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Posted by ブクログ 2013年06月28日
経営戦略とは何か?を具体的なアプローチに基づきロジカルに明記された良書。
話の流れ、ストーリー構成がとても分かりやすく、読んだ内容が整理された形式で理解していくことを実感できた。後半は日本社会や歴史にフォーカスしていて、興味を失ってしまい、さらっと流し読みになってしまったのが残念だった。
経営層...続きを読むとのディスカッションや、経営層に向けたコンサルサービスを提供するのであれば、必須となる基本知識だと再認識した。
内容が陳腐化するものではないので、また読み返したいと思った一冊。
Posted by ブクログ 2010年11月06日
いつぞやに読んだ。
大前研一の経営参謀に近い。
弟子だから、当たり前か。
よりリーダーシップに力点をおいているので、大前研一の経営参謀の補完として読むと良いのかな。
Posted by ブクログ 2009年12月31日
学生時代に読んで挫折した本。
経営コンサルを実際にやってみて、理解できるようになった。
戦略を立て、組織をつくり、リーダーシップを入れ込む。
そのためのフレームワークがいろいろと詰め込まれている。
特に組織論の話が参考になった。
Structure follows strtegy.
は、まさに...続きを読むそうだと思う。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
受講しているABSで、ロジカルシンキングを担当してくれている後氏の一冊です。
コンサルスキルに関して体系的にわかりやすく書かれており、コンサルタントやこれからコンサルタントを目指す学生にも適していると思いました。
Posted by ブクログ 2010年02月06日
後半の日本の組織の根本問題の考察が秀逸。組織が、時間が経つにつれて肥大化し、権力化する粘着質の性質があることを証明している。前半は、大前研一氏の「企業参謀」の二番煎じであり、インパクトが少なかった。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
著者は、Mck出身であり国内初のコンサルロジックテクニック系書籍を執筆した
後氏である。実は著者、大前氏の弟子にらしい。まぁ、弟子って言ってもはっきりした
ものではなく、ボスに大前氏が居たって感じだろう。ただし、レクチャーは受けてたと思う。
内容は、そのタイトル通り発想法と思いきやどちらかというと...続きを読む、戦略構築法って感じ。
なので、発想法なるものを期待しての購入はやめておいた方がいいと思うし、
発想法であるならば、他に良書があるのでそちらをお薦めする(何冊か書評してるし)。
そこで、戦略の構築方法も今となってはありきたりとなっているが、本書の特徴、つまり
氏が重要と言っているのは、「新しい戦略は、新しい組織を構築する」って事である。
要は、通常であれば、戦略を変えたなら組織もそれに併せて変えるよね?なのに、
なんで今までは組織の構造を変えないで、新しい戦略をやるの?俺なら必ず提案の最後に
組織変革で締めるね。って事。
確かに。って思った。
もちろん、色々な意味で組織を変えるのは大変だが、組織は変えるようなって思う。
仮に、大学教育の変革を提案する場合、やはり従来の組織やメンバー構成ではやらないと
思うし。(個人的に)
また、他にも本書で個人的に良かった点があり、ちょっと具体的で本質的でないかも
しれないが、
1.エクセレントカンパニーの要約が知れたこと
2.変革の様態(時系列的に)
3.パーキンソン法
以上の3つ。それ以外は基本的に既知が多い。(まぁ、説明方法は異なるので、
同じツールの説明でも微妙にポイントが違ってたりするのは有益と感じるが)
文庫だし、手軽なので暇つぶし又は一応って感じでなら、いいと思う。
Posted by ブクログ 2014年12月26日
戦略とは何か?を論じ、その上で現状の自社戦略(自覚されてなケース多い)の確認、新しい戦略立案、戦略立案のための組織設計、組織を動かすリーダーシップ論と、戦略立案から実行までを論じている。
以下ポイント
■戦略とは何か?24
戦略とは資源の配分である。長期永続/大局的全体目標を取り扱う概念
戦力=...続きを読む戦略×戦術×戦技×志気
戦略目標の達成においては、物資の配分だけでなく、戦術、戦技、志気も認識し戦いの大きな流れの見通しをたて実行可能で最も効果のあがる具体的施策と実行手順を含む行動プログラムをたてること。
軍事モデルでは敵(競合)と味方(自社)。経営モデルではこれに「顧客/市場」がはいる。CustomerをCompanyとCompetitorで振り向かせ合う戦い。Costomerをかけた恋の戦い。
■自社戦略を理解する(40)
インプリシット(明示されてない)とエクスプリシット(明白な)。自社戦略はインプリシットであることが多い。とはいえ事業存続してることは、内なるこえなき戦略があって、それに基づいて資源配分されている。それを明示的に表出する方法として以下3つ。
1.PPM
内的変数(横軸)と外的変数(縦軸)。これにBU,SBUとプロットをしていく。内的変数の代表例はシェア、外的変数の代表例は市場規模や魅力度。
2.I/Oシステム
Input -> 創造(企画)/製造/販売 -> Output
このビジネスプロセスのどこかにKFSやレバレッジポイントがある。そこを理解する
3.部門別技術者数
技術者数を投資の指標とする
■新しい戦略立案64
課題の設定、現状分析、診断、解決案の実行、実行プログラムの策定という5つのステップ
早いタイミングで大まかな方向性を作った方がいい。長い時間、意見だけ発散させるとまとまらない。(結論の早期発見)
そのかわりに中間報告などのメリハリのきいたチェックポイントを設定する
1.課題の設定
イッシューツリー(MECE)で作る
目的の達成には何が問題なのか?を分解する
2.現状分析
勘や情緒はヒントにはなるが必ず客観的事実か現場を見ること
3C分析(Costomer,Company,Competitor)
会計の項目では使えない事があるので使えるようにするのが戦略家の仕事
どういう環境下にあるのかを3C分析で解明する
3.診断
感度分析(うち手とその反応感度)
KFS分析(あるべきKFSと現状の比較)
現在の戦略や戦力の当否、あり方、について診断する
4.解決策の検討
成功時の効果と成功の確率の縦横軸
それぞれの課題解決策についての順位づけを行う
5.実行プログラムの策定
課題解決策の実行プログラムの策定
兵力の逐次投入は厳禁。1人1テーマずつで10年でできるとするとキャッシュは10年後しかはいらない。10人で1テーマを10年やると初年度からはいる。113
戦略目標は遠大だから実行計画をたてて手近な途中地点を明示する
■組織設計120
軍事モデルでは戦略が決まればその実行部隊は都度編成される。経営ではそうなってないことが多い。日常業務に吸収されるケース大。結果として大きな変化がおきない。
組織はほっておいたらどんどんでかくなる→だから機能分化する→組織目的が顧客から組織にすりかわる→縦割り化する という病理を先天的に持っている
この組織の病理に対処するために、1.ビジネスシステム 2. 7S
ビジネスシステムとはロジスティクスの考え方。企業はinput +内部プロセス+outputのI/Oシステムだがコストを最小にしアウトプット最大を狙う。個々のプロセスの最適化(FIX),プロセス間の最適化(バランス)、まったく違うプロセス設計(Redesign)。プロセス間は矛盾をはらんでる事が多いのだが、それをこえるためにもプロセス間の人材異動や交流、プロセス横断型のサブシステムを考える。
7Sとはマッキンゼーによって提唱された組織を機能させる要件のこと。組織にはゲゼルシャフト(目的社会)とゲゼルシャフト化(血縁化)がある。本質的経営組織はゲゼルシャフトなので、ハード3S(戦略Strategy,組織Structure,運営制度System)があれば動く。でも実際はそれだけでは動かない。ゲマインシャフト的要素がいる。それがソフト4S(共通の価値観Shared value,技術Skill,人材Staff,運営スタイルStyle)。
組織の大きな変革の原動力は組織のキュ局の目的とそれに見合った戦略方向を定義することからはじまる(145)。ヤマト運輸がトラック便から宅配便に戦略転換したときの7Sの変革を紹介。図があるけどすごくわかりやすい(147)
人と組織は、金と並んで経営者の最大の関心事。金は即物的で目に見えやすいので計画がたてやすい。人と組織は目に見えにくいので一定の法則化しにくく悩みが深くなる。戦略転換とは古い7Sから新しい7Sにうつることであり、ハード3Sだけでなくソフト4Sも含めて考えねばならない。(151)
■リーダーシップ(167)
戦略とそれを実現する組織要件を検討したら組織を指導し目的を達成するためのリーダーシップが課題となる。
リーダーシップとは人を率いて7S要件を備えさせる能力。リーダーシップの役割は1.目標を定め実現するための戦略立案 2.戦略実現のための組織や運営制度 3.組織運営し人材を集め必要スキルを育成する 4.共有の価値観を分かち合うための求心力を高め、組織文化を育む
リーダーシップの型には制度(アサイン)型、人間関係(人情/薫陶)型、技術(知性/合理)型、ビジョン型の4つ。ようするになぜフォロワーはリーダーの言う事を聞くのか?という正当性の根拠は何か?が型を論じる上でポイントになる。
日本社会は安定期にあったので、制度型、人間関係型のリーダーが多い。だが変革期なのでこれらの素養に技術型のリーダーシップを身につけさせることが大事。そこからビジョン型リーダーが育つ。
ラインとスタッフ論。プロシア参謀本部(185)。ナポレオンという一人の軍事的天才に対抗するために軍を統帥(作戦実行)と作戦(作戦立案)に分離。作戦立案をスタッフ(参謀)が担う体制にしその実行を前線指揮官が担う組織体制をモルトケが発明した。ラインとスタッフをやる場合の課題は3点。スタッフ機能がラインの提出する案を管理する役割にならないこと。スタッフは幅広いラインを統合横断的に見ること。スタッフが過度に専門化(人事とか経理とか)するとスタッフの果たすべき横断的なダイナミズムが失われる。最後にスタッフで活躍すべき若き参謀の育成。ラインとスタッフを行き来させること。若きスタッフがラインのトップと話す機会を作ること。プロシア陸軍の場合は陸軍士官学校を創設することでトップとの対話を実現し、人事権を参謀側でもつことで、横断的異動権限を確保した。
蓮の葉理論 217
組織は内部から外部環境と自らの組織体質変化に気がつきにくい。さらに気がついても組織自体が制度の一つなので内部から制度を変化させるのに時間がかかるという宿命を持っている。組織の変革は後手にまわりがちなのでよほど先をみてやったつもりでも後手になると自覚すること。
睡蓮は1日に2倍に面積を拡げる。放置すると30日で池を埋め尽くす。このままでは生物が窒息する。池の半分を覆ってるところで気がついた。さてそれは何日目だったか? 正解は29日目。つまり池の生物を救うにはあと1日しかない。早期発見が大事。
日本的経営はなぜ大企業病になるのか? 226
会社(ゲゼルシャフト)がゲマインシャフトの特性を取り入れてる間はうまく作用する。しかし会社の勢いが衰えてくるとゲマインシャフトがゲゼルシャフトに優先しがちになる。組織とはまずゲゼルシャフトであるべきだ。組織は本質的に下方硬直的(パーキンソンの法則)なので、常にリデュースを目指すのでちょうどいい。
パーキンソンの法則とは、1.役人は仕事に関係なく人を増やしたがるが自分の競争相手は作りたがらない 2.相互の利益になるように仕事を創りだす 3.組織がでかくなると組織を運営するための新しい仕事が増える
あまりに機能分化な仕事ばかりしてると個人の能力は伸びない(235)
エクセレントカンパニー(255)
行動すること、顧客を志向すること、人を重視すること
通常の組織論では、権限と責任は一致すべきであり、意思決定の責任箇所とプロセスは規定されているべき。エクセレントカンパニーでは、責任は常に権限に数倍するものであり、問題があれば規定にかわりなく誰でもどこでへも最善と目される人のところにいってもよくて、行くべきだ。
つまり役割をあいまいにし、ランナーとランナーの間のバトンゾーンのうな曖昧さを許容する「バトンゾーンの思想」。縄張りや責任範囲の議論が横行すると組織は必ず動脈硬化を起こす。
企業人の能力を原点にかえて論ずる時の質問「駅前にラーメン屋を開店できるか?」272
修行、立地選定、資金、人材、広告、仕入れ、調理、接客、掃除、帳簿/経理、税務、近所づきあい など多機能にやらねばならない。企業人はこれをやれることをめざすべきだ。
日清食品 安藤百福のコメント(279)
何かを企てるには猛烈な5年間が必要だ ちょっといい話。
エクセレントカンパニーの第一要件である「行動志向」になるには、若いうちから多様な現場で直接責任を負いながら自分で考え実証する体験をさせるのがいい。そして、技術型リーダシップの訓練を自らに課する。(280)