レイチェルボッツマンのレビュー一覧
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ネタバレTRUST
世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか
『シェア』でシェアリングエコノミーを提唱した著者が、AirB&BやUberなどの全く知らない他人をどのように信頼して取引を行うのか?という疑問に関して様々な角度から考察を試みたのが本書です。
日経BPが読者として想定しているビジネスマン向けに「企業はいかに信頼を攻略したか」という副題は本書の意図と合致していません。
もっと深く信頼に関して考察が行われており、決して最新の双方向のスコアリングシステムも信頼を完全に勝ち得ているわけではないことが印象的です。
竹蔵が結構びっくりしたのは2020年から中国で義務化されるスコアリングシステム。スコアが悪いせいで公共交通機関にも乗れない人が出ていきているとか。AIやIoTによる顔認証などと組み合わされることでジョージオウエルも真っ青のシステムが完成し運用を始めようとしています。
また、Uberの高スコア運転手による大量射殺事件などの話も掲載されていて、スコアを頼りに知らない他人と関わる怖さを改めて認識しました。
信頼を担保するシステムの芽生えとしてブロックチェーンがあげられており、インターネットがリアル取引に使われたように信頼のやり取りの基板になるのではないかと竹蔵も考えます。
色々な意味で、考えさせられた良書だと思います。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
ボッツマンは「シェア」という本を書いたことで有名です。この本は、シェアリング・エコノミーの潮流をいち早くキャッチした本でしたが、本書も中身を読むと著者の先見性を感じました。確かに「信頼」という概念自体は古くから存在していますが、デジタル時代では信頼の形が大きく変わっている、いまはその過渡期であるという主張です。昔はコミュニティ内での信頼しかありませんでしたが、ついで国や企業、マスコミなど「制度」に対する信頼が生まれてきた。そして第3の波として「分散化された信頼」がデジタル技術の進展によって生まれているのです。
本書の面白い点は、「信頼が分散化された」で本が終わっているのではなく、実は一周して集中する、あるいは向きが逆になるような動きもあることを指摘しているところです。例えば中国では社会信用制度ということで国民全員の格付けスコアをつける試みが始まっています。これは信頼の向きが逆になったと言えるでしょう。本来的には、国家がどうやって国民に信頼される存在になれるのかを考えるわけですが(特に選挙で政権が選ばれている国では「国民の信頼を得る」ことが最重要ポイント)、中国で導入されつつある制度では、「国民がどうすれば国に信頼されるようになるか」を考えるようになります。ある人物が、政府が好まない行動をとると、その人の格付けが下がり、日常生活に支障が出るような世界です。これは訳者後書きにも書いてあったように、ジョージ・オーウェル的な世界を想起させますが、個人的には古代中国の科挙制度が国民全体に適用される、というようなイメージも浮かびました。ただし、科挙であれば試験が終わってしまえば高得点を取らなければというプレッシャーは無くなりますが、中国の社会信用制度は終わりがなく死ぬまで息をつく暇がないということでしょう。
「信頼」の構築の仕方、誰が誰に対して信頼を構築するのか、などが大きく変わりつつある時代だというのは本書を読んで間違いない気がしました。5年後、10年後に振り返ると本書が指摘するポイントの重要性はさらに高まっているのではないでしょうか。 -
Posted by ブクログ
1、信用する相手が変わってきている。広告への信頼がなくなり、口コミなどが信用されるようになってきた。そういえば、Googleの検索を使わず、TwitterやInstagramで情報を取り入れる人が多くなったなあ
2、使わない機会損失をもったいない精神でシェアすることで大きなビジネスにつなげられる時代になってきたが、その際には”信用”をどのようにマネジメントするかが大事
3、コントロールされたくない人たちがスタートアップで既存のシステムを作り替えたが、GAFAのように新たなプラットフォームとしてコントロール層に置き換わった。ヒエラルキーがなくなったというよりは新陳代謝が起こっただけ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ2010年代初頭に本書が書かれていることからして、やはり情報は速く入手するに限ると毎回思わされる。
エアビーアンドビー、自動車業界の定義などはまさにハマっている。日本においてもいわゆるシェア市場は、爆発的に広がっているし、スキルのシェア、場所のシェアも拡大傾向にある
既存の経済学と反している(10ドルを分ける権利があるとすると利己的な個人だと9:1に分けても、両者受け取る)、という個所がなお面白さを表わしている
従来より贈与経済学という分野は存在しているが、今後この領域をどう学問として定義していくか、普遍化していくか、その方向にも期待をしたい
P2Pがここまで当時から注目されていたとは、というか、当時読んでも実態と合っていないと思ってしまったかもしれない
ハイパー消費主義からコラボ消費への転換、そして評判が通貨ともなる世界。やってくるのだろうか -
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ネタバレ久々にいい本。
人が新しいものを信頼する3つの原則=アイデアを受け入れる3原則。
それは何? 自分にどういう得が? 他に誰がやってる?
人間は本当に新しいものは欲しがらない。馴染みのあるものがこれまでとちょっと違うやり方で提供されると欲しい。アップルのデザイナーの目標は「はじめてなのに見慣れたもの」。カリフォルニアロールの話。
持たない会社Pferとして成功してる。
「ウーバーは車を持たず、世界最大のメディアのフェイスブックコンテンツを作らず、世界一の小売企業のアリババは在庫を持たない、宿泊業者のエアービーは不動産を持たない。何か面白いことが起きている」
サービスが原因でえ何か問題が起きた時Pferはその責任を負うべきか。
Pferは問題を抑止できる存在であるがゆえににある程度責任は負うべき。
ただし、利用者側もそのような不安定な信頼の上で成り立っていることを意識すべき。過度に簡単に信頼する(信頼の飛躍)には気をつけるべし。我々はクレジットカードをブラックボックスに入力している。システムが滞りないと感覚が麻痺してしまう。
信頼の3要素。有能さ、頼りがい、正直さ。
分散した信頼を成り立たせる主要な方法は口コミ。
偽レビューの可能性や問題もあるがユーザにみメリットがあり売り手にも責任ある行動をとらせる有効な手段。
データを預けているという意識は持ちづらいが、その弊害ともいうべき動きが出てきている。
中国では社会信用制度(国民格付け制度)。2020年には強制参加になる。
セサミクレジットという会社がユーザにあらゆる行動を点数付けするサービスを国の指示のもと提供。
何をやってるかが全て監視されて点数付けされる社会。プライバシーはもはやなし。
信頼のステージは、F2Fに直接的な相手を信頼してたステージ。制度を信頼するステージ(ブランド力、業種、学歴、名声、資格、評判など)(BCの世界はこれを揺るがす)。
そして今は、分散された信頼のステージ(レビューシステム)。
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ネタバレ「社会的に信頼を得る」という文脈で語られる「信頼」について、さまざまな実例と共に掘り下げた本でした。この実例が、私の知らないことも多いのと、とても興味深いものもあり、この実例を知る体験だけでも、とても良い読書体験になりました。
著者の体験談もあり、これがまた本書にピッタリの実例となっていることから、きっと本書が生まれたのではないかと思いました。
本書で実例として紹介されていたもので、初めて知ったものや、私が興味を持ったものをいくつか挙げてみます。なので、ネタバレにチェックを入れました。
第2章:信頼が地に堕ちるとき
「タスキーギ梅毒実験」1932年から1972年まで、アラバマ州タスキーギという田舎町に住む600人のアフリカ系アメリカ人が公衆衛生局により、人間モルモットとして利用されたという。1997年にビル・クリントン大統領が実験で生き残った8名の高齢者の前で「倫理と道徳の悪夢」を謝罪しています。
第4章:最終責任は誰に?
2016年2月20日、ミシガン州カラマズー郡での銃乱射事件。ウーバードライバーのジェイソン・ブライアン・ダルトン氏が5時間にわたり殺人を繰り返した事件です。ウーバードライバーとして乗客を乗せたりしつつ、殺人を繰り返していた。
ウーバー社に責任はあるのか?
第5章:偽ベビーシッター
1983年著者が5歳のころ母親が雇ったベビーシッターが、実はとんでもない犯罪者(麻薬の売買、強盗、詐欺)であったという体験談。10ヶ月間気がつくことがなく雇い続けた。母親が信頼をして雇った経緯(優雅な心を持つ優雅な夫人のための雑誌『ザ・レディー』の広告にお手伝い募集の広告を載せて応募してきた人物を信頼した)や、行動がおかしい時に親とシッターがやり取りするのだが、一度信頼した人を信じたいとの心理などが語られる。そのシッターと過ごした著者の視線で感じたことも語られておりました。
興味を持った方は、読んでみてください。 -
Posted by ブクログ
本書は現在シェアリングエコノミーと呼ばれている仕組みについて早い時期(日本語版は2010年)に解説を加えた本になります。私は2017年になりようやくペーパーバック版で本書を手に取りました。本書の中ではシェアリングエコノミーではなく「協働型消費」という用語で解説がされており、それを「プロダクト=サービス・システム」「再分配市場」「協働型ライフスタイル」という3つのカテゴリーに分けて解説をされています。
本書を読んだ全体的な感想ですが、正直この3つのカテゴリー分けはあまり良い分け方ではないとは思ったのですが、全体的に思ったよりも深い本だと思い感銘を受けました。この手の本ですと、事例中心の紹介本になっていることが多く、ビジネス雑誌のボリュームが大きい版、という感じの本が多いのですが(つまり、内容は浅い)、本書はシェアの背後で起こっていること、過去から現在そして将来へと何がこれから起きそうか、本質的な変化は何か、についても適宜記述されていて、興味深く拝読しました。ただ1点、これは著者自身がシェアリングエコノミー信奉者ということでバイアスがかかっているから仕方がないのですが、本書で登場するいくつかの新ビジネスモデルについては、これはそこまで経済の主流にはならないのでは?と醒めた見方をしたくなるものも多々あり、総合評価は難しいのですが、予想以上に深い議論が展開されていたので星4つとさせていただきます。 -
Posted by ブクログ
ダークサイドのディラーが顧客の信頼を損ねないために、品質や配達やサービスにはるかに気を使う。には驚きました。良く考えてみると、犯罪者であれ普通のビジネスであれ継続的に果実を得て成功するにはやはり顧客からの信頼を得ないと成り立たないことがわかります。こうした信頼の過程を本書では1つ目ローカルの信頼とし身近なコミニュティー内での顔見知り2つ目制度への信頼として学校、役所、メディアの報道など3つ目 は、分散された信頼として今のネット社会であると位置づけています。以前の信頼は下から上に流れていて、より高い権威に人々が信頼の礎をおいていましたが、ネット社会では横に向かって水平の信頼に移行して、昔ほどマスコミや政府や権威的なものの信頼度が減ってきている。ただ、行きすぎると中国が義務化しようとしている個人の信用格付けシステムなど一部の権力がそれを利用する危険性もあることなど様々な視点から今後の信用について考えさせられる良書です。
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Posted by ブクログ
アメリカで進んでいる、様々なシェアサービスを俯瞰できる本。正直、アメリカでは、これほどシェアサービスが進んでいるとは思わなかった。個人の家の空き部屋、個人の車の空き時間貸し。アイデアだけと思っていたが、さすがアメリカ、すでにサービスとして実現して、しかもかなりの成功を得ているようだ。日本では、こういうサービスは聞かないが、なぜ実現していないのだろうか?
以下注目点
・お金じゃ幸せが買えないってことが、身にしみて、いやもうホントに身体で分かっているんだ。何が大切で、何が大切じゃないかもね。まだたくさん買い物はするけど、必要のないものは買わないよ。