高田侑のレビュー一覧

  • いつか夜の終わりに

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    初めましての作家さん。
    何故か恋愛小説だと思い込んでいたのですが、ちょっと不思議なお話の短編集でした。
    どのお話も、なんだか出てくる男性がクズだな…と思い、ささやかな奇跡どころではなくなってしまいました。
    ふたつめの「あの坂道をのぼれば」の、それまで病に苦しんでいたのに、その日はなんだか嘘みたいに体の調子が良くなってかつての家へ向かう… というのは真相がわかったときは切なくなりました。
    面白かったです。この作家さんはホラーの人なのか。

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    2019年05月30日
  • 顔なし子

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    日本ホラーというカテゴリだけど、日本文学枠でも良い作品。
    田舎の卑しくて哀しい話。厭らしい村社会の中で、家族の愛に救われる。

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    2018年04月30日
  • 家政婦トミタ

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    ネタバレ

    物語クライマックスの病室でのシーンに
    少し考えさせられました。

    病室に事件のことで警官が訪れ
    その際主人公の妻の元へ娘より電話があり
    妻は家に帰宅することに。
    つまり病室では主人公と、
    その警官のみになるので
    もしこの警官が富田の変装や共犯だったらと
    考えてしまいました。

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    2017年07月10日
  • 顔なし子

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    強欲な地元の権力者に全て奪われた女。女を奪われながら抵抗しきれなかった男。

    女の自死により、遺された息子は復讐を誓い…。


    「うなぎ鬼」同様、一番怖いのは人だなと。
    閉鎖的な田舎社会特有の重苦しさ。

    マキ、かわいそう。

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    2017年04月18日
  • いつか夜の終わりに

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    「みおつくし」の高田郁がこんなミステリーを書いてたんだ!これは買いだ!と思って読んだら作者が高田侑さんでした。怖いけど切なくてなんとも言えない不思議な感じ、、、これはこれで面白い。気軽に読める夏のホラーにぴったり。

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    2016年08月07日
  • 家政婦トミタ

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    『うなぎ鬼』然り、タイトル名が惹き付ける力ってやはり重要である。今回のこの『家政婦トミタ』、見るからにパロディ感満載で嘲笑しながらも中身とのギャップに期待しながら手に取る。美人家政婦トミタさんが、ある一家に雇われ(意図的に潜入)その家族に復讐するというお約束的な話で、そんなに捻りも無く余りにもストレートなサスペンスホラーに若干肩透かしを喰らうがこの人の筆力でまたまた一気読み。復讐の動機がイマイチはっきりしないのと、投げっぱなしで終わったオチは続編への伏線としか考えられない。因みにオイルマッサージが本編のピークだった殿方は少なくない筈だ。

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    2016年07月05日
  • うなぎ鬼

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    タイトルと表紙絵のインパクトが凄すぎてホラー期待度が高まるのを抑えきれない。ところが実際読むとおどろおどろしい怪奇ホラーでは無く、実話ナックルズ的な裏社会を舞台にした何ともおぞましく不気味でダークな話。果たして何が『うなぎ鬼』だったのか?という疑問符は残るが、それ以上にヤバい仕事に関わる人間達の描写が非常にスリリングで終始、心がザワザワしながら読み進めた。この筆者の文体はなかなか面白い。アウトローな闇社会で罪を罪と思わず生きても必ずツケは回ってくる。読後、陰湿でいつまでもモヤモヤとした余韻を引き摺った。

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    2016年07月01日
  • 家政婦トミタ

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    暑くなってきたのでホラーが読みたくなって。
    あからさまにどっかで見たことのあるタイトルですけど…(笑)
    予想通りの展開だったけど、富田の悪意がじわじわ家族を追い詰めていくところが恐ろしかった。他の方もレビューで書かれてますが、なぜ富田がそこまで小笠原一家に執着していたのかが明確にされていないので少しもやもやした。どっちかというと義母の方に殺意向きそうな気もするんですが。その義母、ラスト完全にフェードアウトしてて拍子抜け。意外に隣の家の射撃ばあさんと息子がいい仕事してました。
    あの不穏なラストは好みです。

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    2015年06月21日
  • 家政婦トミタ

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    ネタバレ

    あきらかに「家政婦のミタ」を意識した作品(笑)
    ホラーサスペンス系ですね。
    狂気系。

    オチも途中で読めちゃうし、早く気付けよ!とイライラもありーの。
    もう少しトミタがなぜ小笠原家を憎むのかを書いて欲しかったな。
    あと最後・・・結局どうなったの?と気になる。

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    2014年08月27日
  • いつか夜の終わりに

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    時空を越えて…待つひとがいる、待たせているひとがいる。ちょっとした迷いなのか、過ちなのか、すれ違いなのか、、温かくもあり、切なさもあり、、そんな不思議なファンタジーの短編集♪。

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    2014年07月24日
  • いつか夜の終わりに

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    ハードボイルドのようなタイトルに惹かれて読んでみたのだが…時間、出会い、別れを題材にした4編を収録した短編集。奇妙な話あり、不倫ありの哀しみを覚える作品ばかり。これまで高田侑の作品は何作か読んでいるが、どれも消化不良という感じだった。この作品も同様で、またも裏切られた感が漂う。

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    2014年07月19日
  • 汚れた檻

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     職場に嫌気がさしていた一郎はある日偶然旧友の牛木と再会する。牛木に誘われ一郎は彼の仕事の手伝いを始めるのだが……

     本のオビなどで「読後感最悪!」という煽り文句が使われるようになって2,3年くらいたったように思いますが、この本はそうした本たちの最悪とはまた一線を画す終始イヤーな雰囲気を感じました。

     なんでそう感じるのだろう、と自分なりに考えてみると、作品のリアルさがその理由かな、と思いました。主人公の現状に対する不満の感情、また彼のおかれている環境自体が現代社会のどこかに実際にありそうで他人事と一概に思えませんでした。だから、彼が甘い話に乗っかりそのまま、ズルズルと悪い方、悪い方へと転

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    2014年04月19日
  • いつか夜の終わりに

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    あのときこうすれば…………
    あれがもしこうだったら………
    あの事さえなければ………

    そういうことの不思議な話
    ほのぼのかと思えば
    残酷

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    2014年02月03日
  • いつか夜の終わりに

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    内容紹介
    山中で迷った僕は、山奥の不思議な村に辿り着く。そこで出会った少女と、ある約束を交わすが……。
    切なくも希望に満ちたラストが鮮烈な「てのひらたけ」他、3編を収録。

    内容(「BOOK」データベースより)
    妻子を捨て女と逃げた男の28年ぶりの帰宅。男の思いは、あの日の駅のホームに漂着する(「あの坂道をのぼれば」)。今はもう会えなくなってしまった大切な人たち。思いは時を超え、ささやかな奇跡を起こす。切なくも希望に満ちた4篇を収録。

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    2014年01月25日
  • 家政婦トミタ

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    レビューを読んでみようかなと思い、読んで見ましたが、多分私にあってないのか読みずらかったです。
    そして富田さんはなぜ猟奇的な事をしたのか。
    そしていなくなってどうなったのかな気になります!

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    2014年01月01日
  • いつか夜の終わりに

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    ネタバレ

    1作目の「てのひらたけ」、2作目の「あの坂道をのぼれば」はとっても良かった。3作目の「タンポポの花のように」は面白くなくて(ここを読んでいるとき、ショックなことがあって気持ちが明後日の方向にあったためかもしれない)、4作目の「走馬灯」もあんまり面白くなかった。どのストーリーもネタとしては新鮮味はないのだが、描写がうまかったり、オチに対する期待感を煽る展開があったりと、わくわくさせる魅力が詰まっている。そして、どの作品もちょっともの悲しく哀愁がある。「解説」にも書かれているが、どの作品にも救いがある。人間味がある点が本小説の魅力のように感じた。

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    2013年11月13日
  • いつか夜の終わりに

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    いくら責任が取れないことをしでかしたとしても時間は止まらない。流れつづける。帳尻合わせは誰かが担当していて、それは時に悲哀をともなう。
    4つの短篇にはみな、自身がしでかしたことによる別れがあり、それぞれに癒しもあり、帳尻合わせを担う者の今がある。今に光が当たるときが夜の終わりということか。

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    2013年10月10日
  • いつか夜の終わりに

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    ちなみに…高田郁と間違えて買ってしまったのであるが…。

    「てのひらたけ」が大好きだ。

    失われ、後悔しても取り戻せないはずの日々。
    取り返しのつかない日を迎えてから、それらの日々が始まってゆく。なんだかうれしくなるストーリーだった。

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    2013年10月13日
  • 家政婦トミタ

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    腰が砕けそうなタイトルとは裏腹に、骨太のスリラーではある。この作家さんは筆力もあってうまいのだが、しかし今回はこの手の作品の類型の域を出ていない気がする。そしてこの手の作品のキャラに多い不自然な不死身性もまたしかり。
    個人的な笑いのツボに来る会話などもあるので、いずれはコメディも描いてほしい。

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    2013年06月11日
  • 家政婦トミタ

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    味方だと思っていた人にずっと裏切られ続けていることの怖さ。しかも、結局、家政婦トミタがなぜそんなことをしているのか、分からないと堂々と書いていること自体、こんな中途半端な本を出版してしまってもいいのか!という怖さ。最後のクライマックスでストーリー展開が非常に雑だったが、でも怖くて面白かった。ほぼ一日で読んでしまった。

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    2013年02月12日