梶原しげるのレビュー一覧
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[ 内容 ]
少しは考えてから口をきけ!
テレビ・ラジオに溢れるついつい突っ込みたくなる奇妙な言葉の数々。
その背景には何があるのか。
耳障りな若者言葉に隠された意外な効用と正しい使用法とは。
会話の上手い下手の差はどこにあるのか。
アナウンサー歴三十年、しゃべりのプロが怒って唸って考えた、日常会話から見た日本語論。
[ 目次 ]
第1章 ブラウン管言葉の「聴き方」
第2章 しゃべりの好プレー珍プレー
第3章 現代用語の非常識
第4章 若者言葉の味わい方
第5章 秘伝・口のきき方
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ス -
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この春の職場内人事で、かなりの確率で望まない仕事が回ってくることが予想される。
「無理っす」と答えるつもりでいたが、ちょっと断り方を考えようと思った。
もっと“バカ”の話が中心なのかと思ったが、そうではなかった。
第2章の方が期待していた内容に近かったかな。
よく言われている「ら抜き」などの他にも、言われてみれば確かに気になる言葉遣いもたくさんあった。
『期待されている役割は』の項を読んで。
私自身は「ら抜き」はしていないと思うんだけど、もし使っていたらたぶんガッカリされたりするんだろうな、と思う。
“職業柄”という言葉もあるが、職業にふさわしい言葉遣いは大切だと感じた。 -
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本書の記述は決して深いものではない。論理的であるともいえない。かといって持論に酔っているという感じもない。むしろ、著者が他人から、あるいは自分で得た知識や経験を、「こんな話もあったよ」と読者に語りかけるような構成になっている。
これは一言でいえば、「喫煙所の雑談」に似ている。
例えば会社の喫煙所では、日常的な仕事の上でつながりのない人々がなんとなく仲良くなり、雑談をするようになる。こういうときの雑談は、特に若い人間にとって大変役に立つ場合が多い。人生の先輩にその経験や知識を披露していただけたり、自分の考えや意識についてもフラットな目線で聞いていただける、願ってもないチャンスなることもあるの -
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著者の梶原しげる氏のアナウンサーとしての経験をもとに語られる「言葉」についての本です。
タイトルの『即答するバカ』という強気なタイトルに思わず注目してしまうが、新書でときどきあるタイトルだけは良かったという出落ちな本ではない。表現について役に立つことが満載、とまではいかないけど、全体通して参考になった感をきちんと残してくれます。
言葉に出す前にいかに考えられるか、がこの本のテーマだと思いました。口に出すことで、意図しない形で伝わってしまうこともあるわけだが、ちょっと考えた言葉遣いをするだけで好印象を与えることも出来る。
即答しないで一度「待てよ」と考えることで、バカに思われる確率は少なく -
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・言葉に敏感になる.
・言葉を発する前に考える必要性を感じる.
・質問に敏感になる.
・腹式呼吸の大切さ
・発声練習と腹式呼吸の組み合わせ
・良い質問と悪い質問がある.
・話しを聴く時は,親身になって話を聴く.
・相手の話を繰り返して,話しに興味を持っている事をアピール.時にはその話しを要約したり,別の言い回しで繰り返したりすることも効果的.
話すことの難しさを再認識した.県職員は一般の人よりもたくさんの人と話す機会がある.住民・政治家・業者等,それぞれ話すべき内容,相手との立場も違い,気をつけるべき点は異なる.この本を読んで共感したのは,
・良い質問と悪い質問があるということ
・相手は質問に -
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この「指針」は、文化審議会国語分科会の、敬語小委員会というところが担当しています。分科会の会長を務めたのは、作家の阿刀田高さんです。この小委員会を傍聴しましたが、お堅い審議会の諸先生の中にあって、庶民的でおおらかな物言いが印象的でした。阿刀田会長は、あるラジオ番組で敬語についてこんな風に語っていました。
「敬語は、早い話が自己責任です」
煩雑な表現を避けて、ズバリ一言「自己責任」と評したあたり、さすが短篇小説の名手だけのことはあります。こんな解説が続きました。
「いろんな知恵を出し合って、敬語を、これまでになく、一番分かりやすく整理できたとは思います。しかしそうは言っても、敬語は何にもしな -
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一年生の入門ゼミの授業で、文化審議会の『敬語の指針』を学生と読んでいる。現代の敬語にかかわる多くの問題が論じられ、それなりの指針を出している。しかし、なかにはこれはどうかなと思うところもある。そう思っているとき、本書を読んだ。梶原さんはフリーのアナウンサーであり、つねにことばの問題、とりわけどんな敬語をどんな場合に使うかで、決断を迫られている人だ。その梶原さんが、『敬語の指針』に対し、自己の経験を振り返りつつ批評したのが本書である。本書で特に印象に残ったのは、敬語を一応知った上で、場や相手に応じて自由に使い分けること、敬語をバカにする人はしっぺ返しをうける、それは自己責任だという点だ。ぼくも