山上信吾のレビュー一覧
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外務省OBで駐豪大使も務めた山上信吾氏が「外交官としての遺言」と称して、弱腰外交を始め国益を損なう外務省の負の実態を内部事情も含めて歯に衣着せずに吐露した一冊。
国際視野に立った大局観の欠落、場当たりの無責任な事なかれ主義、国家重責を担う覚悟・意識の希薄さなど、現場を知る視点からの指摘は適格かつ厳しい。
同様の劣化は外務省に限らず民間含めて多くの組織に言えることで、幅広い読者の参考となる内容だと思います。
筆者の得難い経験から多くの教訓が示唆されていますが、とくに「喧嘩をせよ、恋をせよ」は相互理解のための本気の人づきあいを指した意味深長な言葉として刺さりました。
真に外交官らしくあった筆者 -
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ネタバレ自分は外交について「日米」「日中」は身近だったが「日豪」については今まで意識したことがなかった。日本とオーストラリアで「中国問題」に対する意識を丁寧に摺合せを行ってきた筆者。日々、台頭してゆく中国に立ち向かうための重要なポイント。「歴史カード」を振りかざす中国に果敢に立ち向かうための重要なポイント。それは「中国と同じ土俵に乗らない」こと。見るべき相手は中国ではなく、任国であるオーストラリア。中国に対する意見、立場を日豪で共有して、大所高所に立つ。中国だけに目を向けるのではなく、「オーストラリア駐日大使」の立場で戦ってゆく。山上大使の果敢な行動に心打たれた。
いつか「カウラの地」に立ってみたい -
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駐豪大使も務めた山上氏がアサ芸ビズに連載したコラムをまとめた日本外交論。
本著は2024頃の内容ですが、直近の日本外交にもつながる問題の数々がオブラート無しで端的に語られていて小気味良いです。
表面はソフト、中身は固く芯の通った著者の人間性が伝わってきます。我欲を国益に優先する官僚・政治家が少なくない中、外交官としての矜持を優先して次官にも正面から意見できる人もいたことがわずかな救いです。山上氏の影響を受けた後進が出てくることに期待したい。
著者は弱腰外交の原因に、①対立を避ける国民性、②外務官僚の妥協癖、③政治家の胆力不足を挙げていますが、政治無関心な低民度の寄与も小さくないです。この半年 -
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It was particularly insightful coming from a former senior MOFA official. Given the structural constraints of Japan’s imperfect civil service system, it is extremely difficult to shift such deeply rooted dynamics and influence the direction of a large bureaucracy like MOFA. That said, in what is wid
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読み進めるにつれ、タイトルにある日本外交の劣化に関して、焦燥感とやるせなさ、絶望感だけが募る。
著者の山上氏は、駐オーストラリア全権大使であったが、上司に対しても物言う姿勢から外務省内では異端であった。外務省組織内の多くが事なかれ主義と保身に明け暮れ、政治家も含め、日本の国益を守るという高い職業意識が希薄である、もしくは皆無である事が様々な事例と共に指摘されている。
本書の構成は、問題点がまず上げられ、その背景が語られ、更に解決策の提言がなされている。問題点だけ論うだけだれば単なる文句を言っているだけという事を著者も意識しているのであろう。しかしながら、山上氏のような気骨があり全権大使まで -
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山上信吾氏の書籍を始めて拝読した。
日米、日中、日ロの外交を中心に日本の首相、政治家、外務省の
弱腰な姿勢、国際感覚の欠如、政と官の不健全な結びつき、などに対して、
外交官として豊富な実績を持つ経験者として信頼性ある立場から鋭く指摘、批判をしている。
対米姿勢に関しては、東京裁判を受け入れた経済重視の勢力が保守本流となっており、
歴史認識を含めて丁寧に日本のあるべき姿を模索する保守層が排除されていることへの懸念にも言及していた。
この論点は大切で、反米・親米という線引きをしている限り日本の対米姿勢のあるべき姿は見えないと感じた。
対中外交に関しては、媚中の勢力への懸念を強く示している印象。 -
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戦う外交官山上信吾と民間人でありながら豪州での慰安婦像設置を防いだ山岡鉄舟の対談。
官、民の違いはあるが、現地で体を張って国益を守ろうとした2人の実経験に基づく指摘や問題意識は鋭く、重い。
山上氏の著作にもあるが、海外に必要以上に忖度する、事なかれ主義の政治家や外務官僚たちが如何に日本の国益を損ねているか。
外交、安全保障、インテリジェンスの三位一体の核となる対外情報機関の設置、セキュリティ・クリアランスの拡充・徹底、政治家・公務員の帰化歴を含む身辺調査の徹底など両氏の指摘は我が国の外交的独立を維持するためには喫緊の課題だが、残念ながら現石破政権には全く期待できない。 -
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著者山上信吾氏の2020年12月から2年4ヶ月間の駐豪大使としての奮闘の記録。
事なかれ主義に陥ることなく、特に中国の脅威に日豪で連携して対応すべく、現地マスコミ、政界に積極的に露出、交流し、我が国の主張を浸透させ、地位を高めた功績を自負をもって語る。
親中派、媚中派は我が国に限らず、豪州にも他国にも存在するし、本国外務省の腰の据わらなさは甚だしい。
著者が繰り返し、思考停止、怯惰を指摘する所以だ。
規律の弛緩と錬度の低下、国家を背負う官僚としての意識の低下、狭隘な視野なども指摘されているが、他省庁を含む官僚全体に当てはまらないだろうか。
中国の浸透力、影響力は侮れないが、昨今の戦狼外交