後正武のレビュー一覧
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論理思考と発想の技術
経営参謀が明かす
著:後 正武
紙版
PHP文庫 う 13 2
執筆当時、論理的な思考に関する書籍が少ないことから、後氏がみずから書き記したものとあります。
前段は、論理的思考と、問題解決方法を、後段は、どうやったら柔軟な発想ができるかを考察します。
気になったのは、以下です
■論理的思考
文章を構造的に分解し、論理的かどうかを問います。
・日本人にとってのことばとは、必ずしも、論理的思考をともなっていない
大坂本町糸都屋の娘
姉は十六、妹は十四
諸国諸大名は弓矢で殺す
糸都屋の娘は眼で殺す
論理的というより、起承転結とメリハリを重んずる
・修辞の -
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ビジネスの場面で用いる分析手法に関して詳細に説明されている。
普段行っている仕事と照らしながら読み進めた。
一般に行われる分析を分類し、それぞれの類型に関して説明を加える構成は明快だった。
└ 分析の類型:大きいものを考える、分けて考える、比較して考える、変化/時系列を考える、バラツキを考える、過程/プロセスを考える、ツリーで考える、不確定/あやふやなものを考える、人の行動/ソフトの要素を考える
それぞれの分析の具体例・グラフを参照しながら、「どのような背景でこの分析が行われているのか?」を考えながら読み進めることで、抽象的な分析手法の概念と具体的な事例を行き来しながら読み進められた。
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・分析は、物事を分類・比較して、類似や差異を考え推論すること。
・ただ分ければ良いわけではない。有効なセグメンテーションは施策に効果的に反映できるよう工夫されたもの。
・比較も同様に、ただ比べるのではなく、目的に応じてアップル・ツー・アップルで比較する。
・戦略は資源の適切な配分。
・過去の経験やパターンを考える際は、その現象そのものはヒントにすぎず、そのヒントの背後にどのような理由、根拠があるか、そのパターンが今回も繰り返しされるのが妥当かよく考えて検討することが大切。
・PPMで会社内の事業や商品の整理して、ビジネス・システムで各々の事業・商品のアウトプットまでの流れを見て配分を -
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※再読
プロジェクトでなんか上手くいかないと感じるときは、①答えるべき問いがそもそも違う、②(問いに対する)メッセージが研ぎ澄まされていない、③メッセージの伝え方が良くない、の3点だと思います
この「意思決定のための分析の技術」は①・②の処方箋として、事あるごとに読み直しています
・全体としての意味付けを忘れない為に、全体像と個別に論じるべきことの重要度を判定する
– 重要なものから順に検討する
・分析からのメッセージは、「経営上の判断を助け、効果的な打ち手」に繋がるか
– マネジメント・インプリケーションになっているか
– 経営への効果や経営上の意味合いは何か -
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遠い昔、新人コンサルタント時代に、ロジカルシンキング講師にオススメされて購入した本。久々に読み返しましたが、やはり面白いな。この本は、ある程度ロジカルシンキングを学んでから読む方が面白さが分かると思う。
本書の特徴は、帰納と演繹という「論理の基本」に重きを置いたうえで、ほぼそれだけで様々な事象や例を解説している点である。物理学に近いものを感じる。
全体にケースが秀逸。
・あなたは私を愛しているか
・ソクラテスは死ぬか
・ソクラテスは人間か
・自然は貴重である
・日本の地価は上がり続けるか 等
一方で、他のロジシン系書籍にありがちな「論理最強」で終わらず、「論理には限界がある」と説明さ -
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社内研修時に、某W大学院の先生が推薦されていたので購入。
確かに「技術」としての分析手法は、この本に網羅されていると言ってよいと思われる。
コンサルが使うグラフ・図表の例示も多く、それを学ぶだけでもよいだろう。
一方で、人が陥りがちな罠や注意点についても指摘されており、何度も繰り返して読むべき本である。
ただし、本書を入門書というには、少し難しい面がある。企業で少し経験を積んだ方が、深堀りのために読むのに適していると思う。
[more]
(目次)
まえがき
序章分析とは何か
第1章「大きさ」を考える
◆米国車はなざ日本市場に入れないか
◆大きさの程度を考える
◆八〇対二〇の法則
◆感 -
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論理思考、ロジックといった類いの書籍は世に溢れている。
この「論理思考と発想の技術」も その内の一冊ではあるが、私にとってはとても貴重な一冊だ。
ひとつは、演繹と帰納をすっきり説明していること。
なんとなくは理解していたが、この本のおかげでとても理解が進んだ。
もうひとつはアブダクション、発想法であるが、こちらもとても理解が進んだ。
「広げて、収斂し、発想につなげ、現実的に具体化する」といった内容であるが、それぞれのステップにおいて、とても具体的な説明があり、考え方としてなるほどといえる内容となっている。
また、『アイデアのつくり方』とまったく同じアプローチであることにも気がつき、これら -
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ネタバレ<要点>
■一般的な正しさへのよりどころ
①力による正しさ
②制度的正しさ
③数理的正しさ
④事実の正しさ
⑤論理的正しさ
■論理の5原則
①基本はピラミッド構造(帰納と演繹で積み上げる)
②メッセージは一度に一つだけ(一文一義)
③抜けや歪みのないこと(MECE)
④抽象のレベルが揃っていること
⑤最下部は、事実かまたは事実に代わる蓋然性(がいぜんせい)の高い仮説
演繹:一般論から個別論を導く過程
帰納:個別論から一般論を導く過程
■MECEに分けることを心がける際には「世の中にはAとBとCがある」という「拾い出す」形の叙述よりも、「世の中にあるもっ質を分解すると、AとBとCに分けるこ -
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文句なしのロジシン本!この値段でこの内容はスゴい!1年生の時から、ほったらかしにしてしまった事を後悔…。
さてさて内容についてだが、第1章〜第3章は、『考える技術・書く技術』(バーバラ・ミント)をもう少し噛み砕いた感じか。演習問題(第3章)がしっかりと入っている点も評価できる。第4章では、問題をかみ砕いて行く方法を記載している。そして第5章では、それから解決法を導き出す方法(例:KJ法)を書いている。最後の第6章では、発想、というものに焦点を当てている。
特に5、6章の読む価値は非常に高い!これだけでも、これ1冊の値段払ってもいいかも…。ロジシンとか学びたいけど、『考える技術・書 -
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著者は、後氏である。東大ーハーバード(MBA)ーMck(パートナー)ーベイン副社長
というコンサル街道のど真ん中を歩いてきたような人である。ちなみに、本書は、
国内に置いては「ロジカルシンキングのはしり」と言われている名書である。
内容は、ロジックとは何か?から始まり、ピラミッド、MECE、イシューツリー、
論理の演習という感じで、まぁ普通?ただ、その後に、アブダクションまで言及して
いる事に少なからず驚いた。ここまで書いてある本はなかなかない。
ちなみに、遡ることアリストテレス、論理学の方法は以下の3つあると考えられていた。
1.induction
2.deduction
3.abd