柳瀬尚紀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ボルヘスとビオイ=カサーレスが選りすぐった
古今東西の奇妙な断章、92編。
表題に「怪奇譚」とあるが、読んでみると怪奇色は薄い。
むしろ小さく笑ってしまうシュールで滑稽な情景が並ぶ。
次々にページを繰って短い物語に触れ続けると、
まるで夢の入れ子に囚われたような感覚に陥る。
以前どこかで読んだはずの断章もあるのだが、
詳細を思い出せずモヤモヤしながら、
敢えて確認せずに「心地いい居心地の悪さ」を愉しんで
ムズムズするのも一興かと。
英語版からの重訳で、日本語訳は柳瀬尚紀先生。
ちなみに、解説によると、
世界中から掻き集めたお話の中に、
ちゃっかり偽書=ボルヘスの創作が紛れ込んでいるとか。 -
Posted by ブクログ
柳瀬尚紀 「 ユリシーズ航海記 」 著者の翻訳論、ユリシーズの翻訳比較、ユリシーズの読みどころ を論述した本。著者訳の河出書房「ユリシーズ 1-12」をなぜ早く読みたい
翻訳論=翻訳と英文和訳は違う
*翻訳は日本語の音感で伝える
*著者の使った手法を 日本語で模倣する
*誤訳は 畳の埃→どんな翻訳も叩けば誤訳が出る
*翻訳者は指揮者たるべき
丸谷才一ほか訳の集英社「ユリシーズ」を鼎訳として、著者の翻訳した河出書房と比較。紹介された 鼎訳は日本語として おかしいが、著者の翻訳は 日本語として成立している(超訳に近い)
ユリシーズ
*センテンスの完璧な語順→詩を作る姿勢に近い
*ピリオドの -
Posted by ブクログ
ネタバレ『チョコレート工場の秘密』の翻訳者、柳瀬尚紀氏が
島根県のいわゆる「僻地」に出向いて、小学生に出張授業をする。
本書は、著者が授業をするまでの経緯と、
実際の授業を文章で実況中継したもの、
そしてかつて授業に参加したこどもたちが中学生になってから
行った「空想授業」について書かれている。
書店網の充実がむずかしい僻地で、移動する本屋を経営している
女性の熱意が実を結び、著者が島根県へやってくる。
著者は無類の僻地好き。
都市部にはもういないのではないだろうか、素直なこどもたちの存在に
いたく感動を覚える著者。
土地と著者が相思相愛になる。
日本人が外国語を学ぶには、まず日本語を学ぶことが