僚や町の人々を巻き込みながら、下町を舞台に毎回騒動を繰り広げる。ギャグ漫画でありながら、時代の流行や社会情勢も巧みに取り入れ、40年以上愛され続けた国民的作品。
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は1976年から2016年まで40年間『週刊少年ジャンプ』で一度も休載せずに連載され、単行本200巻で完結しました。これは単一作品として世界でも有数の長期連載記録として知られています。また、作者の秋本治さんは実際に警察への取材を重ねており、ギャグだけでなく警察や下町文化の描写にもリアリティが感じられます。
こち亀は何巻から読んでも楽しめる安心感が、この作品の一番の魅力だと思います。ギャグ漫画なのに、その時代の流行や最新技術を驚くほど早く取り入れていて、両さんのキャッチアップ力えぐいなと毎回感心します。
両さんはとにかくお金への執着がすごい、笑。新しい商売を思いついては一攫千金を狙い、毎回のように最後は全部台無しになる流れがお約束。それなのに全然飽きず、むしろ次は何を始めるのか楽しみになっていました。
破天荒なキャラクターですが、なんやかんや最後はちゃんとおまわりさんをしているところも好きです。困っている人を放っておけなかったり、情に厚かったりと、人間味があるからこそ長年愛されてきたんだと思います。
最近読み返して驚いたのは、これ今の時代じゃん。と思う話が本当に多いこと。こち亀は予言書です。笑。携帯電話の進化、キャッシュレス決済、動画配信、ドローン、AIのような技術まで、未来を先取りしたようなネタが数多く描かれています。もちろん偶然や作者の鋭い観察眼による部分も大きいので、「予言」というより時代を読む力が抜群だったのだと感じました。笑いながら時代の変化まで楽しめる、唯一無二の作品です。