赤根洋子のレビュー一覧

  • 無人暗殺機 ドローンの誕生
     現時点でドローンの定義は明確ではないが、本書ではプレデターとして知られる軍事作戦に用いる無人偵察機、無人攻撃機の発案から開発、採用、実用に至るまでを記したノンフィクションである。よく、ここまで実名を出したと思えるほど、多くの個人名が出てくる。
     有人パイロットの集団である空軍には嫌われ、予算や軍官...続きを読む
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生
    米軍がアフガニスタンやイラクで運用している無人機「プレデター」がどのような経緯で開発されていったのかを辿るノンフィクションです。1980年代、敵情偵察は人工衛星と有人偵察機が主な手段でした。人工衛星は情報を得たい場所を連続して監視する事ができず、有人偵察機は常に撃墜されるリスクがありました。それを補...続きを読む
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生
    アメリカのテロとの戦いには無人機が多用されているのは皆様ご存知の通り。
    本書はその無人機の開発史をテーマにしており、第四次中東戦争で苦戦したイスラエル空軍のニーズを満たす為、イスラエル人天才技術者エイブラハム・カレルが開発を始めたレーダー欺瞞用の囮が、やがて無人機プレデターの誕生とその実戦投入へ結び...続きを読む
  • 直立二足歩行の人類史 人間を生き残らせた出来の悪い足
    人類学の最新の学説(著者関与の者含む)に基づき、進化の系統樹が多方向であるという事例を「ホミニン(ヒト属)においても同様である」としつつ、直立二足歩行こそ、ヒトをヒトたらしめた要因であると紹介した著作。

    読後に自分の二足歩行を確かめずにはいられなくなる本。
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    自分の体を使った人体実験を紹介した本。知的好奇心と探究心画一線を超えると、人はこうなってしまうのかと驚き、とても興味深く読みました。そこまでやるか!自分の体にそこまでできるものなのかと、驚いているうちに読み終わってしまった。凄く面白かった。
  • 科学の発見
    とてもざっくりと言ってしまうと、遥か紀元前5世紀のギリシャ物理学から21世紀の現代に至るまでの、「科学」もしくは「科学と呼ばれ、みなされたもの」を概観する「科学分野の歴史書」であり、もう少し細かく言うと、過去に「科学者」と呼ばれた人たちや理論への批評的論考、でもある。刊行された際、歴史家や哲学者から...続きを読む
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    ある治療や医薬品などの効果を立証するには、最終的にはいわゆる臨床試験をするしかないわけであるが、この臨床試験とは別の言い方をすれば人体実験である、と言い換えることができる。

    もちろん、現在の臨床試験については厳密なプロトコルが定められ、安全性への最大限の配慮がなされているため、人体実験という言葉か...続きを読む
  • 科学の発見
    著者のように物理学をやっている人から見たら,科学哲学など,科学研究の推進力にはならないと考えるでしょうね。例えば,ギリシャ自然哲学(アリストテレスなど)にはかなり手厳しい感じがします。でも,「現代アート」はそれまでのアートがあってこそなのと同様,それがなければもっと早く科学が展開してきたかというとよ...続きを読む
  • 科学の発見
    著者は現代の目線で歴史上のサイエンスにかかわる出来事や人物をばっさり評価していく。帯でアピールするほど激しいものではないが、もともと文系の私からすると現代から振り返るとこう見えるのか、こういう切り口があるのか、と知れてよかった。

    時間のある時にゆっくり読むのに最適な気がします。
  • 米中もし戦わば 戦争の地政学
    かなり前に読んだ本。現状の米中を中心とする国際関係をわかりやすく描いている。若干、中国の脅威を過大評価している気がしないでもないが、分かりやすく、知識がない人でも読みやすい。これからの国際関係を知りたいと思う人は必読すべき本である。
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    「自己実験という危険な行為を成し遂げた、偉大なる奇人に捧げるウィットに富んだ賞賛」

    語り口が軽妙で楽しく読めた。正義感や好奇心が振り切れると人間はここまでできるのか。先人たちに感謝。
  • 米中もし戦わば 戦争の地政学
    トランプ政権の補佐官を務めたナバロの著作。政治家としては行動が稚拙で、調整ができない感じの人だったが、本書の質問形式で論点を挙げて解説していく手法は読みやすくよく出来ている。トランプ時代の対中安保政策の背景思想がよくわかる。
  • 闇の脳科学 「完全な人間」をつくる
    忘れられた天災、ロバート・ヒース。
    今でいう脳深部刺激療法を50年前に独自に開発して統合失調症を治療していた。
  • 闇の脳科学 「完全な人間」をつくる
    精神症状における脳深部刺激術の歴史と、その中で消された存在となったヒースの半生をまとめたルポです。題名から胡散臭そうな印象を与えてしまいようですが、真っ当な内容です。脳深部刺激術はパーキンソン病などの治療で現在普通に行われる手術ですが、精神症状の治療のために1950年代から試行錯誤されていて、その歴...続きを読む
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    人体実験、というとマッドサイエンティストだとか、戦時中の非人道的な行為、というイメージが先行する。
    確かに本書に出てくる実験はそういったものもある。
    だが、それを、なかったことにできる?
    自分に関係ない、と言える?
    誰にだって程度の差はあれ、興味はあるでしょう?

    私は空気抵抗の実験をしたことがある...続きを読む
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    人体実験から現代のサイエンステクノロジーがどのようにして誕生してきたのかを説明している本です。
    寄生虫などちょっと気持ち悪い話もありましたが、様々な分野に渡って話が展開され、ワクワクするような話もありました。
    読み終わった後は、現代の医学に自らの身体を使って貢献してきた人々に感謝の気持ちが出てきまし...続きを読む
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    残虐なヤツかなと思ったら勇気ある科学者たちの話だった。
    今ある治療、知識に関しては誰かが体を張った結果を享受しているんだな、そう感じる一冊。
    結構な挑戦をしまくってるので、うげえ……となりながら読みました。
  • 米中もし戦わば 戦争の地政学
    ナヴァロは米大統領補佐官。米中貿易戦争を主導する張本人です。ヤバい人というイメージに反して、本書は知的な地政学の書。貿易戦争の背後には、中国の軍事力発展を阻止する狙いがあるようです。
  • 世にも奇妙な人体実験の歴史
    面白く、また知的好奇心を刺激してくれるいい本です。
    “人体実験”というと、新薬の開発であったり、戦時中の非人道的なものをイメージしていたのですが、それだけでなく人体実験にはその目的や動機によって様々なケースがあることに気づかされました。
    その目的には医療、医学的なもの以外にも、人間がどこまでの高さ、...続きを読む
  • 米中もし戦わば 戦争の地政学
    戦前石油の80パーセントをアメリカに依存。
    心理戦、メディア戦、法律戦。
    農産物の自給率は対外的な依存という面で大きい。