【感想・ネタバレ】冬の旅のレビュー

あらすじ

美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う力作長編。

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Posted by ブクログ

いい作品だったと思います。
読んでいて救われた気がします。
考えさせららることも多かった。
読んでいると主人公と共に成長を意識できるんじゃないかな。
そう思いました。

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2025年01月18日

Posted by ブクログ

なんだか幼い頃読んだキャンディキャンディを読んでされていたのをきっかけに読んでみた。紹介文には「少年院での友情や経験によって成長していく主人公行助」みたいなかかれ方をしていたので、赤毛のアン系かと思いきや、しっかりおとなの小説でした。くもんでって…子ども大丈夫なん?これ?
行助の行動や倫理観に共感できるよう表現されているが、やはりどこか共感できない。いないでしょ、こんな神様みたいな人。一方、敵役?修一郎には全く反感しか感じられない描かれ方だが、いるわ、こんなヤツ。てか、金持ちの甘やかされ坊主はだいたいこんな育ち損ないでしょ?!(庶民の願望)
でもさ、なんとかこの修一郎がコテンパンに凹まされるのを期待しながら読む、読者(ワタシ)の悪意がいちばん悪くない?と、中盤くらいから気づかされる。ストーリー展開は最近のNetflixのドラマみたい。
エンヂィングは、エンドではないことが途中である程度示されてるのを思い起こして、ああこういう話か、と思って終わった。でも、最後までモヤモヤさせやがる。クソー!ってなりました。
素直に面白かった。

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2021年11月21日

購入済み

悶々と読み継いじゃった…、一気

なんだか幼い頃読んだキャンディキャンディを読んでされていたのをきっかけに読んでみた。紹介文には「少年院での友情や経験によって成長していく主人公行助」みたいなかかれ方をしていたので、赤毛のアン系かと思いきや、しっかりおとなの小説でした。くもんでって…子ども大丈夫なん?これ?
行助の行動や倫理観に共感できるよう表現されているが、やはりどこか共感できない。いないでしょ、こんな神様みたいな人。一方、敵役?修一郎には全く反感しか感じられない描かれ方だが、いるわ、こんなヤツ。てか、金持ちの甘やかされ坊主はだいたいこんな育ち損ないでしょ?!(庶民の願望)
でもさ、なんとかこの修一郎がコテンパンに凹まされるのを期待しながら読む、読者(ワタシ)の悪意がいちばん悪くない?と、中盤くらいから気づかされる。ストーリー展開は最近のNetflixのドラマみたい。
エンヂィングは、エンドではないことが途中である程度示されてるのを思い起こして、ああこういう話か、と思って終わった。でも、最後までモヤモヤさせやがる。クソー!ってなりました。
素直に面白かった。

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2021年11月21日

Posted by ブクログ

だいぶ、久しぶりに小説だったのですが、のめり込むように読みました。人間心理や倫理を考えさせる物語だと思います。

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2013年12月30日

Posted by ブクログ

SMAPの中居くんが、ラジオでお薦めしていたので手に取りました。

最後まで、行助という少年が掴めませんでした。達観し過ぎている部分もあり、残酷な一面もあり…。気づいたら引き込まれていました。
「内面の問題」と繰り返す姿といい、周りの少年だけでなく大人たちまで変わっていく様子といい、本当に不思議な少年だ でした。

少年院のリアルな現場も読みどころで、どこか不運に見回れた少年院仲間たちとの交流も読みごたえありました。

中居くんの言うとおり、「THE・小説」。

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2013年07月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

義兄 修一郎が実母を凌辱しようとする現場に出くわした行助はもみ合いの中、修一郎を刺してしまう。

祖父、祖母に盲目的に愛され未熟なままの青春を生きる修一郎と
義父と母に愛されながらも、2度の少年院生活を甘んじて受ける行助の青春。

これは読む年代によって、感想が全く異なる小説なのかもしれない。

愛し、愛されるがゆえに遠ざかろうとする行助の言動は、友人をして
『倫理そのもの』と言われる程にある種の 冷徹さを感じる

一方。若さだけでは許されない愚かな行動を取り続ける修一郎に
命の喘ぎを感じるのは何故だろう

修一郎の目線から、この小説を読みたくなった

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2012年08月18日

Posted by ブクログ

生きるということ、運命や宿命、起こりうる出来事にどう向き合うか、死、そういったものを真正面から考えずにはいられない一冊でした。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

矯正の姿を描いた作品で、人口に膾炙し、評価も定まっているといえば、冬の旅。

少年院を舞台に、少年達がいかにして生きるかを綴ると同時に、主人公に託した作者の倫理を描いた作品であると私は読んだ。

主人公の宇野行助を大学時代の友人の山村が評して言う、「宇野は損な性分にうまれついている、と思っているだけさ、あいつは、正義漢じゃないんだ。正義漢ならまわりから道場をよせられるが、あいつの正確には、こちらがはいりこむ余地がないんだな。なんといえばいいかな、あいつは倫理そのものだよ」という言葉に惹かれた。

「これは、自分の内面の問題ですから」をキーワードに現代的に読むのも可能。いろいろな読み方ができる素晴らしい作品であると思う。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

幼い頃に父を亡くし母の再婚した先には年の変わらぬ子がいて弟となる。その弟のせいで主人公「行助」は2度も刑務所にはいる。なんでこんないい子が…
とても感動した1冊でした

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

とても長い話なのですが、あっという間に読み終えてしまいました。それだけ中身が濃く、人を引き込む本。行助はとにかく深い。彼の人生を初めから最期まで見たくなるくらいです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

昭和44年刊行の小説だがロングセラーらしい。二人の息子はそれぞれに人間の内面の明暗を象徴しているようだ。時代が違うとはいえ、どの登場人物も現実からはかなり外れている。それぞれの苦悩はわかるけど、そもそも母子が真実を明らかにしなかったことが元凶だと私は思う。独善的な父、置物のように意志のない母、クズの兄、十代なのに達観した主人公。気味の悪い一家なのだ。

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2025年06月24日

Posted by ブクログ

1968〜69年に掲載されていた新聞小説。半世紀以上経った今と比べて、変わったことと変わらないことを思いながら読んだ。

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

公文推薦図書。長かったがすらすら読めた。特に最後の表現を何度も読みました。途中から出てくる「冬に向けて来るはずが来ない鴎」が最後にどっと溢れてくる。
完全無欠の人間のなかにある溜め込まれた鬱憤を表現しているように見えた。どちらかというと、行助のことを「こんな人いないよなぁ」というよりは、「無意識に感情を抑えすぎていて可哀想だなぁ」と思って読みすすめたので、最期は解き放たれて良かったなぁとすら思ってしまった。
共感できる人はあまり出てこなかったが、突然に起こる死も含め非常に現実味のある物語であった。

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2024年08月15日

Posted by ブクログ

前半は星5の面白さだったが二度目の事件以降ちょっと失速してしまった。2度目の入院は安達のような周囲との交流も薄く行助が自分の頭の中だけで世の中を進めようとしている感じがして何1人で納得してるんだと思った。独善的な哲学に酔う大二病って感じでちょっと好きになれない。澄江も気の毒だな。
結末も好きじゃない。閉鎖された環境で1人で築きあげた実社会で通用するのかわからない哲学に酔ったままで終わったって感じで、最終的にちょっと賢いお子さまに収束してしまった。
あと修一郎はどクズ全開な方が面白かったがずっと爺バカの悠一が出てくるからまあいいか。結局1番共感できるのは理一だった。
少年院の描写が細かいが少年院で人気の作品らしいというのでリアリティがあるんだろう。
風景描写が美しくて良い

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2023年12月14日

Posted by ブクログ

600ページ超の大作ながら一気に読ませる面白さがある。複雑な家庭環境と少年院が舞台の物語ながら不思議と暗さはない。むしろ前半は爽やかな青春群像劇を感じさせるのは行助の聖人君子たる人物描写のおかげであろう。

物語は面白いが設定はちょっと雑。IQ165の設定や何か起こりそうで何も起こらない人間模様、なのに安と行助は「えっ?それ!?」という出来事が降りかかる。行助と修一郎を取り巻く繊細な人間ドラマと思いきや昭和のメロドラマや漫画的なトンデモ展開が随所にあるのでそういう心意気で読むと楽しめる。

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2020年12月29日

Posted by ブクログ

荳?縺、縺ョ蛟ォ逅?ヲウ繧定イォ縺埼?壹☆蟋ソ縲ゅ%縺ョ闡苓???謠上¥莠コ迚ゥ縺ッ縲√≠繧区э蜻ウ縲√〒縺阪☆縺弱※縺?k縺後?∝所縺ー縺壹↑縺後i濶イ縲???∴縺輔○繧峨l繧九?

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2018年12月31日

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冷静さと人間味を併せ持つ屈折した性格の主人公行助は少年院という社会の縮図を通して人生に対する省察を深めていく。もともと勁い性格であった行祐は二度の少年院生活を経て母の手すら届かないもはや動かしがたい一個の勁い人格へと変貌していく。人間の尊厳とは何か、人間の宿命とは何かについて深く考えさせられる一冊である。

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2014年07月06日

Posted by ブクログ

40年以上前の作品ですが、人間や社会について書かれているので現代でも違和感なく読めます。

倫理的に、俯瞰的に物事を見て考え、自分を律する芯の強い生き方を貫く主人公の目線を中心に、登場人物の目線でも読み進めていく中で、読者自身の目線や考えに気付きをもたらしてくれる、良い本だと思います。

十代の若いうちに読みたかった。

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2014年04月10日

Posted by ブクログ

どうしようもない義兄、少年院に二回も入る主人公。
暗い気持ちになるかと思いきや、爽やかな読後感。
一気に読めた。

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2013年03月17日

Posted by ブクログ

修一郎がクズ。行助は達観し過ぎ。だけど共感できる部分が多かったので、作者は物語の流し方が上手だなと思う。

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2013年02月16日

Posted by ブクログ

印象が強かった昔のTVドラマを探して再発見。TVの印象とは別で淡々としたストーリー。人物表現は良かったがTVドラマのほうが感動が強かった気がします。年取ったせいかも・・・。
エンディングの主人公の死は意外でした。内容が重厚だっただけにあまりにも簡単に終了。生きていて続編も期待したかった。

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2012年07月20日

Posted by ブクログ

母に薦められて読んだ本。
文章が正しいというか、整っているというか、とにかく読んでいて気持ちのいい文章の本でした。
内容はとても哀しく辛い事件を題材にしながら、その主人公の人物像に惹かれながら読めました。

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2011年01月16日

Posted by ブクログ

美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う力作長編。

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2019年07月09日

Posted by ブクログ

宇野行助は、義兄の修一郎が母の澄江を陵辱しようとしている現場に遭遇し、修一郎とも見合いになった結果、彼に包丁を突き立ててしまいます。しかし行助は取調べに対して、修一郎が母を犯そうとしていたことを明かさず、ただ修一郎が母を「女中」と罵ったことで彼を刺したのだと主張します。

少年院に送られた行助は、安坂宏一のような良い仲間と知り合い、模範的な院生として毎日を過ごし、ようやく出所する日がやってきます。彼は、出所後ふたたび家族とともに暮らしていたのでは、以前と同じような問題が起こるのではないかと懸念しますが、実の子である修一郎以上に行助に目をかける義父の宇野理一は、行助の願いを退け、修一郎を祖父母のもとに追い出して、行助を自分のもとに引き取ります。

一方、父・理一から疎んじられ、行助にコンプレックスを抱いている修一郎は、理一たち3人をなきものにしようと、ナイフを手にして夜中に襲撃をおこないます。理一は修一郎に刺され、そこに駆けつけた行助は、修一郎にふたたび刃物を振るってしまいます。

こうして行助はまたしても少年院送致となります。みずからの身を律する行助の心はいっそう強まり、理一と澄江も、そんな行助の希望に応じて、彼の籍を移すことになります。しかし、出所を目前にして、行助は破傷風にかかってしまい、自分の数奇な運命を思いつつ、安らかに眠りに就きます。

分かりやすいストーリーでおもしろく読むことができましたが、やや唐突な幕切れになっているのが気になります。行助のあまりに頑なな倫理観に、今ひとついま一つついていけないまま、物語が終わってしまった印象があります。

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2015年02月08日

Posted by ブクログ

行助の徹底した達観ぶりにこの後どんな人生が待ち受けているのだろうと思っていたら、ラストの展開がある意味衝撃的。

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2014年03月28日

Posted by ブクログ

自制こそ我が人生、な主人公。
でも理に適っていても情はそうはいかない、からゆえに振り回される。
彼自身は情はそうはいかないのに理で行って振り回している。
少年院、少年刑務所への視線は温かい。
こういうラストかー。

古い話なのに、今でも同じ事を言われる、言うよなーってこともあって人の世はいとおかし。

追記。
解説であるキャラの処遇で居酒屋を出禁になったとあり、とても温かな気持ちに。そういう人が今も沢山いると信じたい。

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2013年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

母親を強姦しようとした義兄:修一郎を刺してしまった主人公:行助。
義父:理一と、修一郎の確執に振り回された、行助の苦悩の話。
結局、二度も少年院に入り、最終的に破傷風になるって、どんだけ不幸なんだか。
良く出来た昼ドラ、という感じ。
時代背景も考えながら読まないと、大変。
現代の感覚で読んでいくと、思考回路が理解しづらい。
特に行助は、どういう行動をとるのかわからない。
それだけに、早く先を読みたくなって良かった。
とは言え、当時の少年院の状況や、社会格差など、読み取れて面白かった。

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2013年10月29日

Posted by ブクログ

「これは自分の内面の問題ですから。」と家族の愛を頑なに拒み倫理とする。呆気ない最期がなぜ必要だったのかも含め、今ひとつ共感できないストーリーだった。12.8.4

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2012年08月04日

Posted by ブクログ

緩やかに流れていく文体とは対照的に深くて重厚な内容。とても読み応えのある一冊でした。ただ、起伏が少ないので単調に感じる場合もあるかと。

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2011年02月01日

Posted by ブクログ

母を想う息子の優しさが、重罪を犯してしまう。
初めて読んだのは中学生のときだったが、
自分が親になってから読み返してみると、
気持ちの思い入れ方がかなり違ったように感じた。

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2009年10月04日

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