清水健一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『有限の中の無限』では、普段当たり前だと思っていた数の世界が、実は「ルールによって作られた多様な構造の世界」なのだと感じた。0と1だけ、あるいは0・1・2だけの世界で足し算や掛け算を考え、演算表を作ってみると、普段の計算とは違う規則が現れる。それでもその世界にはきちんと秩序があり、「数」とは単なる量ではなく構造や操作そのものなのだと感じた。
特に印象的だったのは、掛け算表や直線を表で表現したり、有限幾何やブロックデザインが実験計画法につながっていたりする点だった。一見バラバラに見えるものが、「要素同士の関係を整理する」という共通の考え方で繋がっている。数学は計算の学問というより、関係や構造を抽出して扱う学問なのだと思わされた。
平方数についての話も面白かった。平方数同士を掛けると平方数になり、平方数でないもの同士でも組み合わせ次第で平方数になる。一方で平方数とそうでないものを掛けると平方数にはならない。偶然のように見えても、素因数分解すると「指数が偶数かどうか」という綺麗な規則で説明できる。数の世界には、不思議さと同時に強い秩序があるのだと感じた。
後半ではFp係数の多項式が登場し、有限体の世界では多項式の個数や解の個数を一般的に数えられることに驚いた。直感だけでは到底見通せない内容でも、有限な世界だからこそ完全に整理でき、普遍的に証明できる。数学は感覚ではなく論理によって世界全体を見通そうとする営みなのだと改めて感じた。有限な材料から無限に豊かな構造が現れるところに、本書のタイトルの意味が込められているように思う。 -
Posted by ブクログ
金子みすずの詩をモチーフに、数学の不思議さ、美しさを伝えようとする書。作者の意図はよーくわかるが、いかんせん頭がついていかない。exp(iπ)=-1を美しいと感じた若き頃に戻りたい。自然数k(k>=2)に対して、k組素数が存在すれば、1<=x<=Kで素数値をとる2次式x2+x+Aが存在する という定理を聞いて、美しいと思うか? うーん・・・・
メルセンヌ素数 2^n-1、フェルマー素数 2^2^n+1、ソフィ・ジェルマンの素数 Pが素数で2P+1も素数、ディリクリの定理 aとbが互いに素であるときan+bの中に素数は無限に存在する、素因数の法則 x^2+1の素因数は2と4N+1の素数のみ(4n+3は現れない) そして4n+1の素数はすべてx^2+1の素因数である。 素数定理 素数の出現率は 1/logxに近づく 、ルジャンドルの記号 奇素数pがx^2ーaの素因数になるとき(a/p)=1 素因数にならないとき(a/p)=-1 pがaの約数のとき(a/p)=0,
相互法則 p、qが異なる奇素数のとき(p/q)(q/p)=-1^((p-1)/2*(q-1)/2) ,
ライプニッツの公式、1/1-1/3+1/5+1/7+1/9・・・・=π/4、
オイラーの多項式x^2+x+41 はx=0~39まで連続して素数になる。虚二次体 x+y√d d<0、 -
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※献本レビュー
数学についての前提知識がまったくなくても、数論のふしぎで美しい世界を、金子みすゞの詩を味いながら楽しめる良書。
(第7章は数学慣れしてないと辛いけど、あとがきは読むべし)
本書の数学に関する内容は、数論、特に素数の重要な性質についてのまとめ。素数の基礎知識と周辺定理、中でも重要な「ガウスの素数定理」「ルジャンドルの相互法則」とその意味について、比較的読みやすくまとめられている。
数学の内容はともかく、「数学」と「金子みすゞ」になんの関係があるのか、というのが第一感だろう。
しかし本書を読み進めるとそれが分かる。
生活の中のごくありふれた情景に美しさを見出す「金子みすゞの詩」と、数学の美しさには、感性として通じるものがある。
著者は、数学研究の中で身にしみたこの「美しさ」の正体を読者に伝えたいのだ。
良い数学(特に数論)の理論は、美しさを感じ取る感性がなければ決して生まれない。
この著者だけでなく、数学者の岡潔も、同じ意図で「数学とは情緒である」と語っている。
この本を読んで、数学の美しさにもっと触れたいと感じた方は、ぜひ本書の巻末にある豊富な参考文献にも、手を付けてみると良いと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子供が素数に興味を持ち始めたので何となく読んでみました。
前半はまだ理解できるレベルで知的好奇心をとてもくすぐられたのですが
終盤は内容が難しくなってきて理解する事すら難しい状態となりました。
数学者って本当に哲学みたいな事を考えてるんですね。
数百年前に生きていたフェルマーやガウスが考えた概念とか
ただただスゴイなぁと思うばかりでした。
素数一つとってもこれだけ掘り下げることが出来るのだから
本当に奥が深いですよね。
4n+1の素数と4n+3の素数の違いなんて考えた事すらなかったです。
内容の10分の1も理解できていないような気がしますが
数学の魅力を再認識させてくれた本です。