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官能の行きつく果てに横たわる、生の荒廃。生を支えるはずの性の力があまりにも大きく、逆に生を破壊してしまう可能性を秘めている。性の極限には死が存在する――。愛欲の深淵を通して滅びの歌をうたいあげる、立原正秋作品集。「渚通り」「狂い花」「曠野」「双頭の蛇」「永い夜」の短篇5篇を収録。
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Posted by ブクログ
親父から譲り受けたシリーズ。性的なトラウマが狂気へと繋がる5つの短編。北原先生の作品はあまり好きではなかったが、自身のミスから母親が強姦されるところから始まる大河「永い夜」、妻を売りつつ蛇を喰らう男を描く「双頭の蛇」は、ダークでスリリング。割とハマる一冊。
とにかく時代背景が古いので、 若い人にはピンとこないのではないでしょうか。 戦後の昭和の人妻たちがこれほどまでに奔放に性を貪る姿を、 男目線で書くとこんなふうになるのか、という感じ。 立原氏の作品は鎌倉が舞台であることが多く、 そのしっとりとした文章からは上品さが伺える。 性(生ではなくて)と死が隣...続きを読むり合わせであることを、 どの作品からも実感してしまうような、 中年以降の年代じゃないと楽しめないであろう短編集。
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