増田悦佐のレビュー一覧
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今から11年前の8月に、私がずっと新刊が出るたびに追いかけている増田氏の書かれた増補改訂版です。奇しくも元版のレビューを11年前の今日に書いています。
今年6月に改訂版が出るとネットで知って予約していましたが、ようやく届きました、この1週間は在宅勤務の合間をぬってこの本を楽しませてもらいました。
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「官製相場」と言われる株高の一方で、一般家庭の家計は物価上昇で苦境に陥っている。
やせ細る一方の実体経済と活況を呈する金融市場との乖離。
こうしたアンバランスな経済状況は、日本がいま非常に不確実性の高い時期に差し掛かってしることを示す。
目一杯大きな視野から世界と日本の経済史を振り返ることで経済の原...続きを読むPosted by ブクログ -
増田氏の本は毎回読んで多くのことを学ぶのですが、今回のテーマはアメリカ文明が今までのアメリカの繁栄を支えてきたと思われてきたクルマが普及したことで逆に衰退してしまったことを解説しています。
現在、中国やインドがクルマ社会に向けて成長しているなかで、鉄道が衰えていない日本(特に東京と大阪圏)には明...続きを読むPosted by ブクログ -
日本史に何があったか?ではなく何がなかったか?という視点で語る比較文明論。
着眼点そのものが面白いのはもちろんですが、本書はそれに留まらず、ステレオタイプな日本史観の読み替えを行うことを目的とした非常に壮大な試みであると言えます。
多くの日本人は「日本は明治維新をきっかけに近代的な国家になった」と...続きを読むPosted by ブクログ -
同じ著者による『日本文明・世界最強の秘密』の姉妹編とも言える評論。両方読むとより理解が進みます。
アメリカのクルマ社会が文明にどのような変化を及ぼしたか、そしてなぜアメリカはクルマによって没落していったかを論じています。増田氏お馴染のエネルギー効率史観、エリート社会の欧米と大衆社会の日本といった主...続きを読むPosted by ブクログ -
戦後日本人が憧れた夢の国アメリカが、衰亡への道をたどっているということを、具体的な数値を示しながら論じている。
第1章 経済金融化の分水嶺は1974年
個人退職年金法の改正で金融市場にあぶれだした多量のマネーが、一握りの金持ちだけの国、あらゆる低次元の不正が横行する国となってしまった。
第2章 アメ...続きを読むPosted by ブクログ -
米中没落を尻目に日本が反映するには理由がある ということを証明するため、著者は以下の章立てで語る。
第1章 なぜ、世界中で株価が乱高下しているのか
第2章 「宗主国なき植民地」経済、米中2大国
第3章 アベノミクスとはいったいなんだったのか?
第4章 完成された官製相場の終わり
第5章 21世紀最初...続きを読むPosted by ブクログ -
ここ数年、アメリカ経済や社会に対して懐疑的な内容を書かれてきた増田氏ですが、この本はそれらの集大成と言えるものかもしれません。
私が感じたこの本の特徴は、アメリカは昔からそのような国だったわけではなく、この数十年間に完全に変わってしまったのだということを、すべてデータを根拠に論じています。
彼の...続きを読むPosted by ブクログ -
戸籍制度 格差社会 資源浪費バブル
GDP の内訳 一党独裁 裸官 ジニ係数
所得配分
党軍幹部、資本家、都市戸籍、農村戸籍、黒子、少数民族
平和的政権交代Posted by ブクログ -
アベノミクスを中心とする、経済に関する、お決まりとされていて殆ど議論されない7つの前提について、豊富な資料・統計・図表を駆使してユーモラスではあるが、危機感と怒りを持って反証していく経済解説書。
具体的には、
1. 「インフレ」は貸し手(一般国民の貯蓄)に不利で、借り手(国・一流企業・金融機関)に有...続きを読むPosted by ブクログ -
増田氏の本はもう何年も追いかけていますが、この本は中国に関する彼の最新本です。彼の本の特徴は、その気になれば誰でも手に入れることができる一次データを解析している点で、自分で作成された図も多く登場します。理系の論文を読むことに慣れてきた私にとっては、グラフで著者の考えを理解することができ、読んでいて楽...続きを読むPosted by ブクログ
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現時点(2013.4)では、アベノミクスは成功を収めつつあり、消費税増税の条件であるGDP年率2%を達成する勢いです。増税の判断は、2013.4-6月の四半期のデータで、参議院選挙後の2013.10になされるそうですから、GWを過ぎて選挙までは、久々に日本全体が良い雰囲気に包まれるような気がしていま...続きを読むPosted by ブクログ
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現在の金相場高騰はバブルではないという論理的な説明がされていて面白かったが、でも、やはりバブルの可能性はないのかという疑念は完全には拭えなかった。1、ゴールドの工業原材料としての需要はほぼ安定してある。2、金銀比価でも過去5800年にわたってゴールドが銀に対してほぼ一貫して割高になってきた。6000...続きを読むPosted by ブクログ
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欧米のマスコミの意図には日本への疑問と恐れ。そして嫉妬があると著者は言います。知的エリートの全くいない日本は確かに頼りなく見える。しかし何故か自分たちにはできない経済も文化も長い歴史ももつ国として動いている。地震にも津波にも放射能にも負けない一億数千万人の一般人は本当にすごいですPosted by ブクログ
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おすすめ度:85点
「アメリカという国をクルマという視点から一刀彫」。アメリカはなぜここまで落ちぶれたのかを著者は見事な切れ味でさばいている。
7つの大罪は以下の通り。
1.エネルギー・スペースの浪費
2.行きずり共同体の崩壊
3.家族の孤族化
4.大衆社会の階級社会化
5.味覚の鈍化
6...続きを読むPosted by ブクログ -
著者様の震災後の日本への経済評価を改めて見たくなりました。賛否はあるかもしれないけど、ばっさばっさ切り捨てていくような文章は、胸をすくようで面白かったです。日本に生まれて、日本人で本当に良かった。あと宗教対立のあまりの残酷さにびっくりです。Posted by ブクログ
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最近の金価格の上昇が気になり、勉強のために読むことに。金投資に関する本なのかと思って買ったら、金本位制や不換紙幣、為替などの話題にもちゃんと触れられており、改めて通貨とは、紙幣とは何か?ということを考えることができた。Posted by ブクログ
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増田氏の本はよく読むのですが、彼の本の中で「ゴールド」に関するコメントを見ることがよくあり、彼が「ゴールドの価格」についてどのような考え方を持っているのか気になっていました。
このたび、彼がそれをテーマにした本を出したので、興味を持ちました。
金はインフレ、デフレ時においても、みんなが金融危機...続きを読むPosted by ブクログ -
アメリカ文明が衰退していく理由がはっきり分かる様な説明に驚かされた。強みの部分が弱みに変わる過程が描かれていて、感心したPosted by ブクログ