尾八原ジュージのレビュー一覧
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こわい話が苦手なひかりは、こわい話が好きなありさの機嫌を損ねたことでいじめに遭ってしまう。しかしひかりの家の押し入れに住むこわくないおばけ「ナイナイ」にありさを会わせてから、ひかりの生活は一変した。一方で霊能者の志朗のもとに持ち込まれた依頼は、彼の手には負えない恐るべきものだった。一見怖くなさそうな、しかししっかりと怖いホラーです。
何とも言えずポップで不思議な読み心地で始まる物語。不遇な目に遭っていたひかりがなぜか人気者になり、家庭も良いほうに一変してしまうという幸せな状況のはずなのに、どこかしら不気味さも感じます。たしかにこの状況は気持ち悪いかも……。そして「よみご」と「きょう」の物語が絡 -
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優しいからおかしい。好意が静かに伝播していく。
〈今までは、ありさちゃんが四年二組の女王さまみたいだった。
今はわたしが、四年二組のお姫さまみたいになっている。〉
転校初日、ひかりはクラスで女王様のような立場のありさちゃんから、「こわい話、すき?」と聞かれて、「きらい」と素っ気ない態度を取ったことをきっかけに、『幽霊の仕業』という言葉とともに、嫌がらせを受けはじめる。家に帰れば、母親から理不尽な怒りを向けられる。そんなひかりにも心を寄り添わせることのできる大好きな存在がいて、それがナイナイだった。ひょんなことから関係性にすこし変化のあったありさちゃんが家に来ることになった。その日から -
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ネタバレホラー表現による恐怖はほぼないkれどじわじわ追い詰められていくような恐ろしさがあって、これはこれで良い味わいのホラーだった。タガの外れた感情によって引き起こされた倫理皆無の狂気的行動が一番こわかったよ。
それはそれとして、シロさんのキャラ造形があまりにも好みすぎてちょっと冷静に読むことができなかった。こんなエッチなおっさんが出てくるなんて聞いてないです。びっくりしました。おっさんにだったら何でも背負わせていいんですか??????大事なものを失って失ってそれでもヘラっとしてるおっさんなんて好きに決まってるじゃないですかねえ。その相棒がちょっと内気な強面のクソでけえ兄ちゃんっていうのがまたあの、び -
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ホラーアンソロジー。どれも短めの話なので、サクサク読めた。
斜線堂有紀さんの「カタリナの美しき車輪」は、今の時代性や話の展開やタイトル、どれもが自分好みでとても良かった。
尾八原ジュージさんの「かんのさん」も、得体の知れないもの、得体の知れないルールに日常が染まっていく感じが読んでいてゾッとした。
皮肉屋文庫さんの「さなぎおに」は情報が断片で、原因となる怪異の正体や何が起こったのかなど、読者の推測に委ねられる割合が大きいと感じた。私は一読ではよく分からず消化不良に感じたが、その実話怪談っぽい読み味が好みの方には刺さる話だと思う。
全体的に満足度の高い本だった。