日本橋ヨヲコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この作品は、ほんとうに、脇役がいない物語だ。
登場人物全員が、主人公と同じくらいに、きっちりとした個性とバックグラウンドを持っていて、それぞれが自分の意思で動いている感じがする。
現実の世界においても、個性や設定がない脇役という存在はあり得ないのだから、フィクションの世界であってもそうあるべきなのだと思うけれど、ここまで徹底して作り込んでいる作品はなかなかないと思う。
その時々で、スポットが当たっている人物もどんどん入れ替わり、この巻では、本来の主人公の大石練などは、ほとんど登場することがなかった。
人間関係が、主人公とライバル、といった1対1の単純な関係で結ばれている構図ではなくて、多