立原正秋のレビュー一覧

  • P+D BOOKS 残りの雪(下)

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    話もおわっちゃったー。という感じ。
    にしても、どこにでも醜い女は出てくるものだ。
    里子の方は仕方ないとは思うが、工藤の方はほんとどうしようもない。

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    2021年01月18日
  • 冬の旅

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    600ページ超の大作ながら一気に読ませる面白さがある。複雑な家庭環境と少年院が舞台の物語ながら不思議と暗さはない。むしろ前半は爽やかな青春群像劇を感じさせるのは行助の聖人君子たる人物描写のおかげであろう。

    物語は面白いが設定はちょっと雑。IQ165の設定や何か起こりそうで何も起こらない人間模様、なのに安と行助は「えっ?それ!?」という出来事が降りかかる。行助と修一郎を取り巻く繊細な人間ドラマと思いきや昭和のメロドラマや漫画的なトンデモ展開が随所にあるのでそういう心意気で読むと楽しめる。

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    2020年12月29日
  • P+D BOOKS 残りの雪(上)

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    とある漫画でちらっと出てきて気になって読んだ。

    現代とは少し違う生活や考え方かもしれないが、
    こんな生活があったのかと想像するとすごい世界だと思った。

    どうにも立ち行かない思いや関係が誰しもにあり、
    何かが消え、何かが残るのだろうとそんな感想では言い表せない…

    あまりに惹きつけられる作品で、思わず一気に下巻へと進んでしまう物語。

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    2020年11月01日
  • 冬の旅

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    荳?縺、縺ョ蛟ォ逅?ヲウ繧定イォ縺埼?壹☆蟋ソ縲ゅ%縺ョ闡苓???謠上¥莠コ迚ゥ縺ッ縲√≠繧区э蜻ウ縲√〒縺阪☆縺弱※縺?k縺後?∝所縺ー縺壹↑縺後i濶イ縲???∴縺輔○繧峨l繧九?

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    2018年12月31日
  • 冬の旅

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    冷静さと人間味を併せ持つ屈折した性格の主人公行助は少年院という社会の縮図を通して人生に対する省察を深めていく。もともと勁い性格であった行祐は二度の少年院生活を経て母の手すら届かないもはや動かしがたい一個の勁い人格へと変貌していく。人間の尊厳とは何か、人間の宿命とは何かについて深く考えさせられる一冊である。

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    2014年07月06日
  • 冬の旅

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    40年以上前の作品ですが、人間や社会について書かれているので現代でも違和感なく読めます。

    倫理的に、俯瞰的に物事を見て考え、自分を律する芯の強い生き方を貫く主人公の目線を中心に、登場人物の目線でも読み進めていく中で、読者自身の目線や考えに気付きをもたらしてくれる、良い本だと思います。

    十代の若いうちに読みたかった。

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    2014年04月10日
  • 冬の旅

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    どうしようもない義兄、少年院に二回も入る主人公。
    暗い気持ちになるかと思いきや、爽やかな読後感。
    一気に読めた。

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    2013年03月17日
  • 冬の旅

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    修一郎がクズ。行助は達観し過ぎ。だけど共感できる部分が多かったので、作者は物語の流し方が上手だなと思う。

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    2013年02月16日
  • あだし野

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    ネタバレ

    壬生七郎。

    この男を通した三部作。

    むごく鮮烈な愛ゆえに 女 は自殺を図り
    妻は精神に錯乱を来たした。。

    月日は流れ
    【胃に変な塊】を抱えた彼の精神風景を
    描く2部、3部は静かな月日の流れに
    相反するような 生と死の迫力を感ずる

    『頭の中に澄んだ水の流れが一本あり、
     彼はいつもそこに妻を沈めていた』

    ああ。。成る程。。
    それが『妻』であっても、なくとも
    澄んだ水の流れ がないと四十男なんて
    光と影 の隙間に消えてしまうのかもしれない

    と四捨五入で五十男の俺は想った(苦)

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    2012年08月18日
  • 冬の旅

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    印象が強かった昔のTVドラマを探して再発見。TVの印象とは別で淡々としたストーリー。人物表現は良かったがTVドラマのほうが感動が強かった気がします。年取ったせいかも・・・。
    エンディングの主人公の死は意外でした。内容が重厚だっただけにあまりにも簡単に終了。生きていて続編も期待したかった。

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    2012年07月20日
  • 冬の旅

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    母に薦められて読んだ本。
    文章が正しいというか、整っているというか、とにかく読んでいて気持ちのいい文章の本でした。
    内容はとても哀しく辛い事件を題材にしながら、その主人公の人物像に惹かれながら読めました。

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    2011年01月16日
  • 春のいそぎ

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    私が読んだのは妹の本棚にあった古い頃の春のいそぎでした。
    最近新装版で刊行されたようですね
    二人の姉妹と弟の恋愛を描いた名作が復刻!終戦の翌日に自決した父。心に傷を負った篤子、保江姉妹と、その弟・数馬は成人した後、それぞれが恋愛に悩みを抱えるようになる。

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    2009年10月04日
  • P+D BOOKS 残りの雪(上)

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    工藤が、一度違う流れに乗ってしまったらトコトン流されて行っているように見える。
    自分の意思させないようなくらい、ダメダメになっていっている。
    里子の方は、もう抗えない感じがする。

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    2021年01月10日
  • 冬の旅

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    美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う力作長編。

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    2019年07月09日
  • 血と砂

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    九月初めの、夫が遊びで催す仮面舞踏会の夜、下限の月が照らす広い庭を聡子は眺めていた。その時、雑木林をぬけ、枯山水の白砂を踏んで、痩男の能面をつけた若い男が近づいた。夢幻能のようなその一場面が、北ノ庄浩作との奇妙な出会いであった・・・・・・。鎌倉の剣道場を破門され、木刀を作って暮らしを立てる浩作は、繁栄と享楽の時代の風俗の只中に身を置きながら、そうした自分を冷めた意識で見ていた。陽光溢れる湘南の海辺と街を背景に、70年代初頭の放恣で無軌道な青春の光りと影を、虚無とペシミズムの色濃い視線で捉え、鮮やかに定着した長編小説。

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    2019年07月09日
  • 永い夜

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    親父から譲り受けたシリーズ。性的なトラウマが狂気へと繋がる5つの短編。北原先生の作品はあまり好きではなかったが、自身のミスから母親が強姦されるところから始まる大河「永い夜」、妻を売りつつ蛇を喰らう男を描く「双頭の蛇」は、ダークでスリリング。割とハマる一冊。

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    2019年02月07日
  • 永い夜

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    とにかく時代背景が古いので、
    若い人にはピンとこないのではないでしょうか。
    戦後の昭和の人妻たちがこれほどまでに奔放に性を貪る姿を、
    男目線で書くとこんなふうになるのか、という感じ。
    立原氏の作品は鎌倉が舞台であることが多く、
    そのしっとりとした文章からは上品さが伺える。
    性(生ではなくて)と死が隣り合わせであることを、
    どの作品からも実感してしまうような、
    中年以降の年代じゃないと楽しめないであろう短編集。

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    2015年11月07日
  • 冬の旅

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    宇野行助は、義兄の修一郎が母の澄江を陵辱しようとしている現場に遭遇し、修一郎とも見合いになった結果、彼に包丁を突き立ててしまいます。しかし行助は取調べに対して、修一郎が母を犯そうとしていたことを明かさず、ただ修一郎が母を「女中」と罵ったことで彼を刺したのだと主張します。

    少年院に送られた行助は、安坂宏一のような良い仲間と知り合い、模範的な院生として毎日を過ごし、ようやく出所する日がやってきます。彼は、出所後ふたたび家族とともに暮らしていたのでは、以前と同じような問題が起こるのではないかと懸念しますが、実の子である修一郎以上に行助に目をかける義父の宇野理一は、行助の願いを退け、修一郎を祖父母の

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    2015年02月08日
  • 冬の旅

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    行助の徹底した達観ぶりにこの後どんな人生が待ち受けているのだろうと思っていたら、ラストの展開がある意味衝撃的。

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    2014年03月28日
  • 冬の旅

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    自制こそ我が人生、な主人公。
    でも理に適っていても情はそうはいかない、からゆえに振り回される。
    彼自身は情はそうはいかないのに理で行って振り回している。
    少年院、少年刑務所への視線は温かい。
    こういうラストかー。

    古い話なのに、今でも同じ事を言われる、言うよなーってこともあって人の世はいとおかし。

    追記。
    解説であるキャラの処遇で居酒屋を出禁になったとあり、とても温かな気持ちに。そういう人が今も沢山いると信じたい。

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    2013年11月22日