赤根洋子のレビュー一覧
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面白く、また知的好奇心を刺激してくれるいい本です。
“人体実験”というと、新薬の開発であったり、戦時中の非人道的なものをイメージしていたのですが、それだけでなく人体実験にはその目的や動機によって様々なケースがあることに気づかされました。
その目的には医療、医学的なもの以外にも、人間がどこまでの高さ、深さ、速さに耐えられるのか、などといったものも含まれ、一口に被験者といっても実験者が自ら被験者となる自己実験もあれば、被験者がなんの実験か知らされぬままの悲惨なケースもあり。自己実験者の動機も単純な好奇心や、自説を立証するための探究心であったり、人類の進歩への使命感だったり様々です。
とはいえ、実験 -
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日本海、西太平洋で以前より一層過激な行動に出ている中国軍。その最前線で対峙するアメリカ海軍がどのような状況にあるのかを、過去に発生した事件(艦艇のニアミスや、航空機の異常接近など)の詳細な内容と、軍高官へのインタビューから描く本。
かつてソ連と対峙した時には「冷戦」と呼ばれていましたが、その当時はアメリカ、ソ連ともに最前線での小さなトラブルや事件が本格的な戦闘へ拡大しないようにお互いが守るべき暗黙のルールがありました。
ところが昨今の中国軍の振る舞いには、そのような暗黙のルールは存在せず、アメリカ軍からみると「何をしでかすかわからない」という危機感があり、アメリカ軍がそのように考えざるを得なく -
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アメリカ人軍事ジャーナリストが、主にオバマ政権下の太平洋艦隊周辺の取材を基に、太平洋を舞台に繰り広げられている、冷たい戦争でも熱い戦争でもない「暖かい戦争」を書く。
海南島事件、カウペンス事件、インペッカブル事件など、陸から遠く離れた太平洋上で起きている米中の危険な摩擦の実態がよくわかる。
原題"Buckrush"は、中国との衝突を避けようとするオバマ政権下で米海軍が強いられてきた「後進」のことだが、これまでみてきた中国の振る舞いから見える彼らの本質を知った以上、次に衝突しそうな事案が生起した際、後進するのは米海軍ではないだろうとする。
海自の艦艇や空自の戦闘機も、中国軍に -
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民間での実用が先行して規制が後追いしているドローン。これだって
首相官邸屋上のヘリポートに誰も気づかないうちにドローンが停まって
いた事件がなければ、誰かが怪我をするまで考えなかったのだろうな。
アメリカでもホワイトハウスの敷地内に落下し、警戒態勢が敷かれた
のは記憶に新しい。
無人機ドローン。現在は民間での活用やそれに伴う規制がニュースに
なることが多いが、元を辿れば軍事技術の民間転用だ。
戦争はイノベーションの母である。こうして毎日のように利用している
インターネットも、害虫を退治する殺虫剤も、ドローン同様に軍事技術
の研究からの産物だものね。
搭乗するパイロッ -
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詩的な自然哲学者たちに何より欠けていると思われるのは、必ず実証を求めるというこの態度なのである。
現代の科学者の考え方とはむしろ、「超自然的な存在の介入を想定せずにどこまで行けるか考えてみよう」というものである。科学はこのような方法でしか研究できない。
キリスト教徒が迫害されたのは、ローマの宗教を公然と否定したからだった。
もう一つの要因は、キリスト教が教会での立身出世の機会を、知的な若者に提供したことだった。
歴史的に見れば、この(測定結果の)不確実性に注意が払われるようになったのはつい最近のことである。
自然哲学者たちはもはや、自然がその原理を偶然明かしてくれるのを待ってはいなかった。 -
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本屋さんで欲しい本を見つけた後、他になんか面白そうなものないかなあ、とあてもなく棚を見ているときに見つけた。タイトルを見て、面白そうとタイトル買い。
こういう予定にない本に出会えるから本屋さんはやめられない。
性病、麻酔、薬、食物、寄生虫、病原菌など全17章にわたって様々な人体実験の歴史について書かれている。
科学者が自分の予想の確認や新しく創り出す際において、人体実験は欠かせない。勿論、人間に行う前に動物などを用いて実験するだろうが、最終的に人間に使うものなどの確認のためには人体実験せざるを得ない。
本書ではその人体実験の被験者に果敢にも自らなるという科学者がたくさん載っている。
実験が -
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ネタバレちなみに表紙はルーブル所蔵の「天文学者」by フェルメール。センス良過ぎ。
「はじめに」から、ホイッグ史観上等と社会構成主義者に啖呵切り。あーらら、面白くなりそう。後出しジャンケン並に卑怯者扱いされる(コトもある)ホイッグ史観だけど、分かっちゃってる私らが自分の手足を縛るマネしても限界あると思うんですけどね、ってことでワインバーグに一票。
「科学に影響を与えてきた5つの分野ー詩、数学、哲学、テクノロジー、宗教」と打ち上げた割にはあまり絡まないトコもあるのはご愛嬌。ベーコンやデカルトまでは頑張ってみたけど、現代哲学は手に余るよなあ。ダーウィンとかひとかすりだしw
無神論者でない科学者達が己の宗教 -
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祖国のために無人機の開発を始めたが国有企業イスラエル航空産業と利害が一致せず新たな拠点をアメリカに求めた天才エンジニアのエイブ・カレム。エール大学出身で自ら飛行機を操縦する冒険野郎にして逆張りで財をなした投資家のニール兄弟。ドローンの開発は米軍が主導したというよりも彼らイノベーターが推し進めたものだった。インターネットやGPSを開発したことでも知られる国防高等研究計画局DARPAが資金提供したとは言え、空軍はパイロットのいない航空機を重視せず、海軍と陸軍がバラバラに開発をしていた。
1989年冷戦の終結とともにブッシュ大統領は5年以内に640億ドルの軍事費削減を承認した。オスプレイなどの計画 -
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