シッダールタムカジーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレそして下巻はがんの予防、そしてついに来ましたがんのメカニズム解明。
細胞分裂の開始と終了を司る遺伝子が変異するのが原因、てことで分裂のアクセル踏みっぱなし、かつブレーキが壊れた状態になってまうらしい。そりゃワサワサ増えるわな。。。で、その遺伝子を標的にした、副作用の少ない分子標的薬がついに出回り始めました、という現状でこの大作は締めくくられとります。
最後まで読んでふと思ったのが、実は"がん"って病気とは違うんとちゃうか、と。もちろん発がん物質のような外部要因もあるけど、普通の細胞分裂でもDNAのコピーミスが発生して、そこからがん、ってのも確率的にありうる話やからなあ。 -
Posted by ブクログ
実は4000年の昔からあったけど、ほとんどの病気を克服して寿命が延びだしたとたん、やな感じに存在感を増してきた、がんと人間のお話ですよ。
で、上巻はがん治療と、社会運動について。原因とメカニズムがなかなか解明できないので、ほんの30年ほど前までは力押しの治療がメインで、効果の割には患者さんの負担が大きかったそう。将来悪くなりそうなところ含めガッツリ摘出してまうか、命の限界まで抗がん剤を投与して、正常な細胞もろともがん細胞を焼き尽くすか。これはキツかったやろうな(-_-;;;
著者は現役バリバリの腫瘍医さんやけど、書いた理由が2つあるらしく、
①患者さんから受けた「がんとは何か」という質問に -
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Posted by ブクログ
がんはどうやってできるのか?最初のヒントは1775年のロンドン。クライミング・ボーイと言う煙突掃除夫に陰嚢がんが多発した。チムチムチェリーはすてきな歌だが実態は病気の温床だった。1761年素人科学者のジョン・ヒルは噛みタバコが口腔がんなどを引き起こすと発表した。タバコの消費は増え続け1855年頃クリミア戦争を契機に爆発的に拡がった。イギリス、フランス、ロシアの兵士が紙巻きタバコの習慣を持ち帰り、アメリカにも伝播した。1870年に一人当たり年間1本未満だったアメリカのタバコ消費量は30年後にはアメリカ全体で35億本のタバコと60億本の葉巻を消費した。しかしタバコと発がん性の関係が調査されたのは1
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紀元前2625年頃活躍した古代エジプトの偉大な医師イムホテプの教えた書と言われるパピルスの写本には48の症例がのっている。その一つが乳がんで「治療法はない」この後がんは古代医学史から姿を消した。次に現れたのは紀元前440年頃、ヘロドトスの「歴史」にペルシアの王妃アトッサの同じく乳がんの記述が出てくる。アトッサはギリシャ人の奴隷医師に摘出手術をさせどうやら成功したらしい。故郷に帰ることを願う医師の訴えを聞きアトッサはギリシャを攻めるよう夫に進言し、ギリシャ・ペルシア戦争が勃発した。
がんの歴史の特徴は古代にはほとんどがんが見つかっていないことだ。しかし、がんが文明病だとは言えない。平均寿命の伸 -
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ネタバレガンがエジプト/ペルシアなど古代文明で認識(ペルシア王妃が乳がんを切除)されて、そのかにのような固さ、広がった形からcancerと名付けられてから、現代までの経緯を著者自身の臨床経験と交えて熱く語る今年一番の力作。
特に20世紀は寿命が伸び、タバコなどの発がん性物質もより一般化して来たガンの世紀となった。一方治療も手術は過激ともいえる、できるだけ切除する方法、化学療法は大量のカクテル療法を行い、正常細胞を死ぬまで追い込むあるいはがん化させるリスクを十分冒して対抗した。その背景は、遺伝子に異変を引き起こすガンの仕組みが明らかではなく、対処療法にとどまったことだ
21世紀の後半にかけて
1.増殖シ -
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上巻を読み終えてから、下巻のレビューを書くまでに時間が空いてしまった。読むのに時間がかかったのではなく、単に私がサボっていただけだ。下巻も面白い。生命を「分割可能な最小の単位=細胞」として捉えたとき、身体という複雑な現象をどこまで理解できるのだろうか。引き続き、そんな問いに挑んでいく。
CAR-T療法やiPS細胞の可能性と限界、CRISPRを用いた遺伝子編集技術など、「細胞」における最先端の医療事情に触れながら、他方でテクノロジーへの盲目的な礼賛に陥らず、倫理的な側面との葛藤を描く。ここからメモ書きを振り返りながらとしたい(期間があくと記憶が曖昧になるので)。
― 生物学では、「器官」とは -
Posted by ブクログ
余談だが、ドラゴンボールのセルの名前の由来は「細胞」であり、人間たちを吸収していくキャラクターとして、文字通り「セル=細胞」を体現していた。キャラ設定がストーリー開始当初からの登場人物たちの要素を組み込んだ悪役だったから、私はアニメ界のメタ的なポジションとして、セル画が語源だと思い込んでいた。
「細胞」は、すべての生物を構成する基本単位であり、細胞膜で囲まれた細胞質と、その中に含まれるDNAやRNAなどの遺伝物質、タンパク質、その他の分子で構成されている。
本書は、この「cell(細胞)」にまつわる歴史、哲学、倫理、そして未来を描き出す。冒頭のドラゴンボールのセルとは関係ない。何となく私が -
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下巻では、1970年以降から現在までの科学研究や遺伝子に関する医療その他の技術の進展が描かれる。
第四部は、人類遺伝学が語られる。
妊娠中絶の合法化と遺伝子解析技術の発展により、人間に対する新しい種類の遺伝的「介入」、つまり新しい形の「優生学」が登場する。ただ、疾病遺伝子を見つけるためには、まずは遺伝子のゲノム上の位置を突き止めなければならないが、1970年代当時にはその技術は欠けていた。様々な苦労を経て、ハンチントン病を引き起こす遺伝子、嚢胞性線維症の原因遺伝子が特定されるなどして、1990年代前半には、遺伝子の地図が作られ、遺伝子が単離され、解読され、合成され、クローニングされ、組 -
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