立原正秋 電子全集1 『冬の旅…水仙』
  • 値引き

立原正秋 電子全集1 『冬の旅…水仙』

1,980円 (税込)
1,386円 (税込) 5月2日まで

6pt

-
0件

強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う長編。立原初の新聞小説で代表作の一つ。

「冬の旅」美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、母を助けようと誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う長編。無常としかいえない世界で健全な目を持ちながら、どんどん死に惹かれてゆく行助の宿命的な生き方に注目。「冬の旅」は立原初の新聞小説で、1968年5月から1969年4月にかけ「読売新聞」夕刊に連載され評判を呼び、立原正秋の名を一般に広めることとなった作者の代表作のひとつ。他に作者が愛した花・水仙を表題とした自伝的な作品「水仙」と、その続編もいえる「空蝉」。また作者が眠る瑞泉寺(鎌倉十刹の筆頭格。また「花の寺」として知られ、特に水仙の花の名所である)が作中に登場する「ちぎれ雲」を収容。

付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像」など関連エッセイ5作収録。特別寄稿として立原ファンを自認する吉本ばなな氏の「立原正秋と私」を掲載。

※この作品にはカラー写真が含まれます。

...続きを読む

立原正秋 電子全集 のシリーズ作品

1~26巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~26件目 / 26件
  • 立原正秋 電子全集1 『冬の旅…水仙』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う長編。立原初の新聞小説で代表作の一つ。 「冬の旅」美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、母を助けようと誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う長編。無常としかいえない世界で健全な目を持ちながら、どんどん死に惹かれてゆく行助の宿命的な生き方に注目。「冬の旅」は立原初の新聞小説で、1968年5月から1969年4月にかけ「読売新聞」夕刊に連載され評判を呼び、立原正秋の名を一般に広めることとなった作者の代表作のひとつ。他に作者が愛した花・水仙を表題とした自伝的な作品「水仙」と、その続編もいえる「空蝉」。また作者が眠る瑞泉寺(鎌倉十刹の筆頭格。また「花の寺」として知られ、特に水仙の花の名所である)が作中に登場する「ちぎれ雲」を収容。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像」など関連エッセイ5作収録。特別寄稿として立原ファンを自認する吉本ばなな氏の「立原正秋と私」を掲載。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集2 『鎌倉の「恋人たち」』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    吉本ばなな激賞!一卵性三つ子の三兄弟が湘南の地を舞台に辿る数奇な人生と多彩な恋愛劇「恋人たち」「はましぎ」。 「恋人たち」大学を中退しその日暮らしの長男・道太郎、左翼劇団の演出家・倫太郎、売春宿ローズハウスの女衒・六太郎、一卵性三つ子である中町家の個性的な三兄弟が、鎌倉を舞台に、次々と生起する酒と喧嘩と食と女の魅力ある出来事に翻弄されながらも、、自己の美学を曲げずに懸命に生きる鮮烈な青春群像を描く立原最初の書き下ろし長編。「はましぎ」は、その7年後に書かれた続編である。「鎌倉夫人」は「週刊新潮」に1965年11月から66年4月まで21回にわたって連載された初の連載小説。矜り高き鎌倉夫人・千鶴子の華麗かつ退廃の翳りを帯びた愛欲模様を描き、「純文学と大衆文学の両刀使い」と称された立原文学のきっかけとなった中間小説作品。ほか義弟との束の間の愛に燃えた若妻最後の日々を描いた「流鏑馬」を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像2」など関連エッセイ2作収録。「写真でたどる立原作品の世界」では鎌倉鶴岡八幡宮周辺を紹介。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集3 『短編集I 他人の自由』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    活字化された立原の処女作『晩夏』、商業文芸誌初掲載作『他人の自由』等11篇。“雌伏の時代”初期の短編を一堂に収録。 病気の老人を夫に持つ8歳年上の人妻への学生風の若い主人公の失恋を描いた“処女作”『晩夏』。他力の道に入ろうとする冬子と、他力の甘えを断ち自力で生きようとする伊吹との双曲線から男女の業を描く商業文芸誌デビュー作『他人の自由』。キリスト教の影響を深く滲ませる『血の畑』『聖クララ村』、そして立原自身の愛着が深い一篇『美しい村』。薬のセールスマンや鎌倉の町内会夜警体験等を元に書かれた『遁走曲』(未発表作品。立原没後に発見された)『セールスマン・津田順一』『梔のある家』『夜の仲間』等、1952年~1962年の“雌伏の時代”に書かれた初期の短編11作品を収録 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像3」など関連エッセイ4作収録。「写真でたどる立原正秋の軌跡1」では立原の少年時代、作家デビュー期・雌伏の時代を貴重なスナップ写真で紹介。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集4 『残りの雪 化粧坂の別れ』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    古都鎌倉に美しく燃え上がる宿命的な愛……そして、愛欲の日々の終焉を鮮やかに映し出す『残りの雪』ほかを収録。 『残りの雪』理由も分からず失踪した夫との別れに苦しみ、無為不安の日をおくる里子は、骨董の目利き坂西と出会う。鎌倉、京都、箱根、越後……人目を忍んで逢瀬を重ねる里子と坂西。四季の移ろいと、愛の日々の中で“いびつな染付白磁”といわれた里子は“女”として目覚めていく。やがて、里子の友人で坂西の元恋人だった綾江の嫉妬による密告で、二人の仲は坂西の妻・和枝の知るところとなる。宿命の愛と知りながら、里子は坂西と別れる決心をするのだったが……。男女の宿命的な愛を鮮烈に映した“大人の小説”として、日経新聞に連載され話題を呼んだ長編小説で、鎌倉や京都などの古都を舞台に、和服や自然を通して日本の四季が美しく描写されており、作品の魅力に彩りを添えている。また家族を失い無為の生活を送る元高校教員の中年男が、教え子との束の間の愛と別れを描いた『山居記』、『夏のことぶれ』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 四」など関連エッセイ3作収録。「写真で辿る立原作品の世界」(3)では『残りの雪』の舞台となった鎌倉・化粧坂、源氏山公園付近と「花の寺」海蔵寺を紹介。また、立原の孫・立原継望氏撮影の「鎌倉 桜巡り」も立原が愛してやまなかった街・鎌倉の美しい春の風景を写し出している。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集5 『美について エッセイ&詩編』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    庭との対話のうちに、美を追及し続けた美術紀行「日本の庭」ほか、立原が傾倒した中世文化の美の世界を辿る。 「つくった人の美意識がくまなく表出されているかどうかが問題である。十分に表出された庭なら、そこに歳月による自然が作用したにせよ、当初の軸は残っている」庭を、主の美意識が凝縮さてた空間と見つめた立原の透徹した眼差しが浮かび上がる『日本の庭』ほか、骨董を通じ、あくなき美の世界の追及を綴った美術雑編。若き日より書き溜めた詩、短歌を全紹介。また、加藤唐九郎、林屋静三との陶芸をめぐる対談2編も収録し、立原が見つめた美の世界を完全収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 五」や春画ブームの仕掛け人・浦上満氏が語る立原の骨董への眼差しを描いた「李朝白磁の大壺」など関連エッセイ5作収録。特別付録として長男・立原潮氏が上梓した『美のなごり 立原正秋の骨董』より、父・立原正秋の骨董への傾倒を綴った「冬の風 立原正秋覚え書き」を掲載。同時に立原正秋の骨董コレクションの一部を、秋元茂撮影のカラー写真で紹介していく。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集6 『情炎 紫陽花の北鎌倉』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    「感下院」を“城”と呼ぶ立原の青春小説『美しい城』と、北鎌倉の歌会で出会った男との新たな恋に震える『情炎』を収録。 妻を顧みない夫の日々に、北鎌倉の歌会で再会した亡き母の男だった光晴と再会した織子が、新たな恋の炎に身を焦がす『情炎』。「感化院」を“城”と呼ぶ石見次郎が、不良少年として、孤独と疎外の中で駆け抜ける青春群像を、カットバックしながら四部構成で綴った“私小説的”な青春小説『美しい城』の他、立原作品には珍しいハッピーエンドで終わる『相聞歌』、夫との生活をを守るため最初で最後の舞いを踊る人妻を描く『最後の仕舞』、子が出来なかったばかりに一度離縁した元夫との逢瀬に燃える人妻を描いた『やぶつばき』、そして『「接吻」と五つの短編』の6編を収録 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 六」など関連エッセイ4作収録。「写真でたどる立原作品の世界」(4)では円覚寺亜、建長寺など、立原作品にしばしば登場する北鎌倉の風景を孫・立原継望氏撮影の写真で辿る。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集7 『海岸道路を西へ』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    愛人と偽装心中の果て……三角関係の縺れから壊れていく妻との日々を描いた『死の季節』等、鎌倉の海岸エリアを舞台にした初期の習作を収録。 『死の季節』美術館員の壬生は、友人の妹・塩尻夏子と不倫の関係にあった。夏子から心中の話を持ちかけられ、壬生は助かる可能性の高い時間を計算して睡眠薬を飲み、彼の計算通り二人は一命をとりとめた。だが、壬生が目覚めた時に枕元にいた妻・笙子は発狂していたのだった……。『海岸道路』は筆者が「数年前に習作を試みた愛の主題」と<作者のことば>で語るように初長編作『恋人たち』の登場人物たちを別名で登場させ、よりエンターテインメント性を高めて描いた作品。その他、度重なる「薔薇屋敷」通いによる麻薬中毒の幻覚症状と闘う主人公の“青春の終わり”を描いた『薔薇屋敷』、夫の事故死後にバーで雇われママをし、愛人のたまの訪問を待つ女の満たされぬ情念を描いた『夏草』、短編『波』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 七」など関連エッセイ3作収録。「写真で辿る立原作品の世界」(5)では鎌倉駅から、江ノ島電鉄の駅に沿って由比ヶ浜、長谷、極楽寺、稲村ヶ崎と、海岸道路沿いに立原作品の舞台を辿る。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集8 『血と砂 真夏の江ノ島へ』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    湘南を舞台に、筆者の虚無的な視点で描かれた“青春の光と影”『血と砂』、 貞節な女の快楽への代償を描いた『永い夜』を収録。 “昭和元禄”といわれた70年代初頭の「繁栄の中の享楽主義」に満ち溢れた湘南の地で、主人公・北ノ庄浩作は、その風俗のただなかにいながらも、一方では、そういう自分を冷ややかに見つめている。表題の<血>は人間を意味し、<砂>は風土と時代の流れを意味すると筆者は語っている。『永い夜』は、夫が出生中の38歳の明子は、息子・清晴が腰越の漁師の娘を強姦した仕返しに、その娘の兄・浩二らに輪姦される。その日から明子は、夜な夜な浩二を部屋に引き入れる女に変わっていた……。その他、夫とは正反対である陶工の男に惹かれる人妻の愛欲と別れを描いた『夢のあと』、一途な愛を捧げる男がいながらも、昔関係をもった女たらしの男と逢瀬を重ねてしまう女を描いた『船の翳』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 八」など関連エッセイ2作と、武田勝彦氏による評伝『立原正秋伝』より「早稲田文学編集長」収録。「写真で辿る立原作品の世界」(7)では、収録作品の舞台となる江ノ島周辺エリアを孫・立原継望氏撮影の写真で辿っていく。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集9 『直木賞受賞』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    直木賞受賞作『白い罌粟』、出世作『薪能』、“血の問題”と戦争を描いた『剣ケ崎』『夏の光』等、立原文学の代表作が一同に。 収金貸業者を踏み倒すことを仕事としている奇妙な男に惹かれて、その不可解な魅力と付き合ううちに自らも破滅していく中年教師を描き、第55回直木賞を受賞した『白い罌粟』は立原のニヒリズムが投影された作品。また第51回芥川賞候補作となり、立原の名声を高めた『薪能』は、没落寸前の旧家の終焉を、闇夜に輝く篝火に象徴させ、従弟との愛を死で締め括った人妻を描いた一作。『剣ケ崎』『夏の光』は、ともに日本と朝鮮の“血”の問題と戦争に翻弄される兄弟の葛藤を描いており、特に『剣ケ崎』は、自らの出生をモチーフとした野心作で、第53回芥川賞の候補作にも選ばれた代表作の一つ。その他、第2回近代文学賞受賞作『「八つの午後」と四つの短編』、第54回直木賞候補作となった『漆の花』を収録 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 九」など関連エッセイ5作収録。武田勝彦氏による評伝『立原正秋伝』より「直木賞」も収録。「写真でたどる立原正秋の軌跡」(3)では直木賞受賞前後の筆者のスナップ写真を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集10 『美食家の横顔 エッセイII』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    立原正秋は美食家としての一面ももっていた。本物の味を厳しく見定め、また自ら庖丁を握ることもあった立原の食へのこだわりに満ちた1巻である。 随筆集『秘すれば花』、『坂道と雲と』を中心に、食に関わるエッセイ全32編。昭和42年に雑誌「新婦人」連載の「湘南日記」、昭和46年に神奈川新聞に連載された「食べものの話」、同年「チェーンストア」連載の「東ケ谷日記」、昭和52年「東京新聞」連載の「東ケ谷山房たより」等の連載エッセイに加え、単行本未掲載エッセイ「ぬかみそ女房やーい」が全集初収録。加えて、立原のエッセイテーマに合わせ長男・潮氏が製作した料理の写真18点が彩を加える。また、音楽、自然、着物、交遊等と多岐にわたった雑感が96編。やはり単行本未掲載エッセイ「懐かしい柄<二月>亀甲」が全集初収録されている。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十」など関連エッセイ4作収録。特別付録として雑誌「酒」新年号名物で立原が横綱の年度もある「文壇酒徒番付表」を4年分+α掲載。立原の食通ぶりを解説した「立原正秋 食通事典」は立原作品に登場する食材に関する内容を辞書形式で一覧化している。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集11 『剣と花 紅葉の鎌倉へ』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    名家の華麗な滅びを描いた長篇『剣と花』、年下の男との4日間だけの逢瀬を描く『辻が花』。後日、映画化された両作品を収録。 巨万の富と栄光に包まれた石津屋敷の人々。当主・武一郎が期待するのは、一人孤独を剣に託し、無頼な生活を送る三男文一郎だった。武一郎の死後、文三郎は異母妹・千代子とともに石津家を取り仕切っていくことになるが、文三郎は千代子の中に暗い火を見てしまう…。名家の華麗な滅びを描いた『剣と花』は、文三郎を渡哲也が演じ映画化(昭和47年4月松竹)された。『辻が花』は、33歳の夕子に一途に憧れる25歳の純粋な青年・四郎との、わずか4日間の逢瀬の旅と別れを描いた大人向けのメルヘン。こちらは夕子を岩下志麻が演じ映画化(昭和47年3月松竹)されている。その他、ユーモラスな作品『銀婚式』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十一」など関連エッセイ2作を収録。「特別資料」(11)では映画化された『剣と花』『辻が花』のポスター、台本等を紹介。「写真で辿る立原作品の世界」(7)では、『剣と花』の舞台となる鎌倉山周辺エリアを孫・立原継望氏撮影の写真で辿っていく。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集12 『舞いの家 箱根路を往く』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    小田原で能楽宗家を継ぐ主人公と、舞台に限界を抱き、女に溺れていく夫を巡る愛の変転と破滅を描いた『舞いの家』を収録。 『舞いの家』は、能楽室町流の宗家に生まれ、その重みを背負い、胸深く情熱を秘め宗家を守ることに必死に生きる綾と、役者として舞台に限界を感じ、その渇きを癒そうと女に溺れていく夫・道明の二人を巡る愛の変転と破滅を、美しい箱根の風景とともに描き、美と狂気の世界を構築した長編。綾を星由里子、道明を田村高廣が演じ、NET系列で昭和47年1~3月にTVドラマ化された。他、夫の間に子が出来ない妻が、山北の工房で恩師の子を身籠ったものの流産させてしまう『のちのおもいに』、湯河原の保養所で出会った人妻との逢瀬を描く『石楠花』、小田原近郊に住む僧侶との性に溺れた新橋の芸者が思い出を語る『仮の宿』、中年男と性愛にのめり込む女を描く『埋れ水』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十二」など関連エッセイ2作収録。「写真で辿る立原作品の世界」(8)では、『舞いの家』等の作品の舞台となった箱根、小田原エリアを幹氏の書下ろし原稿と継望氏撮影の写真にて紹介。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集13 『短編集II 海の見える街』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    立原“幻”の作品『海の見える街』が初めて全集収録! 『嫉妬』『四月の雨』等、直木賞受賞前後の清冽な短編14作品一挙収録! 昭和42年5~10月に「中学三年コース」に連載された立原唯一の少年少女向け小説『海の見える街』は、中学3年生の少女の淡い初恋と別れを描いた未単行本作品で、今回初めて全集に収録された。妻子の元と往還する男への嫉妬心から出た女の行動が悲劇を生む「七月の午後」を含む『嫉妬』、不治の病に冒された元恋人の死に立ち会う主人公を描いた『四月の雨』、22年ぶりに現れた元夫の存在に翻弄される家族の悲劇を描いた『雨』、金貸し業者のニヒリズムを描く『刃物』、“死木”のような黒い森が見える一軒家を借りた男女の怖れと別れを描いた『焼けた樹のある風景』の他、『海と三つの短編』『赤煉瓦の家』『手』『掌の小説』『トランプ遊び』『女の店』『死者への讃歌』『海岸点景』、立原初期~中期にかけての短編全14作品を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十三」など関連エッセイ4作収録。特別付録として未発表作品『暗い青春』生原稿のほか、『海の見える街』の「中学三年コース」掲載全ページを収録。「写真でたどる立原正秋の軌跡」(4)では、終生愛した街・鎌倉を闊歩する立原の素顔を紹介 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集14 『北国の世界 紬の里』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    雪深い越後塩沢で紬を織る未亡人の元へ通う男との逢瀬の日々を描く『紬の里』ほか、“盟友”作家・小川国夫との往復書簡も収録。 雪深い越後の地で、紬を織る女の秘めた情熱と、彼女に惹かれ通い続ける織物研究家のエゴイズムが次第にかみ合わなくなっていく様を描いた『紬の里』。二人の心理の揺れが、背景をなす雪国の自然や風光に投影され、叙情的に描かれた作品。立原の親友ともいえる作家・小川国夫とおぼしき人物が登場する『合わせ鏡』は、異母妹を愛してしまった主人公の苦悩と放悉の日々を描く。親友・小川国夫との7年におよぶ往復書簡『冬の二人』全編と、二人の対談「中世への接近」も収録。黒川能を観に鶴岡へ行った男女が、雪のなかで空を駆ける馬の蹄の音を聞く『雪のなか』、家の向かいの山を切り崩す建設会社の労務者との性愛に溺れる人妻を描く『山肌』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十四」など関連エッセイ3作収録。特別付録として『紬の里』『合わせ鏡』生原稿のほか、小川国夫から立原への書簡を収録。「写真でたどる立原正秋の軌跡」(5)では、親友・小川国夫とのスナップ写真を掲載。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集15 『男と女I あだし野』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    愛人の家とを往還する男、狂気じみていく妻と愛人…。“男と女の業”を描く『あだし野』、ほか『ながい午後』『恋の巣』収録 『あだし野』は、愛人の家と鎌倉の家族との間を往還する男の無為の日々と、それによって狂気じみていく妻、睡眠自殺をはかる愛人との愛憎劇を画いた第一部「愛する人々」、七年後の作家となった主人公と妻を画いた第二部「海棠」、そして、死期を悟った主人公が、生死の根を古典と伝統に求めるようになる第三部「あだし野」から構成されている立原の自伝的要素も滲ませる主人公・壬生七郎を画いた作品。他に派手な生活を送りながらも、夫の浮気によって生活がこわれてしまった妻が、学生時代に淡い想いを抱いていた男との再会が慰めになりながらも、やはり夫を愛していることに気付く『ながい午後』、小説家・秋篠が画く「恋の巣」の舞台化を巡って、主演舞台女優・梓と秋篠、そして梓のパトロン尾山との恋のさや当てを画いた『恋の巣』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十五」など関連エッセイ3作収録。特別付録として『あだし野』生原稿を収録。「写真でたどる立原正秋の軌跡」(5)では、「東ケ谷山房」と命名した鎌倉・梶原の自宅での立原の素顔を紹介。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集16 『いそぎ往く春 去年の梅』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    “春”に象られた作品『春のいそぎ』『暗い春』など5篇を収録。立原文学の醍醐味とも言える男女の“愛の業”が堪能できる1巻。 『春のいそぎ』は、6歳で父の自裁という滅亡を見てしまい、亡骸が安置されていた部屋に立てられていた金屏風が忘れられず金箔師となった、主人公のデガダンスな生活と性愛を描いた作品。『暗い春』は大学のマルクス主義研究会で出会った男女の屈折した愛と、互いの境遇の違いから生じたすれ違いと、悲劇的な別れから、敗戦直後の学生の暗い青春を描いている。『去年の梅』は、別の女を作った夫に満たされない日々を送る人妻が、自ら開くサロンで出会ったロシア文学者との間で静かに進行していく愛の姿を、サロン客達の愛憎劇と対比させながら描いた作品。ほかに『春の病葉』『春の修羅』を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十六」など関連エッセイ3作収録。特別付録として『春の病葉』の生原稿と、立原自身が刊行に尽力した文芸誌「犀」の「創刊の辞」「終刊の辞」を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集17 『春の鐘 奈良路を往く』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    奈良と東京を舞台に、“新旧の対決”を描いた『春の鐘』は、極上の“大人のメルへン”でもあった。ほか『花のいのち』を併禄。 『春の鐘』は、日経新聞連載作品『残りの雪』から4年後の、昭和48年1月から翌年2月まで、同じく日経朝刊に連載された作品。大学助教授を辞め、美術館の館長として生活の基盤を奈良に置いた鳴海六平太が、彼の留守中に男を作った妻・範子の所業を知った後、信楽の石工の出戻り娘・石本多恵に出会う。奈良に住みだした多恵を、あちらこちらに連れ回す中、やがて二人の心は引かれ合うようになる。夫に恋人が出来たことを知った範子は、二人の愛の巣へ踏みこんでいく……。古寺名刹などの美しい自然描写とともに、美食家・立原の真骨頂とも言える“食べもの”が数多く描写され、後年、蔵原惟繕監督によって映画化された代表作の一つ。ほか、奈良と鎌倉を舞台に、純粋な生き方を求めた女の運命を描いた『花のいのち』を併禄。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十七」など関連エッセイ3作収録。特別付録として、映画『春の鐘』の台本、ポスター、チラシ等を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集18 『旅について エッセイIII』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    “真剣な旅びと”であった立原が、日本国内、ヨーロッパ、東アジアと旅した場所を、鋭い眼光で綴った紀行文101篇一挙掲載。 随筆集『坂道と雲と』、『心のふるさとをゆく』、『風景と慰藉』、『冬の花』、『秘すれば花』を中心に、旅に関わるエッセイ全101篇。昭和41年5月の松江・倉敷から、昭和43年12月の嵯峨野・西山まで、雑誌「旅」に13回掲載された、国内紀行文は、計画性のある、眼光鋭く無駄な部分をそぎ落とした、読みどころの一つ。海外については、ヨーロッパ、中国、韓国と、プロ精神に徹した無駄のない紀行文を綴っているのに加え、単行本未掲載エッセイ「観音崎・親子旅行」、「当麻寺から室生寺をめぐる」(いずれも雑誌「旅」に掲載された)が全集初収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十八」など関連エッセイも3作収録。特別付録として孫である立原継望氏撮影の「鎌倉四季の花」(1)を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集19 『短編集III 渚通り』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    中期の佳作短編12作収録。女衒の呪縛から逃れられなかった女を描く『渚通り』など男女のもつれ合う愛を描いた作品が詰まっている。 『渚通り』は女衒によって性の極みを知った女が、純真な獣医と知り合い愛を覚えながらも、最後の血の一滴まで搾り取る冷酷な女衒の呪縛から逃れられず、哀しい最期を遂げる様から、女性の性の深みを描いた秀作。ほか、銀座バーホステスのある冬の体験を軸として、ホステス固有の女ごころを描く『寒い冬』、近親相姦をテーマに性の深淵を垣間見せた『光と風』、立原を想像させる新進作家に手紙を出した倦怠期を迎えた人妻とのやり取りを描く『女の手紙』、戦争の後遺症を背景に淫蕩な女に変貌した主人公の性欲の激しさを描く『わかれ』、二人の男の間を奔放に生きる若き人妻が見出した“無意識の裂け目”を描いた『曠野』等を収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十九」など関連エッセイ2作、および評伝「立原正秋伝」より「挿話」を収録。特別付録として、『光と風』、『七月の弥撒』、『わかれ』の生原稿と、「立原正秋 作品の世界(10)」として「三浦半島」を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集20 『男と女II きぬた』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    こわれた関係を立て直そうとする夫婦それぞれに感じる愛を描く『きぬた』など、男と女の愛憎を描いた5作品を収録。 『きぬた』は立原が敬愛する世阿弥の『砧』を想起させる表題で、父への反抗、妻へのコンプレックスから、家を出て厭世的な生活を送る道舜と、計画的な、たった一度の夫の友人と逢瀬で生まれた傷を、人智の及ばない自然の持つ大きな力で癒やしていく妻・縫。新婚時代に二人で出かけた雪解け水が湧出している泉を、久々に見に行った二人は、透明感のある地下水を見て、汚れのなかった当時の二人の歳月を思い出す……。そのほか、堕胎を通じて体験した主人公の“現実の枯野”を描く『枯野』、再会した作庭師との逢瀬の果てに“枯野”歩き始めた人妻を描いた『夢は枯野を』、そして『狂い花』、『おんなの足音』と、男と女を描いた5作品を収録。 付録として先輩作家として敬愛していた吉行淳之介氏のとの対談のほか、吉行氏による立原逝去への追悼エッセイや、長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十」など関連エッセイ4作を収録。特別付録として、『きぬた』、『狂い花』の生原稿を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集21 『女の部屋 作家の分身・更級』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    立原の分身ともいえる作家・更科信彦。女遊びと喧嘩の日々の中に美意識、無常観が示唆された『女の部屋』など、更級が登場する4作品を収録。 『女の部屋』は小説家となった更級信彦が、京子との十六年ぶりの再会に過去の自分の生活を振り返る形で進行する四章構成で、男も女も、性も暴力も時間の流れの中で風化してしまう様を描きながら、立原の美意識、無常観が示唆された代表作の一つ。 『乾いた十月』は、今は東北のある街で平凡な生活を送っている主婦が、かつて一緒に暮らし出て行った画家と再会し、停止した時間を麻薬の力を借りて埋める作品で、『果樹園への道』は山形の没落した旧家を立て直そうとする女主人と、それを取り巻く周囲の人々との人間模様を描き、ともに東北を舞台に描かれた作品。『流れのさなかで』は平河町の料亭女将の、女としての歓びと烈しい生き様を描きTVドラマ化された作品。3作ともに、脇役として更級信彦は登場する。 付録として、片や「早稲田文学」の編集長として、「三田文学」の編集長・遠藤周作氏との対談「文学早慶戦」のほか、長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十一」に加え、妻・光代が夫との日々を回想する「追想---夫 立原正秋」(前篇)など関連エッセイ3作を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集22 『短編集IV 雪の朝』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    数少ない歴史小説『雪の朝』『橋の上』を始めとして、立原晩年の作品を中心に傑作短篇15篇を収録。 『雪の朝』は、立原作品には異色の史実に材をとった作品で、桜田門外にて暗殺される大老・井伊直弼の心の内面に立ち入った小品。若き日に「たか女」を通じて体得した直弼のエロスの情念が、晩年の死の瞑想と結びつき、「死とエロス」が雪の朝の終幕で昇華するのだった。 『橋の上』は新撰組隊員の永倉新八が、両国橋の上で、かつての仲間で今は官軍にいる鈴木三樹三郎に出会った時に、剣の実力で劣る相手に何故か「斬られる」と感じてしまう……。敗者となった新八の心理の微妙な変化を描いた作品である。 また、『交喙の嘴』は、すれ違ってばかりの男女が、ようやく互いの本当の気持ちに気がついて新たな一歩踏み出そうとしていく、立原には珍しいハッピーエンドで終わる小品で、「女性セブン」昭和43年1月号に掲載された後、単行本には収録されなかった貴重な作品でもある。 その他、台風の雨漏りが心配で昇った屋根裏から落ちて大怪我をした実体験を元に描いた作品『吾亦紅』のほか、『荻野村にて』、『山椒の木のある家』、『埋火』、『一夜の宿』等、哀愁に満ちた佳作短篇15篇が収録されている。 付録として、長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十二」、妻・光代が夫との日々を回想する「追想---夫 立原正秋」(後篇)など関連エッセイ4作を収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集23 『文学について エッセイIV』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    立原文学の本質が垣間見られる「私小説的発想を排す」等、文学について語ったエッセイ、自作品あとがき全162篇を一挙掲載。 随筆集『秘すれば花』、『旅のなか』、『坂道と雲と』、『夢幻のなか』、『冬の花』を中心に、文学に関わるエッセイと、自作あとがき等全162篇。自ら編集に携わった文芸誌「犀」の創刊および終巻の辞に始まり、私小説、心境小説を否定していた立原の創作根拠が書き込まれた「私小説的発想を排す」、「現代にとって文学とは何か」という、立原文学の本質を知るために見逃せない2篇を収録。 また、鎌倉文士の先輩として敬愛してやまない川端康成について記した「川端康成氏覚え書き」、「川端文学のエロティシズム」の川端康成論2篇も、立原の川端康成への並々ならぬ傾倒ぶりが伺え、光彩を放っている。なお、単行本未収録作品として「美の追求だけしかしなかった人 川端康成先生」も新たに収録された。 さらに大岡昇平、三島由紀夫、武田泰淳等、交遊のあった作家に言及したエッセイも多数収録。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十三」のほか、2篇の対談と、昭和54年12月3日に早稲田大学小野講堂での講演「一作家の周辺」の模様を収録している。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集24 『その年の冬 晩年』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    絶筆となった『その年の冬』と最後の書下ろし小説『帰路』。病と闘いながら綴った立原晩年の2作品を収録。 『その年の冬』は昭和54年10月18日から翌55年4月18日まで「読売新聞」に180回にわたって第一部が連載された。執筆中に体調を崩していた立原は4月8日に聖路加病院に入院。第1部の最終章は、ベッドの上での執筆だったが完結させる。この年の8月12日に亡くなった立原から第2部以降が記されることはなかった。 物語は、京都の茶の宗家に後妻として嫁いだものの無為の日々を過ごす直子が、京都の大学で教鞭をとる深津との出会い、深津の住む小田原で新しい生活を始めるところまで描かれている。深津の親友として作家・東ケ谷という立原を彷彿とさせる人物が登場するが、彼は病を得ているのであった……。 『帰路』は最後の書下ろし作品として、立原作品には珍しく西洋を主舞台に、お互いの思いに気づきながらも離れていた美術商・大類と磯子が、ふたりだけの西洋旅行を通じ、割れない仲となっていく日々を描きながら、主に大類の目を通して、西洋文化圏に暮らした日本人の生きざま、その人たちの帰路をめぐる意見を通じ、日本を知ることは何か、西洋を知ることは何かを書こうとした意欲作であった。 付録として先輩作家として敬愛していた吉行淳之介氏のとの対談や、吉行氏による立原逝去への追悼エッセイ、長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十四」など関連エッセイ4作を収録。特別付録として、『きぬた』、『狂い花』の生原稿も収録。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集25 『人生について エッセイV』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    雑誌連載中から物議を醸した「男性的人生論」、単行本未掲載の「パイプ煙草」など、立原が人生哲学を語ったエッセイ集。 生涯を通して自らのアイデンティティを強く求め続けた立原正秋は、常に「いかに生きるか」を模索し、キリスト教や仏教にも深く心を寄せた。そしてその思索から得た人生哲学をエッセイにも多く書き残している。 「イエスとユダについて」は立原が同人誌「近代」創刊号に発表した、イエスを文化人、ユダを合理主義者として対照させ、ユダの真理に迫った異色のエッセイ。ここでの思索はのちに短編『血の畑』(第3巻収録)に結実しており、彼の初期作品理解の上で必読の一篇といえる。この他、男と女を描き続けた立原の視点を示す「女のうしろ姿」及び『愛をめぐる人生論』、鋭い舌鋒が物議を醸し、連載中に掲載誌が替わった「男性的人生論」、自称喧嘩嫌いがその美学を探る「喧嘩術入門」などと共に、単行本未掲載作品「パイプ煙草」を初めて全集に収録する。全63篇。 付録として武田勝彦氏らによる鼎談、中田浩二氏のエッセイ2篇と長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十五」など。また特別付録として『愛をめぐる人生論』の生原稿、立原愛用の品々の写真や、孫である立原継望氏撮影の「鎌倉四季の花」(4)を収録した。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 立原正秋 電子全集26 『冬のかたみに その生涯』
    値引き
    1,980円 (税込)
    1,386円 (税込) 5月2日まで
    最終巻を飾る自伝的作品『冬のかたみに』『猷修館往還』に加え、金胤奎名で書かれた処女作『ある父子』など7作品を収録。 自伝的作品である『冬のかたみに』は、朝鮮時代の体験を元にした「幼年時代」、「少年時代」と、ほぼ10年後の鎌倉で結婚したばかりの青年期を描いた「建覚寺山門前」の三編から成る。自ら「私にとっては風土が帰趨すべき場所であった……」と述懐する幼少年期体験を淡々と描いた重要な作品の一つ。また、『猷修館往還』は独立した短篇ではあるが、主人公が鎌倉の高校1年生であり、その出自からして「少年時代」と「建覚寺山門前」の間において読める作品でもある。 そのほか、妻以外の女を愛する初老の男の哀愁を描いた『たびびと』、小編『山水記』に加え、本格的に作家活動をする前の1949年に民族名の金胤奎(キムインキュウ)として、雑誌「自由朝鮮」に発表していた真の処女作『ある父子』と、立原正秋名での初創作した詩篇『ある谷間と単独者』が、立原初期作品の貴重な資料として、今回史上初めて全集に収録された。 付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る回想録の最終話「東ケ谷山房 残像 二十六」などの関連エッセイ3作、評伝『立原正秋伝』より「死」を収録。特別付録として、『冬のかたみに』、『猷修館往還』の生原稿と、雑誌「二十世代」に掲載された『ある谷間と単独者』の初出を収録している。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

立原正秋 電子全集1 『冬の旅…水仙』 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

レビューがありません。

立原正秋 電子全集1 『冬の旅…水仙』 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

立原正秋 電子全集 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

立原正秋 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す