高橋和夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
恐らくとてもわかりやすくかかれているんだろうが、やはり他国の宗教問題は中々難しい…。一言で言い切れない過去がある。まずは国の位置を確認するところからスタート。
イスラエルとパレスチナ。ジェノサイドの悪夢…。ただの民族浄化では終われない。様々な国々が複雑に絡み合う。果てなき因縁の始まりや、紛争の根本を考えなければ。
ーメモー
イスラエルはユダヤ教
パレスチナはイスラム教
"パレスチナという土地"にあるのは、イスラエルとガザ地区とヨルダン川西岸地区
エルサレムという土地
PLOとイスラム急進派「ハマス」=パレスチナ
ハマスは言う、パレスチナの完全解放と。 -
Posted by ブクログ
イスラエル、パレスチナが最近話題になっていて気になり、読んだ。
ざっくり中東でなんか戦争してんだなーてことしか知らず、イスラエルとパレスチナの違いも知らなかったため、とても勉強になった。
ただ、10年くらい前の本なので、最新の情勢をまとめたものも読みたいところ。
読んで思ったのは、イスラエルとパレスチナ、どちらが正義でどちらが悪と簡単に断ずることはできない問題だということ。
民族主義による迫害や、イギリスの三枚舌外交が諸悪の根源だと思うが、今更そんなことを引き合いに出してもしょうがないしな。
日本人は基本単一民族の国だから感覚が分からないけど、いろんな民族が一つの国で和解し合うことはできないのだろうか。
また、この問題はユダヤ人とパレスチナ人の関係ももちろんだが、その他の国々のいろんな利害関係があり簡単に解決には至らないものだとも感じる。
-
Posted by ブクログ
パレスチナへのイスラエルの侵略の中、数年前の本だけど、パレスチナ問題におけるイスラエルの傍若無人ぶり、アメリカのユダヤロビーの強さ、イスラエル建国時のイギリス、フランスの酷さ、とりわけイギリスの諸行。パレスチナ難民を嫌がるアラブ諸国。イランとの関係。本書は数年前なのでアメリカの新しいユダヤロビーであるJストリートにアメリカ政治を変える希望を託しているように感じるけど、今だにアメリカはユダヤロビーに支配されていて拒否権を発動する。
パレスチナ問題はパレスチナ国家ができない限り解決しないけれど、イスラエルが既成事実を作ろうとしているので、仮に無理矢理つくったら今度はイスラエル人が強制的に移住させられることになるので、事実上不可能。解決策がない。 -
Posted by ブクログ
霊界との交信、千里眼によるストックホルム大火の体験など、オカルト的な逸話に事欠かない異端の思想家の解説書。彼をオカルティズムの始祖としてのみ理解するのではなく、その科学者・技術者としての側面から、カトリック・プロテスタント双方に対する激しい攻撃に基づき「新しい教会」を構想する神学者としての側面まで、彼の思想体系のエッセンスを抽出している。もとが新書ということもあってか、現代の様々な学問や文学に彼が与えた影響を強調したり、直接の影響はなくとも実質的な先駆者として扱ったり、儒教や仏教と彼の教えの共通性を仄めかしたりするなど、スウェーデンボルグの現代日本的意義を強調しすぎているきらいはあるものの、『天界の秘儀』に代表される大部の著作を遺したこの思想家の紹介・解説書として非常に面白い。
-
Posted by ブクログ
最近の情勢を扱った前半もいいけれど、第4章から先の、イランの歴史をたどるところが非常におもしろかった。
イラン人の祖先は、紀元前七世紀に歴史に姿を現し、メディア王国に服属していた。のちに指導者キュロスのもとに立ち上がり、オリエント全域を支配するアケメネス朝ペルシア帝国を建設。紀元前539年、バビロン攻略。紀元前330年、アレキサンダー大王に屈するも、これをきっかけにヘレニズム文明が花開くことになる。再びパルチア、ササン朝ペルシア帝国を立ち上げたが、今度はイスラム教を奉じるアラブに侵略を許す。イスラム教を受け入れたペルシア人たちは言語を手放すことはなかった。ペルシア語はアラビア文字で記述されるが、アラビア語とは別系統……中国語と日本語のような関係だと著者は記している。ついでにいえば、「イラン」という国名は「アーリア人」から来ている……つまり、イラン人はアラブではなく、ヨーロッパ人と根っこは同一というのだ。『千夜一夜物語』は、武力を持つアラブ人(王)と文明を誇るペルシア人(物語をとく女性)の関係を反映しているのだそうだ。
こうした輝かしい歴史から、イラン人は自分たちを「世界の中心」だと認識しており、もうひとつたびたびの侵略から非常に「被害者意識」が強く、外国に対して猜疑心をもっているのだと著者は説明する。
近代にいたり、イギリス対ロシアのグレートゲームで、ロシアの防波堤としてイランは使われる。イギリスに搾取されるがままのイランは、第三国としてのアメリカに大いに期待するが、アメリカはイランを冷たくあしらう。モサデク政権下、イギリスの資本による石油資産を国有化したイランだったが、石油がほしいアメリカはモサデクをクーデターによって倒し、親米のシャーによる独裁をイランに押しつけた。アメリカはシャーを傀儡としてイランを支配した。
腐敗しきったシャーを倒したのが、ホメイニ率いる革命勢力だった。革命勢力はアメリカ大使館を占拠、その非常事態下において憲法改正に成功、宗教指導者による国家統治を正当化する。人質事件により国際的に孤立したイランに、イラク軍が軍事侵攻。イラン・イラク戦争が開戦する。戦局は当初イラクに傾くも、イランが押し返す。しかし、アメリカの武器支援により、イラクも息を吹き返す。ようやくイラン・イラクが停戦したのち、イランというたがが外れ、軍事的な優位を得て調子に乗ったイラクがクエートに侵攻して湾岸戦争が勃発……。
その後も、イランはアメリカに接近しては手ひどくしっぺがえしを食うという歴史を繰り返す。本書を読むと、イランのアメリカに対する態度も、むべなるかなという気になってしまう。中東情勢は「複雑」と言われるが、それをひっちゃかめっちゃかにしてきたのがアメリカだということも理解できた。
読みやすくて、頭に入りやすい文章で、たいそうおもしろくイランの歴史、イランとアラブの関係、イランとアメリカの複雑な関係を理解できる。良書です。