横山信義のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙は、宿毛湾に佇む「大和」、寄り添う工作艦「朝日」が良かったな。印象に残ったセリフは「同盟の破棄だけならまだしも、米英側に立って参戦するような真似をすれば、我が国の歴史に消えない汚点を残します。『裏切り者の国』などという汚名を、子孫に背負わせるわけにはゆきませんからな」(イタリア軍大佐)。お前がいうか、という感じ。
日本海軍、米太平洋艦隊ともにお互いの空母を最優先目標とし、日本にとっては意外な海域で航空戦の火蓋が切られる。
日、英、独、伊、ソ連といったプレーヤーからそれぞれの戦略的思考が伺える一方、アメリカからはあまり感じられず、少なくとも太平洋においては政治のプレッシャーで軍が動くあり -
Posted by ブクログ
元々それほど長く続く作品ではないとはいえちょっと駆け足な終わり方だった。たしかに真珠湾での戦いを細かく描写する必要は無いが、何も描写しないのではエピローグで語られた幾つかの出来事に唐突感しかない。また、海戦自体も手抜きとまではいかないものの中途半端な印象を受けた。主砲の命中率が良すぎるのはともかくとして、いつの間にか雷撃が敢行され、しかも当たっていた、というのは流石に都合が良すぎる。肉薄雷撃で全弾命中のほうがよっぽど説得力がある。過去作品のリメイク的なものということで違いを出そうとしたのは分かるのだが、却ってそれが仇になってしまったように思う。
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Posted by ブクログ
八八艦隊海戦譜簡潔から間を置かずに新シリーズが始まった。展開はいつもどおりであるが、横山にしては珍しく末端の兵士の様子が多く描かれているためこれまでとはちょっと雰囲気の違う作品になっている。
ミッドウェーに全戦力を投入するというif展開になっているが、それ以外は防諜の不備も含めほぼ史実通りである。加えて米軍はレーダー射撃を行っているような描写もあり、開幕から帝国海軍が不利な状況に陥っている。ギリギリのところで踏みとどまるという作風であるが、本作はすでに負けが見えてしまっている。近年の作品のように踏みとどまるのか、それとも本当に負けてしまうのか。 -
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購入済み
新兵器や1人の人間の力で戦争は
この手の本で何時も思うのは、戦力、国力、科学力、組織力で劣っている国が如何にして大国に勝つことが出来るか、そのためには先進性や個の人力の活用、情報の有効活用と戦闘後の勝因や敗因の正確な分析力、敵を知り自国のの現状を正しく理解して戦略や戦術、主人公の人物象を描く(群像劇に成る場合多い)事がストーリーの展開に幅を持たせるのに、敵国の将軍や大将や大統領が優秀で日本人は歴史の事実のまま無能Ⅱ描かれている場合が多いし、一発逆転みたいな戦いで勝利するストーリーが多いのはいただけない。