魚柄仁之助のレビュー一覧
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[ 内容 ]
冷蔵庫の巨大化が、崩食を呼び寄せた!
冷蔵庫の片隅で、鮮度を失う野菜や果物。
冷凍庫の奥底で、食べごろを逸する肉や魚。
「不要買いだめ」「食の浪費」の戦犯は、あなた自身だった!
「なんでも実践」がモットーの食文化研究家が、ここに懺悔し、試行錯誤し、「日本の食のルネッサンス」を提言する。
知る人ぞ知る、食文化の豆知識も伝授。
あとがきでは涙まじりの実話を披露、食の喜びも教えてくれる。
[ 目次 ]
第1章 巨大化する冷蔵庫―詰め込みすぎて食品をミイラ化させる現代人
第2章 「しまつ」をしよう―よりよい食生活を続けるために
第3章 食の下克上―高級食と大衆食が簡単に入れ替わる時代
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Posted by ブクログ
前半部分は現在の日本の食生活について書かれている。
冷凍食品や食材のストックは無駄であるという意見に、目からうろこだった。
「しまつの掟」は当たり前だけど、できていない部分が多くて非常に参考になった。
・調理台にものを置くな。
・使わぬ道具はしまつする。
・流しに物を置かない。使った道具、器はその時・その場で荒い、水切りに移す。
・台所道具のメンテナンス
・台所の洗い道具は乾燥させる。
・食品保存編−水分を抜く。
・足りないくらいしか料理するな。
後半部分の日本の食の変遷も、知らないことばかりでとても面白かった。
実体験含めての話だからこそ、説得力がある。 -
Posted by ブクログ
1月からドラマ化されているらしく、本屋に平積みされていたのでためしに読んでみたらなかなかおもしろかった。
老舗の料理屋の息子で家出していて古道具屋をしている主人公。ヒロインは雑誌の編集者。「料理」でいろんなことを解決していく…となんとなく「美味しんぼ」に似ている設定ではあるけど、主人公の飯蔵の性格が嫌味なく、でてくる料理が高級料理じゃなくてとても身近なもので、しかもその説明が押し付けがましくないところがよいです。
実際作ってみようかな〜と思う料理もいくつもあったりするし。
でも、ホテルのポットを使ってしゃぶしゃぶをしたり茹で料理をする…というのにはたまげたデス。使ったあとのポットはどうするの〜 -
Posted by ブクログ
食と文化に関する書籍が得意の作家が、戦前からのレシピ本に載っていた珍しい麺料理の数々を自ら再現している。
うどん、スパゲッティ、マカロニ、ラーメン、焼きそばの創意工夫溢れるアレンジ…とは限らず、かなり怪しげだったり「雑誌の紙面を無理やり埋める」ためにひねり出したと思われるようなレシピもあるようで、「幻」になってしまった理由がそれなりにある。まっとうなレシピも中にはあるが、「再現できないから幻」ではなく「消えるべくして消えた幻」が大半なようだ。
グルメ本というよりはネタを集めた本ではあるが、おいしくないレシピでも再現して食べ、昔の人たちのちょっと無理がある創意工夫と悪戦苦闘に対する愛情が感じ -
Posted by ブクログ
「幻の麺料理…」とはそそる書名です。しかし世界の秘境の、とかいにしえの王宮の、とかいう「幻」ではなく、戦前から戦後にかけて婦人雑誌に掲載された麺を使ったレシピで、今では食卓のメニューに乗ることもないようなアイディア料理の数々が著者によって再現されてます。我が家の食卓に出現したかもしれない、でも全然定着しなかった「幻」メニューです。第1章 うどんの麺と西洋料理法の合体、第2章 かれーうどんの謎、第3章 和風スパゲティの爆発的進化、第4章 マカロニ類の興亡、第5章 ラーメンのルーツから列島制覇まで、第5章 ソース焼きそばの生存戦略…和風の麺がいかに洋風料理になるか、逆にまだなじみのないスパゲティ、
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Posted by ブクログ
著作はほとんど読んでいるので我が家の冷蔵庫はいつも風通しがいいし、冷凍食品なんて買ったことなしのウオツカ流生活をしてますが日本の食文化の激変は著者ならずとも驚きです。かっては下魚と呼ばれた魚が乱獲で取れなくなると高値を呼ぶ、食材の下克上ってお笑いです。地産地消なんてお題目だけ。そんなシアワセなんて今や風前のともし火、食流通の世界の複雑さ(というより訳のわからなさ)についていけない庶民。食育なんて実際に自分で素材の良悪と懐具合を見つめて購入し、自分で自分の食事を作れるかであり、栄養の知識とか情報ではなく具体的な実学で身につけさせるものだとの論に賛同です。ひとりでグルメ食を喰らってもつまらない。貧