尾八原ジュージのレビュー一覧
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私が大好きな作家さんのひとりである、尾八原ジュージさんの新作です。
少女から届いた一通の長い長い手紙で語られる怪異の数々は、ゾクゾクとする怖さがあるのですが、手紙の書き手である塔子ちゃんが非常に可愛らしく、飽きずに読み進めることができます。
そして本作は、ただ恐ろしくて魅力的なホラーというだけではありません。最後に明かされる手紙に隠された目的には、思わず胸がぎゅっとなり、切なさに涙が滲んでしまいました。
また、カクヨムに掲載されている、ある登場人物に関する後日談も、本編の余韻をさらに深くしてくれるものでした。本作を読まれた方には、ぜひそちらも併せて味わっていただきたいです。 -
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KADOKAWAの編集課に届いた一通のテキストデータ。それは顔が人間で、体が牛の予言する妖怪「くだん」に関する、手紙の色合いの強い大学ノートだった。第二次世界大戦中、岡山県の山間の村「守ノ関村」の地主の娘だという蔵橋塔子(トコちゃん)が、長良由布子に宛てたものだという。差出人の塔子は長良由布子が義理の姉であると書き、「ねえさん」と呼ぶが、一度も会ったことはないらしい。
なぜか他の村と違って豊かな暮らしを送り、「人間じゃない」と噂される守ノ関村の話や死んで顔がなくなった家族の話、妖怪「くだん」の予言の話を綴った手紙は(作中人物にとって)真実めいていたり小説めいていたり虚実が曖昧なまま、どこ -
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こわい話が苦手なひかりは、こわい話が好きなありさの機嫌を損ねたことでいじめに遭ってしまう。しかしひかりの家の押し入れに住むこわくないおばけ「ナイナイ」にありさを会わせてから、ひかりの生活は一変した。一方で霊能者の志朗のもとに持ち込まれた依頼は、彼の手には負えない恐るべきものだった。一見怖くなさそうな、しかししっかりと怖いホラーです。
何とも言えずポップで不思議な読み心地で始まる物語。不遇な目に遭っていたひかりがなぜか人気者になり、家庭も良いほうに一変してしまうという幸せな状況のはずなのに、どこかしら不気味さも感じます。たしかにこの状況は気持ち悪いかも……。そして「よみご」と「きょう」の物語が絡 -
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優しいからおかしい。好意が静かに伝播していく。
〈今までは、ありさちゃんが四年二組の女王さまみたいだった。
今はわたしが、四年二組のお姫さまみたいになっている。〉
転校初日、ひかりはクラスで女王様のような立場のありさちゃんから、「こわい話、すき?」と聞かれて、「きらい」と素っ気ない態度を取ったことをきっかけに、『幽霊の仕業』という言葉とともに、嫌がらせを受けはじめる。家に帰れば、母親から理不尽な怒りを向けられる。そんなひかりにも心を寄り添わせることのできる大好きな存在がいて、それがナイナイだった。ひょんなことから関係性にすこし変化のあったありさちゃんが家に来ることになった。その日から -
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ネタバレホラー表現による恐怖はほぼないkれどじわじわ追い詰められていくような恐ろしさがあって、これはこれで良い味わいのホラーだった。タガの外れた感情によって引き起こされた倫理皆無の狂気的行動が一番こわかったよ。
それはそれとして、シロさんのキャラ造形があまりにも好みすぎてちょっと冷静に読むことができなかった。こんなエッチなおっさんが出てくるなんて聞いてないです。びっくりしました。おっさんにだったら何でも背負わせていいんですか??????大事なものを失って失ってそれでもヘラっとしてるおっさんなんて好きに決まってるじゃないですかねえ。その相棒がちょっと内気な強面のクソでけえ兄ちゃんっていうのがまたあの、び