中村彰彦のレビュー一覧

  • 保科正之 徳川将軍家を支えた会津藩主

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    徳川家光の異母兄弟で会津松平藩の藩祖。家光の子、家綱を補佐し幕政で重きをなすと同時に、会津領内に社倉制度を整備するなど名君としても知られる。明暦の大火で焼失した江戸城の天守閣の再建に反対したエピソードは有名。子や正妻に先立たれたり、継室が悪妻だったりと私生活は不幸なことが多かったようである。

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    2025年01月25日
  • 史談集 沖田総司は黒猫を見たか

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    岩倉具視は蟄居中に賭博で生活費を稼ぎ、品川弥二郎が錦の旗を偽造、奥羽鎮撫総督軍下参謀世羅修蔵は旅籠に19日間滞在し好色振りを軍務であるしたことなど歴史の裏側(勝者と敗者)には多くの秘め事、また、非戦争論者としての中国・満州等を収めようと張作霖と協調した町野竹馬、徳島のドイツ俘虜収容所で「武士の情け」から捕虜を大切に軍楽隊まで作り上げ市民との交流を盛んにした松江豊寿など世の中に人々のために貢献した人物もいた事など歴史的人物の逸話がまだまだあることに興味を抱かせた。

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    2024年12月05日
  • 戦国はるかなれど(下)~堀尾吉晴の生涯~

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    本能寺で信長が討たれてからは主君秀吉の下で天下取りの為に奔走する。茂助は山中鹿之介や本多平八郎などの武辺者にどことなく共感するところがある。肥後の統治を失敗した佐々成政が責任を取り切腹となったが牢人となった佐々の家臣を多く召し抱える。息子金助が成長しこれからは乱世では無く治世の時代と考えた茂助は金助に算用を習うよう教育する。しかし初陣となった小田原攻めで金助は流行病で亡くなってしまい悲痛に暮れていたが北条氏滅亡後関八州は家康へそして家康の旧領は茂助含め家康への監視役として豊臣恩顧の家臣団が選ばれ浜松城城主となる。盟友前野長康の長男が秀次の事件で切腹を言い渡され父長康も責任を感じ詰腹を切る。蜂須

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    2024年12月09日
  • 保科正之 徳川将軍家を支えた会津藩主

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    徳川秀忠の庶子として生まれ、心ある周囲の方々から守られて、徳川幕藩体制の基礎に重要な役割を残した保科正之のじせが理解できた。
    幕末官軍に最後まで抵抗し、尊王攘夷派を恐れさせた会津藩の松平家の礎を築いた正之の生き方や思考は清々しさを感じる。勝者優位の明治以降、検証されなかった事績を中村氏が丁寧に追った著作である。

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    2024年08月12日
  • 二つの山河

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    「真のサムライ」と称された会津人の松江豊寿にまつわる心温まる歴史小説。
    松江氏は、教科書レベルでは歴史の表舞台に登場しない人物かもしれないが、このような清廉で筋が通った歴史上の人物の生きざまを学ぶことは大切だと思う。
    GWに徳島鳴門市ドイツ館を訪れるつもり。
    ちなみに、このような歴史の中で、ベートーヴェンの第九が日本で歌われるようになったのも、この徳島から。

    以下抜粋~
    ・真崎中佐は、俘虜たちを精神的、肉体的に抑圧すべき対象とみなしていた。一方松江中佐は警備兵たちにいかなる暴行も許さず、俘虜たちに対して人道的に接するよう求めつづけた。
    この頃、松江はよく語った。
    「かれも祖国のために戦ったの

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    2024年04月08日
  • 孝明天皇毒殺説の真相に迫る

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    やはり孝明天皇は毒殺された。首謀者は岩倉具視。今後のさらなる研究も待ちたいところです。孝明天皇の信頼を受けていた会津藩主・松平容保はさぞ辛かったことかと。題名以外の幕末ネタについても著者の短編集的な本になっています。

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    2023年12月04日
  • むさぼらなかった男 渋沢栄一「士魂商才」の人生秘録

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    「青天を衝け」の渋沢栄一の生涯。脚色なく淡々と事実を述べる基本書。

    直木賞作家の作品だが脚色はない。幸田露伴の作品等をネタ本にした渋沢栄一の生涯。小説ではないので躍動感には欠ける。

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    2021年06月23日
  • 保科正之の生涯 名君の碑

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    少し長かったけど、保科正之は気になる存在。
    『天地明察』にも登場する賢者。
    文中ところどころ、現代に通じる蘊蓄があり、
    勉強になりました。

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    2020年07月04日
  • 戦国はるかなれど(上)~堀尾吉晴の生涯~

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    守護代岩倉織田氏に仕える堀尾家は信長の岩倉城攻めの結果、浪人することになる。その後信長の岐阜攻めに手を貸した茂助(のちの堀尾吉晴)は秀吉に仕えることになる。秀吉の外交官、ネゴシエーターとして活躍し、松江藩の初代藩主とな堀尾吉晴の一代記。

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    2020年03月08日
  • 保科正之 徳川将軍家を支えた会津藩主

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     ゴジラに破壊されようが、巨神兵に薙ぎ払われようが、華の都大東京の象徴・東京タワーは再建されるが、華のお江戸の江戸城天守閣は再建されなかった。それはなぜかと問われれば、初代会津藩主の名君保科正之がいたからだ。

     3代将軍の家光の異母弟として生を受け、権力争いに巻き込まれることを避けてひっそりと育てられていた正之だが、その存在を知った家光に抜擢され、その才能を評価されてからは右腕として手腕を発揮した。頼朝と義経みたいだが、最期までその兄弟愛が深かったところが違う。


     明暦の大火により焼け落ちた天守閣の再建よりも民の復興を優先すべきであると献策し、天守再建論を退けた。また人口増加により深刻化

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    2017年08月15日
  • 明治無頼伝

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    斉藤一の話。
    私が好きな会津もの。
    中村さんの作品は好きで、町野主水、二つの山河、山川家ものと幾つか読んでいますが、
    この作品も良いです。
    次は、佐川官兵衛にしようか秋月さんにしようか。
    楽しみです。

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    2017年06月18日
  • 小説 島村速雄 海将伝

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    龍馬が作った海援隊を参謀長として、日本海海戦を参謀長として参加した島村速雄の小説。明治期、日本の海軍は東郷平八郎のもと、秋山真之が有名だがその上官に当たる人物。この頃の日本海軍は一番清々しい一面があり人も魅力的に映ります。
    坂の上の雲ほど、描写は細くはないが十分、この時代を楽しめる一冊

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    2016年12月02日
  • 真田三代風雲録(下)

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    上下巻あわせて。
    元々真田贔屓の私でしたが、いっそう好きになりました。
    幸隆、昌幸、そして信幸(信之)と幸村。。。それぞれの生き様に惹かれるものがあります。
    解説や他の方も書いておられますが、もう少し信幸の話も読んでみたかったです。

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    2015年03月26日
  • 真田三代風雲録(下)

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    上田城の攻防から、大阪夏の陣まで。

    小国ゆえの悲哀。家康や秀吉の天下取りの駆け引きに使われたりする中、決して屈することなく名を残そうとする姿って、したたかに生きる今の時代の大切な戦略のような気がしました。

    死と隣り合わせの時代だからこそ、父と子の関係であったり夫と妻の関係が美しいと思えてしまう。仕事に対しても、この10分の1でも覚悟があればとも思ってしまったり。

    昌幸や雪村の活躍ばかり目立ちますが、最後に真田の家を守り抜いた信之の活躍も評価してもらいたい。

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    2015年03月10日
  • 真田三代風雲録(上)

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    来年の大河ドラマが真田丸ということで、真田幸隆、昌幸、雪村、幸信についておさらい。

    幸隆と山本勘助との出会い。そして、真田と武田の主従関係から、武田滅亡後は家康、秀吉と主を変えて家を守ろうとする昌幸の苦悩が良くわかりました。

    小が大を破る痛快さや、家を守ることの難しさが分かりました。何かを決断するのは、当時は本当に命懸けだったのだろうな。

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    2015年03月04日
  • 完本 保科肥後守お耳帖

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    父親からのお下がり。

    江戸時代初期の名君である保科正之に関するお話。
    「最後は名君が出てきてシャンシャン」って話が多いんだけど、こういうのは嫌いじゃない。
    量的に読みごたえもあるし、なかなかよかった。

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    2014年10月26日
  • 完本 保科肥後守お耳帖

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    保科肥後守お袖帖・保科肥後守お耳帖の短編、雀の宮の盗賊を再構成・加筆修正版
    短編11話で構成され、3代将軍家光の義弟保科正之が主役・脇役と活躍
    多分史実に基づくなら、大した名君、
    合併本だけあって内容も種々

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    2013年12月16日
  • 修理さま 雪は

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    幕末の会津の人々を取り上げた短編集。
    神保雪、中野竹子、西郷頼母、山本(新島)八重、飯盛山の農民、、
    表題の 修理さま雪は が読みたくて手に取ったのだけど
    残念ながら修理没後の話だった。。
    一般に史実だと信じられている話よりこちらのほうが信憑性高そうだけど
    できればそうであってほしくない。

    八重の桜が大河決定のかなり前に出版されている本。
    ドラマでも出てきている人物たちの細かい描写興味深く読み進めた。

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    2013年09月04日
  • 修理さま 雪は

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    以前に一度読んだのですが、『八重の桜』をみているうちに、もう一度読みたくなりました。
    『八重の桜』の解説書のようで、うなずきながら読みました。

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    2013年07月07日
  • 修理さま 雪は

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    以前は会津のことはほとんど知識がないまま読んでいたので、再読しました。
    全7編の短編集

    「修理さま、雪は」・・・藩主松平容保の側近 神保修理の妻 雪子の物語

    「涙橋まで」・・・現在も"会津女性の華"とよばれる中野竹子の物語

    「雁の行方」・・・家老 西郷頼母改め保科近のりの晩年

    「残す月影」・・・新島(山本)八重の人生劇

    「飯盛山の盗賊」・・・白虎隊の悲劇の裏側

    「開城の使者」・・・会津降伏の使者となった鈴木為輔の物語

    「第二の白虎隊」・・・降伏から数年後、豊津藩へ留学していった郡長正と少年たち


    官軍側の薩摩・長州側の人たちからみれば、一方的に会津側に立った著者の本は

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    2013年06月10日