中村彰彦のレビュー一覧

  • 槍弾正の逆襲

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    5編からなる短編集。
    マイナーな話ばかりだがどれもそれなりに楽しめます。
    おすすめは、表題作の「槍弾正の逆襲」と「松野主馬は動かず」。
    「松野主馬は動かず」にまさか塙団右衛門の息子が出ているとは…。

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    2009年10月16日
  • 保科正之 徳川将軍家を支えた会津藩主

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    まるで物語の中の人のような数奇な人生と、彼の成し遂げた功績の大きさ、後世への影響力。すごい人です。
    どうしても幕末好きだと避けて通れない会津藩ですが、藩祖である正之公のことを知りたいと思ってもちゃんとした本になかなか出合えなかったので、こういう本が出て嬉しいです。
    なのにイマイチ知名度が低いのは、作者が書いてるようなことが原因でしょうか・・・。

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    2009年10月04日
  • 新撰組秘帖

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    後半の隊士たちの中では、相馬と市村が好きなので、2人がクローズアップされてて読んでて面白かった。
    2人とも生き残ったのに、死に急いでしまったんだろうか・・・。

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    2009年10月04日
  • 槍弾正の逆襲

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    表題作の「槍弾正の逆襲」を含む5編からなる短編集。槍弾正こと保科正俊や関ヶ原で小早川秀秋の寝返りに抵抗した松野主馬など、きらりと光るマイナー武将を主人公にした短編がお勧め。
     そのほか、宇喜多直家の下克上を助けた遠藤兄弟や築山殿の娘・加納殿の母に負けない鼻っ柱の強さなどが楽しめる。

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    2009年10月04日
  • 恋形見

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    歴史の表舞台に立つことのなかった、でも幕末から明治にかけての激動の時代を生きた人を題材にした短編集。会津城内で包帯がなくなった時、自分たちの着物を代りに使えばいいと、率先して動いた姫君達の姿にうたれた。同志社を作った新島穣氏の奥方、新撰組の斉藤一氏の奥方も、その当時この城の中にいて、一緒に怪我人の手当てに
    奔走されたという話を聞いたことがある。

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    2009年10月04日
  • 孝明天皇毒殺説の真相に迫る

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    研究書ではなく、表題作とその追補の他、幕末期のエピソード集。詳しくないので素通りするしかないが、正史と異なる一面、知られざる人、武田家と新撰組など面白くはある。

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    2025年07月27日
  • 戦国はるかなれど(上)~堀尾吉晴の生涯~

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    岩倉城織田信賢に父弥助と共に仕えていたが信長に攻め滅ぼされ牢人となり伊勢、美濃へと流れてゆく。美濃で猟師をしていた時信長家臣の中で頭角を表してきた木下藤吉郎の目に留まり家臣となる。信長の陪臣として美濃攻め、金ヶ崎、姉川の戦いに参戦する。信長の覚えめでたく長篠の戦いでは兜首二つを取り首実験の時信長から「茂助は毎回の事」と最高の褒め言葉を賜る。怪我をした部下には見舞金などを渡し同僚の蜂須賀小六や前野長康などからは仏の茂助と呼ばれるようになる。松永弾正の謀反では茂助の奇策により松永を討ち取る。三木城、鳥取城など籠城戦を転戦し羽柴方の使者として交渉役も引き受ける。信長が本能寺の変で倒れ下巻は秀吉の天下

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    2024年10月20日
  • 花ならば花咲かん 会津藩家老・田中玄宰

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    会津藩校日新館の創始者として有名な、家老の田中玄宰の本。ものすごい長編。玄宰の伝記だけではなくて当時の徳川幕府の状況や会津藩の状況が詳しく分かる。今、会津若松が一大観光地になっているのはこの人の偉業のおかげなんだな。

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    2024年03月09日
  • 会津の怪談

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    戦国から江戸時代にかけての怪異談。
    切なさの残るお話が多かった。
    明君、保科正行には会えるものなら会ってみたい。

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    2023年07月10日
  • 二つの山河

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    ネタバレ

    幕末の会津藩士物語3篇でしょうか。

    板東俘虜収容所は、地域と一体となって繁栄して、とても楽しそうに思えました。稀なところだということがとても残念ですね。
    明治維新の特に会津藩の話は、読んでいてとても辛いです。
    時代の流れがものすごく大きくて、それが戦いの渦に流されていってしまったような、悲しい歴史を感じます。

    二つ目の話の、”おやす”がとても良かったです。肝の座った、武家の女性の強さを感じました。

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    2022年06月16日
  • 二つの山河

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    表題作。立場の違いを超えて、思いやったり気遣ったり出来るのは、上に立つ者にあってほしい美徳。
    それが大将に無かった2作目は、だから忠臣の哀しさ悔しさが描かれていて、切ない。
    一つの史実の陰にいくつの名もなき死があったろう。語り継がれることもない大偉業の虚しさが、3作目だろうか。

    あまり読み易いものではなかったのは、自分の知識不足によるものかもしれない。かすかに無念。

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    2022年05月07日
  • 新撰組秘帖

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    新選組の時代小説はかなり読んだが、戊辰戦争後のことはほとんど知らなかった。
    その点から感銘を受けた。
    また読みたい。(2021.9.7)
    ※売却済み

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    2021年09月07日
  • その日なぜ信長は本能寺に泊まっていたのか 史談と奇譚

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    ネタバレ

    渋沢栄一大久保卿の器量を見限る?
    財政厳しい折の要望がデカすぎたのでクギを指すと
    「なら会計しめるまで軍への支出は出来ないのか!」
    「愚見は言いますが大蔵卿の考えでドーゾ」退職w

    西郷の不見識も批判する
    「相馬藩への二宮尊徳仕法の財源だけは確保せよ!」
    「相馬藩よりも国家の興国安民法を卿は考えるべき」
    この時は西郷が声もなく退去した

    西郷は一流で大久保は二流と評価した渋沢翁(´・ω・`)

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    2021年04月24日
  • むさぼらなかった男 渋沢栄一「士魂商才」の人生秘録

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    渋沢栄一関係の書籍として手に取りました。「伝記」というほど物語(エンタテイメント)性に特化しているわけでもなく、どちらかというと研究書(史料にもとづく記述が中心)に近いかもしれませんが、一般読者を対象として渋沢の業績を紹介する本だと感じます。
    大蔵官僚・実業家としてどのように活動したか、というエピソードよりも、その前提となる「幕末の尊攘思想に没頭したころの活動」や、「幕臣としてフランスに随行した際のエピソード」などが豊富で、渋沢が生涯を通じてどのように思考し活動していたのかが概観できます。

    ただ、当時の経済状況やそれに応じた渋沢の活動などを史料をもとに考察・分析する部分では、やや専門的な内容

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    2021年03月10日
  • 北風の軍師たち(上)

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    第11台将軍徳川家斉が大御所となっていた治世、幕府は川越藩、庄内藩および長岡藩の3藩に対し三方領地替えを命じた。
    数多くの領地替え、転封を命じられ、川越藩は累積した赤字で青色吐息の状況、打開すべく、家斉の二十四男紀五郎を養子に迎え、豊かな地への所替えの命令を受けることに成功する。

    三つの藩はそれぞれ同等の表石高や実収でないことから、大きな騒ぎに発展。とくに、石高の2倍の実収があるという豊かな庄内では、酒井家の藩士ばかりでなく、全国でも指折りの金持ちである本間家や、農民たちなど、藩をあげての所替え反対運動が起こる。

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    2020年11月13日
  • 保科正之の生涯 名君の碑

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    ネタバレ

    死せる保科正之、会津藩の運命を変える
    会津藩家訓の事です
    既視感しかないのは「将軍の子」を読んだから
    でも昔死ぬ前に自分の業績を全て焼き尽くした
    ため事績を示す古文書が少ないと読んだ気が?

    母親の生き様から丁寧に書く事で、小説家らし
    く「あの制度」を作った動機「あの判断」を下
    す基になる経験・感情を描き、腑に落ちた感を
    読者に与えてくれる(偉大な作家さん)

    700ページ近い分厚さで背広に入りません(笑)
    通勤本にしたけど話は頭に入りました♪
    山崎闇斎とのくだりは参考になった
    どうしても思想史は遠ざけてしまうので、この
    ような物語の断片に出て来ただけで興味湧くし

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    2020年10月28日
  • 二つの山河

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    再読、★2.5だがおまけで。
    表題作ってテレビ番組か何かで同じことやってたこともあるのか、何と言うんでしょうか、超えていく感覚が正直無いです。他の2作も何か濃さが足りないんですよね、、直木賞?という感覚はあります。
    しかし表題作の題材は熱いものがあります、結局人間の持つ実直さの熱量は古今東西誰をも動かすということかと。主人公も、捕虜も、お墓を無償で守り続ける人も、皆、その心は同じです。

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    2020年09月26日
  • 二つの山河

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    鳴門市ドイツ館に今度行こうと思うので読んだ。
    松江所長たちと俘虜ドイツ人たちとの交流。
    日本人でこんな方がいらっしゃったのだなぁと。

    淡々と記録という感じで、もっといろんな会話やエピソードが細かく書かれてたら良かったのに。小説としてはどうだろう??

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    2019年03月16日
  • その名は町野主水

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    ネタバレ

    主人公の史実の話は何歳か自分も知っており、興味を持って手に取りました。
    比較的時系列を追って淡々と書かれている内容に思いました。主人公から見える部分を中心に書いているイメージです。
    個人的にはもう少し戊辰戦争についての描写があることを期待していました。

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    2018年06月03日
  • <増補決定版> 白虎隊

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    白虎隊についてはあまり詳しくないので、時系列でない、行ったり来たりの書き方が分かりにくかった。
    例えば白虎隊の生き残り、飯沼貞吉について書いてある部分も、諸説が別々の章で書かれているので、スムーズに頭に入ってこないのだ。

    幼い頃から「什(じゅう)の掟」で、人としてのあり方をしっかり教え込まれ、年長者の言うことを疑うことを知らなかった会津の少年たちは、自刃して果てることになんの疑問も抱くことはなく、もしかしたら恐怖すら感じることなく死んでいったのかもしれない。

    そして藩主には、幕府を絶対に守ることが、会津松平家の初代である保科正之によって義務付けられていた。(保科正之自身は、徳川ゆかりの松平

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    2017年10月25日