青木創のレビュー一覧

  • 宿敵(下)
    完璧なカナヅチの私には荒れた海の中なんて考えるだけで恐ろしくて、さすがのリーチャーも死んでしまうのかと思った。結局は正義は勝つ!なので安心だけど。
    ところで、この感想はVIVANTの一挙放送を観た後に書いるのだけど、VIVANTの作中に今作の冒頭と同じプロットがあってワクワクした。
  • 消えた戦友(下)
    安定の面白さ。リーチャーなら必ずやり遂げてくれると分かっていても、読むのをやめられない。それは結末の爽快感を味わいたいがためだ。徹底的に叩きのめす、それが快感なのである。
  • 葬られた勲章(下)
    テロとの戦いに突入しているアメリカの姿を描いています。

    テロとの戦いって、対テロリストというだけではなくて、対自国民という事にもなるんですね。それが故に、リーチャーは、警察や連邦機関から追われながら、テロリストに孤独な戦いを挑む羽目になります。一体、何から何を守っているのか?もっとも、リーチャーの...続きを読む
  • 宿敵(下)
    事件の解決に向かっている途中、リーチャーがMP時代に取り逃した犯人の姿が見え始めます。今回リーチャーが潜入した事件の背景、事の黒幕は、その嘗ての犯人につながっていたんですね。

    最後、リーチャーがピンチに陥るのですが、その後、意外に最後までは短かったのは、仕方ないのか。まぁ、あそこから更に長く話が続...続きを読む
  • 謎解きはビリヤニとともに
    とっても面白かった!
    ロンドンのウェイターとしての捜査と、過去のコルカタ時代の捜査の記憶が交互に語られていき、テンポよく読み進められる。
    最後の方は二転三転しながら意外な真実が明らかになっていく。単に事実を解き明かすだけでなく、理想に燃える青年だった主人公の成長物語でもあった。
    著者がShazamの...続きを読む
  • 奪還(下)
    アクションはほぼないが、頭脳戦が読ませます。しかし、ラスト近く、リーチャーが悄然と農場を後にしようとする所だが、何故5人もの人間を連れて出ていけたのか、と考えなかったのだろうか? タイヤの跡からわかるのだが、リーチャーならその前に気づくのでは? と思った。読み落としか読み違いしてるのかな?
  • 奪還(上)
    非常に謎解きの要素が強い一冊。これまでのリーチャーシリーズを読んでいなくても楽しめる作品です。作中で述べられている米国人、英国人の気質の違い、軍の部隊ごとの違いなども興味深い。リーチャーは人を殺すことにちゅうちょしない。こういう考え方は私には理解が及ばない。銃や人を殺すことが身近にあることとそうでな...続きを読む
  • 渇きと偽り
    これはおもしろい。
    処女作というからこの作家の次の作品が楽しみ。

    設定としては過去の事件と、それが尾を引いて起きたかのように見える現在の事件というありがちなものではある。
    決して新しさはないが、過去の謎と現在の謎をうまくオーバーラップさせているし、そこかしこにあやしさをちりばめながら徐々に真相にせ...続きを読む
  • 渇きと偽り
     原題は"The Dry"。なので邦題も『渇き』だけの方が良かった。完結なタイトルは好みなのだ。

     オーストラリア発の邦訳作品は滅多に手に入らないので、南半球ミステリとはかなり興味深い。ここでの『渇き』とは、ずばり乾燥のことである。オーストラリアでは雨に恵まれず長期的な干魃に身まれた挙句、大規模な...続きを読む
  • 渇きと偽り
    面白かったー!今年のわたし的ベストミステリ暫定1位に、突如躍り出てきた。オーストラリアと言われたら、コアラとかアウトドアスポーツとか大自然とかのステレオタイプなイメージしか持ち合わせていない貧弱な私の脳にとって、衝撃の旱魃。
    暗さと重さも大変に素晴らしい。人物造型○、ストーリー展開○、余韻○。
    閉塞...続きを読む
  • 報復
    「カルテル」を先に読んだけど、こちらの方が先に執筆されていたらしい。・・・なるほど。
    妻子をテロで失った男性の復讐劇、と言えば凡庸に聞こえるがそこはドン・ウィンズロウ、あまたある同様の作品レベルを遥かに超えている。
    傭兵部隊を組織しテロリストたちと戦う、という設定はアリステア・マクレーン(よりフレデ...続きを読む
  • 報復
     ドン・ウィンズロウの作品は久しぶりだ。ブーン・ダニエルズのシリーズとベンとチョンとOのトリオのシリーズ、トレヴェニアンの『シブミ』続編『サトリ』と、あちこちのヒーロー、ヒロインを追いかけたかと思うと、どうやらそこに落ち着く様子もなく、『フランキー・マシーンの冬』以来となる単発作品の本書を、ここで『...続きを読む
  • さよなら、ブラックハウス
    いい本に出逢った時の気持ちは、いい女に出逢ったのとはまた違うけど、何とも言えない気持ちになる。
    感想は他のレビューを見てもらえばいい。
    いい作品かどうかは分からないが、俺にとっては素晴らしい作品だった。
    次作が出るらしい。楽しみにしたい。
  • さよなら、ブラックハウス
    警察官フィンが担当中の猟奇殺人と酷似の殺人事件が彼の故郷で起き、18年ぶりに帰郷し捜査をおこなう。
    被害者はフィンの幼なじみだったため、その他の古くからの知り合い数人と久々に再会して、つらかった少年時代や苦い過去を思い出す羽目になるが、少しずつ事件の真相に近づき、最後は衝撃の結末が。。。
    20年近く...続きを読む
  • 偶然の科学
    著者は1971年生まれだから私より2歳下だ。最初物理学を学んだようだが、複雑系の系譜を継ぐ「スモールワールド」だかいう学説を提唱し、ネットワーク理論に基づいた社会学者といった立場にあるようだ。
    この本は一般読者向けに非常に易しく書かれており、何も難しい話ではないが、新たな視角をもたらしてくれる、実に...続きを読む
  • さよなら、ブラックハウス
    とてもせつないミステリ。最後の一言に少し救われるものの、これでハッピーエンドにはならない。青春のうずき、幸福、残酷、年を経て振り返った時の苦しい、けれど甘酸っぱい感傷が共感をよぶ。続編が待ち遠しい。
  • 奪還(上)
    二転三転しておもしろかった。妻子誘拐の謎解きとアクション。アメリカ人とイギリス人の違いよ描写もなるほどと思いました?あっという間に読み終わります。
  • 消えた戦友(上)
    (上下巻併せた感想)

    ▼何作目かの、ジャック・リーチャー・シリーズ。アメリカ退役軍人のジャック・リーチャー。軍人としてのキャリアをずっと憲兵隊として過ごした、つまり軍隊内の警察であり、捜査官だった。叩き上げのエリート(矛盾?)だったが若くして少佐で思うところあって退官、その後は年金暮らしだが、なん...続きを読む
  • ミッドナイト・ライン(下)
    うーーん。アメリカ軍は、いろんなところに派遣されているし、しかも、戦闘に巻き込まれるのが多いので、こういう事になるのか・・・。そりゃ、退役軍人省とか、退役軍人病院とかも必要になるよな。

    っていうか、物理的な身体の怪我のみならず、感染症も治らないという事もあるのか。厳しいな。

    それはそれとして、日...続きを読む
  • ミッドナイト・ライン(上)
    リーチャーは、事件に巻き込まれることが多いですが、この作品は自ら事件に入り込んでいくタイプ。

    アメリカの士官学校の絆って強いんですね。卒業リングを見ただけで、見ず知らずの、しかも、後輩を探そうとするなんてね。そして、士官学校側も、なんやかんやで協力するんだな。