浜野アキオのレビュー一覧
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鬼★5 多重人格×多重人格の人格群像劇!複数の自分自身と戦う若者たちの成長ストーリー #魂に秩序を
■きっと読みたくなるレビュー
鬼★5 今年の翻訳ミステリートップレベル。
怪物のような作品です、はー、面白かった~。新潮文庫史上、最もぶ厚い本とのことで、1,000ページ以上あります。でも面白過ぎてあっという間にページが進んじゃうのでご安心を。
前半は多重人格障害者の背景や様々な日常が描かれ、後半は自らの過去を探し出す展開になっていく。ミステリーはもちろん、青春、恋愛、サスペンス、冒険小説など、様々な要素を含んだエンタメ小説です。兎にも角にも「強烈」な作品ですので、是非お時間をとって読んで -
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Posted by ブクログ
グリーンループというハイエンドかつハイテクなエココミュニティが火山の噴火により陸の孤島となってしまう、噴火の影響で山奥から降りてきた怪獣に皆殺しにされそうになる住人たちの戦い・・・というのが筋書きです。設定はよくあるのですが、そのぶん住民のキャラクターがいかにも現代であるなと言う感じにアップデートされています。
主人公のケイト・ホランドはノーマルな人間な感じがします、夫のダンは無職でひきこもりぎみな子供っぽい人間です。その他はグリーンループでグリーン革命を起こそうとしているトニーとイヴェットのデュラント夫妻。同棲カップルのカーメンとエフィーにはロギンヒャの養子パロミノがいます。ヴィンセントと -
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Posted by ブクログ
下巻。
世界各地の状況が語られるます。ちなみに下巻では日本の状況も書かれており、なかなか興味深いです。作者は結構日本の文化をよく知っているのかな?
もし映画のような「ゾンビ発生」が実際に起こったら? その場合の、政治的、軍事的、地理的なことからいろいろと考え、シミュレーション。その結果から導かれる世界観、疑似歴史を一度作った上、それを多面的に書くために様々な人物のインタビューという形をとったのでしょう。かなり労力を感じさせます。
そして、こうして作り上げられた故に、一つの歴史的事件を様々な視点から見る面白さ、群像劇としての面白さがありました。
こうしたことから、読み終わった後に何とも -
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Posted by ブクログ
全世界を巻き込んだ〈ゾンビ戦争〉の終結から10年、わずかに生き残った人々はそれぞれの場所で復興の途中である……
そんな各国の人々にインタビューして回り、集めた回顧録。インタビュー形式は久々です、「巨神計画」以来?
所属している読書会の「ゾンビ回」で紹介された作品のうちのひとつ。
映画はおすすめされなかったですし、「この内容ならディスカバリーチャンネルでドキュメンタリー風に作ったら面白かったんじゃないか?」でした。確かに…!
上巻はゾンビ発生から対処の途中。
地域性や国民性で、対応に違いがあったのがリアルでした。
大いなるパニック、各国で採用される「レデカー・プラン」的な選別戦法。そして無力 -
Posted by ブクログ
評判どおり面白い翻訳エンタメ小説だった。
主人公は多重人格者の26歳のアンドルー。脳内に家を作り複数の人格をアンドルーという青年の人格がコントロールし、上手く暮らしている。彼はふとした弾みで殺人犯を事故死に追い込んだことをきっかけに、自分が継父を殺したのではないかという疑念を持つ。そして同じ障害を持つ同僚女性のペニーと一緒に故郷へ向かう話だ。一気読みとまでは行かない。とても読みやすいが、登場人物が複雑なのでホイホイと軽く読み飛ばす感じてはない。
この本が書かれたのは2003年。デニス・レヘインが「シャッターチャンス」を書き、映画「ペイチェック」が撮影された年だ。何が現実か、自分の記憶は正し