浜野アキオのレビュー一覧
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ネタバレマックス・ブルックスによるゾンビ小説。
世界ゾンビ大戦の終結から10年、その戦争を生き抜いた人々にインタビューした証言録という体裁で物語が進む。上巻は感染の発生から大規模な戦争へと移行し、人類がどんどん追い詰められていく様子がリアルに描かれている。
戦争を生き抜いたということで軍人中心で物語が進んでいくが、世界中の様々な立場の登場人物により、重層的に物語が紡がれていく。ある地域で重要な出来事や発見があり、それを受けて別の地域では、というかたちの展開はややもすれば単調になるきらいはあるが、設定が程よく練られ、飽きることなく読み進めることができる。
人類が戦争に勝ち、復興に向けて着実に歩んでいる時 -
Posted by ブクログ
ブラッド・ピット主演映画の原作。但し、映画とは瑞分趣は違います。主人公が国連の関係者という部分は同じだけど、こちらは既にゾンビと人類の長い戦争はほぼ終息しており、国連の調査活動の一環として、その発生から終焉までについて世界中の人々に取材して回った記録という体。
よって定まった主人公はおらず、世界中でのあらゆる人々のゾンビとの戦いが次々に語られる中で、ゾンビ大戦がどう遷移して行ったかがわかるという仕組み。
というわけで映画とこちらはある意味別物。映画の中でゾンビ戦攻略のポイントとされているネタも小説側には無い。(小説側はオーソドックスにゾンビの頭を破壊することが唯一の攻略法)
ただ映画にも言えた -
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Posted by ブクログ
引き込まれる謎。それがミステリーにおいて一番の魅力ではないだろうか。
数字を一つ思い浮かべろ。
スピリチュアル団体を運営するマーク・メレリーの元へ
そう記された奇妙な封書が届く。
658という数字を思い浮かべたメレリーが同封されていた封筒を開くと、
そこにあったのは先ほど思い浮かべた658と印字された数字が。
数々の難事件を解決してきた退職刑事のデイヴ・ガーニーに
持ち込まれたその怪事は、手品めいた謎と
奇怪な暗示に彩られた連続殺人へと発展する。
あらすじを読む限り、こんなに魅力的な謎は早々ないと胸が躍った。
頭で思い浮かべた数字を言い当てる。そんな芸当どうやるんだ?と。
そうワクワクしな -
Posted by ブクログ
ネタバレこのミスのランキングに入っているのを見て知りました。大作で読み応えありそうとわくわくしながら本棚に飾っておき、年明けから読み始めました。
読み終えて、ミステリーの枠組みで期待しすぎたことを反省。
登場人物の違和感を感じる言動から伏線かもしれないと深読みしていた複数の事柄が、ただそういうパーソナリティの人物だったということでした。。勝手に期待外れな気持ちになってしまいました。
あとがきにもあったように、ジャンルの枠に嵌めず読むと楽しめたと思います。
「多重人格を持ちながら生きることを模索する」というテーマを縦横無尽に描ききった物語だったと感じました。邦題が物語の根幹を的確に表していて、秀逸。 -
Posted by ブクログ
退職刑事のガーニーは大学の同級生から
奇妙な相談を受ける。
スピリチュアル系の団体を運営している彼に
まず一通の封書が届き、そこに
「数字を一つ思い浮かべろ」とあったという。
同封されたもう一通には、まさに今
思い浮かべた数字が書かれていた!
という導入部から始まるのですが
正直、第一部はこの主役のガーニーが
退職後にヘンなアート制作にはまったり
過去のなんらかの事故で失った息子のせいで
奥さんとギクシャクしていたりと
やたら内向きなので
まさかイヤミスな結末じゃ…と思ったよ。
しかし、その同級生が殺されて
(雪中に消える犯人の足跡!)
同じように手紙を送りつけられ
殺される人が出てきたあ