桃井緑美子のレビュー一覧

  • ウクライナ全史(下)――ゲート・オブ・ヨーロッパ

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    民族主義的ロマンに頼らないウクライナ証明の試みの書。感動するなって方が無理。人物で言うならペトリューラ、バンデラ、フルシチョフの評価が現代の、この本ならではのものに感じた。それだけに監訳者も書いている通りホロコーストについての記述はずるいと思った。
    上巻にはなかった参考文献、索引、年表、人名録がついていた。地図はないが、地域毎に切り分けた語りをしない為に敢えて入れてないのかも?そんなわけで、ウクライナを知るための1冊目としては向かないので注意。

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    2024年10月31日
  • ウクライナ全史(上)――ゲート・オブ・ヨーロッパ

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    ウクライナの地域とそこに生きてきた人々の歴史。物語風に書かれており読み易い。事件がウクライナのアイデンティティにどんな影響を与えたか、ウクライナ人・ユダヤ人・ロシア人といった住民達が何を経験したかにフォーカスしており今出版されるべくしてされた本だと思った。
    上巻は20世紀初頭まで。フルシチョフ・ブレジネフ・ゴルバチョフのファミリーヒストリーを通じて19世紀後半のウクライナ/ロシアの移住事情が語られるのが面白かった。
    ただ、一部の例外(ブレスト合同とかコサックとか)を除いた個別の事件や周辺国の状況についての記述に乏しく、また地図もないのでロシア史・ポーランド史が何となくでも頭に入っている人でない

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    2024年10月10日
  • 歴史を変えた気候大変動 中世ヨーロッパを襲った小氷河期

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    荒天による食糧不足がフランス革命を引き起こしたと通常の歴史学では言わないように、歴史の変動を気候だけで説明することはできないが、昔であればあるほど人間の生活が気候に大きく影響を受けたことは間違いないだろう。
     本書はだいたい10世紀から19世紀ころまでのヨーロッパにおける気候変動が、海岸線や氷河など地形を変化させ、あるいは食糧の豊凶によって人口の増減を生じさせたかを明らかにしていく。昔になればなるほど、気温や海洋に関する正確な統計データは存在しないが、雪氷コア、樹木年輪その他の研究手法に拠って復元されてきた当時の状況に基づき、著者はその筆を進めているようだ。

    〇興味深かった内容
     「第1章 

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    2023年12月14日
  • シリコンバレー 最強の仕組み 人も企業も、なぜありえないスピードで成長するのか?

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    失敗を許容し、むしろ奨励する文化や協力し合う風潮、法制度などが上手く噛み合って最高のイノベーションランドが生まれている。ぜひ足を運びたい。

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    2022年10月12日
  • 好き嫌い―行動科学最大の謎―

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    ・私たちは選ぶのが好きなのだ。選ぶ楽しみは、自分で選ばずに何かを楽しみにするよりも神経活動を活発にするようだ。
    ・きっと気に入ると思っていれば、本当に好きになる可能性が高い
    ・人の評価は願望から生まれる。自分ってこうなんだ、というのを示すために、「ホテルルワンダ」に星5つ、キャプテンアメリカに星2つをつけておいても、見るのはキャプテンアメリカだったりする
    ・私たちは肯定的な意見に追従し、否定的な意見には懐疑的でいる傾向にある
    ・やや否定的なレビューは役に立ったかどうかの評価において、やや肯定的なレビューに比べて結果が悪かった。不確かな場合には、私たちは肯定的な方へ傾くのである。
    ・否定的なレビ

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    2020年12月06日
  • ハマりたがる脳 「好き」の科学

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    Netflixのおすすめメカニズムなど興味深い事例はじめ豊富。なかばから、音楽、食の事例が満載されている。訳者によるあとがきが、要約としてよくまとまっている。

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    2020年11月17日
  • 好き嫌い―行動科学最大の謎―

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    人は情緒的にまず判断し、その後で理由をつける。なぜ好きか自分でわかっていないことも多い。言葉で説明してみるといい。分類できるものを好む。わかりやすいものにはすぐ好意を持つが記憶に残りにくく飽きられやすい。目新しさ/なじみ深さ、同調/差異化、単純/複雑。いいね!はあるけどダメ!はない、ネガティブは実は強力。

    最大の謎、解けるかなと期待しましたが、謎はやっぱり謎でした。周辺のいろいろな知識は得ましたが。

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    2019年04月14日
  • 好き嫌い―行動科学最大の謎―

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    人間のよろこびはみんな砂糖からくる。全員味覚顔面反応が起きる。嫌いな人はいない。好きの程度が違うだけ。

    フランス料理のアミューズブーシュは口を愉しませるもの。
    何か一口おなかに入れるとインスリンが分泌される。空腹の合図。空腹を感じる。アペタイザー効果。

    料理がバラエティーに富んでいると食欲も刺激する。感覚特異性満腹=進化にとって有益なメカニズム。

    最後にデザートを食べるのは、満腹であっても絶対的に美味しいものだから。

    Googleのads/preferemses で、好みがわかる。

    若いころの音楽がいちばんいいと思う=焼き印を押された。
    接触効果=接する頻度の高いものを好む。
    知覚的

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    2019年03月27日
  • 好き嫌い―行動科学最大の謎―

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    「行動科学の最大の謎」とタイトルされているように、「人の好き嫌いは説明できない」というのが常識のようだ。

    そのテーマにあえて挑戦した著者の中間報告的な書ととらえた。全体的に著者の調査や研究の過程で得られた情報が羅列的に書かれているように感じるが、客観的な分析結果が述べられているものではない(と思う)。

    しかし、その「好き・嫌い」というものの特徴をおぼろげながら掴んでおり、それを表現した一つの言葉が、以下のものではないだろうか。

    「好みにはさまざまな無意識のバイアスがつきまとい、そのときの状況や社会からの影響であっけなく揺れ動く。」

    「今日好きなものを明日も好きでいる可能性は思いがけない

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    2018年11月03日
  • 発明家に学ぶ発想戦略―イノベーションを導くひらめきとブレークスルー

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    どのような発明家がどのようにして発想したか、
    ということをまとめてある本。
    最初のあたりは面白いのだが、結局はそれぞれの
    発明家の伝記になっていて、発想戦略を知る、という
    点では目次だけにエッセンスが入っている。

    あとは、各発明家の細かいエピソードから、
    参考になりそうな言葉を引用してみている。

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    2015年01月23日
  • 発明家に学ぶ発想戦略―イノベーションを導くひらめきとブレークスルー

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    「発明家たちの思考回路」を改題再出版したものらしい。
    発明に必要となる11項目が発明の現場でどの様に機能したかを解説。
    過去の発明家の実例が多数。

    翻訳本なので仕方がないが、我が国の特許法、特に職務発明のあり方に議論を掘り下げていきたいところ。

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    2013年09月13日