立原正秋のレビュー一覧

  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    いい作品だったと思います。
    読んでいて救われた気がします。
    考えさせららることも多かった。
    読んでいると主人公と共に成長を意識できるんじゃないかな。
    そう思いました。

    0
    2025年01月18日
  • P+D BOOKS 剣ヶ崎・白い罌粟

    Posted by ブクログ

     表題作の他に「薪能」・「薔薇屋敷」・「流鏑馬」を収録。
     倫ならぬ恋、自らに流れる“血”、半ば自発的に重ねる悪徳……。人間が直視したくないほどに儘ならぬ現実を前に狼狽し、躊躇し、善かれ悪しかれ決断するまでの過程を、作者は俗悪で仰々しい表現を用いず淡々と綴っている。語り口はあっさりだが、その奥に彼ら彼女らが抱える懊悩や罪悪感はひしひしと伝わってくる。新たな推しの作家、発見!
     本書でのお気に入りは、日本と朝鮮の血を引く兄弟が自己の存在と向き合う「剣ヶ崎」、肉欲と麻薬への依存と脱却に揺れる男を描いた「薔薇屋敷」、夫に不倫された妻が弓と乗馬が得意な義弟に惹かれ、彼の姿に永遠的なものを見出す「流鏑馬

    0
    2024年05月09日
  • 小学館電子全集 特別限定無料版 『立原正秋 電子全集』

    購入済み

    なるほど、と思う

    立原先生は実にマルチなことに興味を抱いていたらしく、例えば収録された「魚と酒」では、食のことに関して思うところをエッセイとして書き上げています。他にも特別付録などから彼は多彩多趣味だったということが、何となく想像できそうです。

    #深い

    0
    2022年03月01日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    なんだか幼い頃読んだキャンディキャンディを読んでされていたのをきっかけに読んでみた。紹介文には「少年院での友情や経験によって成長していく主人公行助」みたいなかかれ方をしていたので、赤毛のアン系かと思いきや、しっかりおとなの小説でした。くもんでって…子ども大丈夫なん?これ?
    行助の行動や倫理観に共感できるよう表現されているが、やはりどこか共感できない。いないでしょ、こんな神様みたいな人。一方、敵役?修一郎には全く反感しか感じられない描かれ方だが、いるわ、こんなヤツ。てか、金持ちの甘やかされ坊主はだいたいこんな育ち損ないでしょ?!(庶民の願望)
    でもさ、なんとかこの修一郎がコテンパンに凹まされるの

    0
    2021年11月21日
  • 冬の旅

    購入済み

    悶々と読み継いじゃった…、一気

    なんだか幼い頃読んだキャンディキャンディを読んでされていたのをきっかけに読んでみた。紹介文には「少年院での友情や経験によって成長していく主人公行助」みたいなかかれ方をしていたので、赤毛のアン系かと思いきや、しっかりおとなの小説でした。くもんでって…子ども大丈夫なん?これ?
    行助の行動や倫理観に共感できるよう表現されているが、やはりどこか共感できない。いないでしょ、こんな神様みたいな人。一方、敵役?修一郎には全く反感しか感じられない描かれ方だが、いるわ、こんなヤツ。てか、金持ちの甘やかされ坊主はだいたいこんな育ち損ないでしょ?!(庶民の願望)
    でもさ、なんとかこの修一郎がコテンパンに凹まされるの

    0
    2021年11月21日
  • 紬の里

    Posted by ブクログ

    情景描写、心の動き方
    一つ一つの表現が美しく、哀しい。
    どうにもならない想いに翻弄され、
    行き暮れる男女の心の姿を
    塩沢の風景とともに愉しめた。

    0
    2020年08月06日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    だいぶ、久しぶりに小説だったのですが、のめり込むように読みました。人間心理や倫理を考えさせる物語だと思います。

    0
    2013年12月30日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    SMAPの中居くんが、ラジオでお薦めしていたので手に取りました。

    最後まで、行助という少年が掴めませんでした。達観し過ぎている部分もあり、残酷な一面もあり…。気づいたら引き込まれていました。
    「内面の問題」と繰り返す姿といい、周りの少年だけでなく大人たちまで変わっていく様子といい、本当に不思議な少年だ でした。

    少年院のリアルな現場も読みどころで、どこか不運に見回れた少年院仲間たちとの交流も読みごたえありました。

    中居くんの言うとおり、「THE・小説」。

    0
    2013年07月29日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    義兄 修一郎が実母を凌辱しようとする現場に出くわした行助はもみ合いの中、修一郎を刺してしまう。

    祖父、祖母に盲目的に愛され未熟なままの青春を生きる修一郎と
    義父と母に愛されながらも、2度の少年院生活を甘んじて受ける行助の青春。

    これは読む年代によって、感想が全く異なる小説なのかもしれない。

    愛し、愛されるがゆえに遠ざかろうとする行助の言動は、友人をして
    『倫理そのもの』と言われる程にある種の 冷徹さを感じる

    一方。若さだけでは許されない愚かな行動を取り続ける修一郎に
    命の喘ぎを感じるのは何故だろう

    修一郎の目線から、この小説を読みたくなった

    0
    2012年08月18日
  • あだし野

    Posted by ブクログ

    読後の満足感が相当なものだった。

    表面的なことは今でいう「あり得ない!」ことだらけであるのに、こんなにも人間の強さ、弱さを巧みに描いているということに著者の美学を感じる。

    この時代の小説は「男」「女」の立場がはっきりしていて、現代ではもうそれは通用しないが、小説としてはこのはっきり感は逆に気持ちがいいものだ。しかし、それ以上に「人間」としての深みを感じさせ考えさせられるのだからこの著者のもつ世界感には感服してしまう。

    「東洋医学」と「西洋医学」をあのように絡ませる手法にも感心するほかない。

    0
    2010年03月05日
  • 春のいそぎ

    Posted by ブクログ

    84年前、1926年1月6日韓国生まれの小説家。1980年にこれからというのに志半ばで食道癌で死去。享年54歳。

    0
    2011年07月19日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    生きるということ、運命や宿命、起こりうる出来事にどう向き合うか、死、そういったものを真正面から考えずにはいられない一冊でした。

    0
    2009年10月04日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    矯正の姿を描いた作品で、人口に膾炙し、評価も定まっているといえば、冬の旅。

    少年院を舞台に、少年達がいかにして生きるかを綴ると同時に、主人公に託した作者の倫理を描いた作品であると私は読んだ。

    主人公の宇野行助を大学時代の友人の山村が評して言う、「宇野は損な性分にうまれついている、と思っているだけさ、あいつは、正義漢じゃないんだ。正義漢ならまわりから道場をよせられるが、あいつの正確には、こちらがはいりこむ余地がないんだな。なんといえばいいかな、あいつは倫理そのものだよ」という言葉に惹かれた。

    「これは、自分の内面の問題ですから」をキーワードに現代的に読むのも可能。いろいろな読み方ができる素

    0
    2009年10月04日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    幼い頃に父を亡くし母の再婚した先には年の変わらぬ子がいて弟となる。その弟のせいで主人公「行助」は2度も刑務所にはいる。なんでこんないい子が…
    とても感動した1冊でした

    0
    2009年10月04日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    とても長い話なのですが、あっという間に読み終えてしまいました。それだけ中身が濃く、人を引き込む本。行助はとにかく深い。彼の人生を初めから最期まで見たくなるくらいです。

    0
    2009年10月04日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    昭和44年刊行の小説だがロングセラーらしい。二人の息子はそれぞれに人間の内面の明暗を象徴しているようだ。時代が違うとはいえ、どの登場人物も現実からはかなり外れている。それぞれの苦悩はわかるけど、そもそも母子が真実を明らかにしなかったことが元凶だと私は思う。独善的な父、置物のように意志のない母、クズの兄、十代なのに達観した主人公。気味の悪い一家なのだ。

    0
    2025年06月24日
  • 春のいそぎ

    Posted by ブクログ

    よしもとばななさん経由で初めての立原正秋。なんとも言えない気持ち。文体?登場人物の話し方?何かは分からないけど、根底に美しい流れがある。だけど、表面的ではなくて人間の欲がしっかり描かれている感じ。滅びという若干中二病感があるものに取りつかれているところは正直現代人になりすぎてしまっているのか、共感はできない部分もある。
    大衆向けのようであり、純文学のようで、なんだか不思議な小説だった。他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年06月01日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    1968〜69年に掲載されていた新聞小説。半世紀以上経った今と比べて、変わったことと変わらないことを思いながら読んだ。

    0
    2024年09月14日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    公文推薦図書。長かったがすらすら読めた。特に最後の表現を何度も読みました。途中から出てくる「冬に向けて来るはずが来ない鴎」が最後にどっと溢れてくる。
    完全無欠の人間のなかにある溜め込まれた鬱憤を表現しているように見えた。どちらかというと、行助のことを「こんな人いないよなぁ」というよりは、「無意識に感情を抑えすぎていて可哀想だなぁ」と思って読みすすめたので、最期は解き放たれて良かったなぁとすら思ってしまった。
    共感できる人はあまり出てこなかったが、突然に起こる死も含め非常に現実味のある物語であった。

    0
    2024年08月15日
  • 冬の旅

    Posted by ブクログ

    前半は星5の面白さだったが二度目の事件以降ちょっと失速してしまった。2度目の入院は安達のような周囲との交流も薄く行助が自分の頭の中だけで世の中を進めようとしている感じがして何1人で納得してるんだと思った。独善的な哲学に酔う大二病って感じでちょっと好きになれない。澄江も気の毒だな。
    結末も好きじゃない。閉鎖された環境で1人で築きあげた実社会で通用するのかわからない哲学に酔ったままで終わったって感じで、最終的にちょっと賢いお子さまに収束してしまった。
    あと修一郎はどクズ全開な方が面白かったがずっと爺バカの悠一が出てくるからまあいいか。結局1番共感できるのは理一だった。
    少年院の描写が細かいが少年院

    0
    2023年12月14日