ジャックキャンベルのレビュー一覧
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未来に蘇ったジョン・ギアリー大佐を中心に展開する、ミリタリーSFの彷徨える艦隊シリーズ第1巻です。
2つの星間人類文明であるアライアンスとシンディックは、終わりの見えない泥沼の戦争を続けています。
危機的状況のアライアンス艦隊は古戦場で漂う救命ポッドを回収、それには100年前に死亡したと思われていた伝説の“ブラック・ジャック”ことジョン・ギアリーが人工冬眠状態で眠っていました。
特進による大佐でしたが、英雄視されていたギアリー大佐はアライアンス艦隊士官の多くから崇拝されることになります。
今まさにシンディックと不利な交渉を行おうとしているアライアンス旗艦ドーントレスで蘇ったギアリーは事の成り行 -
購入済み
一気読みしてしまう
戦記小説を探していて、評判が良かったので読んでみたら大当たりでした。
往年のスペースオペラ、SFファン。銀英伝が好きな方ならきっと気にいるはずです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれも前作に続き面白かった。
ギアリー率いるアライアンス艦隊は敵基地で捕虜収容所の解放に成功する。しかし、その中にはギアリーと同じように伝説となった猛将ファルコがいた。味方の損害を顧みず猪突猛進するタイプであるファルコはギアリーと衝突。しかしファルコには信奉者も多く、ついに39隻の艦とともに離反しギアリーの制止を振りほどき別星系に旅立ってしまう。一方ギアリーの艦隊はワープポイントであるハイパーゲートを破壊するという敵の作戦を阻止すべく戦闘を開始する。別々に行動する艦隊の運命は…
今巻では、ハイパーゲートに関する謎が大きなポイント。人類はハイパーゲートを利用しながら、その物理特性や仕組みについて -
Posted by ブクログ
地球人は二つの勢力に分かれ100年以上も戦争を続けている。100年前の戦闘で救命ポッドによって冬眠状態だった主人公は、味方艦隊に救われる。しかし、その時味方は敵艦隊に圧倒されていた。首脳陣が全員殺害され、主人公は艦隊を率いることになってしまう。彼には3隻のチームを指揮したことしかなく、100年前の戦いの特別昇進で大佐になっただけというのに…。ところが、彼はすでに伝説の英雄と見なされていた。彼は艦隊を率いて母星に帰還することを目指す。
神格化した彼に全幅の信頼をよこす者にうんざりし、彼の指揮能力に疑問を持つ者の反発に会い、彼の艦長職務は一筋縄ではいかない。なおかつ、この100年で艦隊としての集団 -
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久々に、睡眠時間を削ってしまう面白い話に出会えました。
壮大な話、シカケに溢れた世界設定、想像をかきたてられる描写、散りばめられた知恵、個性豊かなキャラクターとその掛け合い。著者も凄いけど、訳者もまた素晴らしい。
これでSFでなかったら、万人にオススメできるんですが(笑
著者ジャック・キャンベルはなんとアメリカ海軍士官OB。艦隊に関するプロが、今度は宇宙を舞台に艦隊を戦わせる。かと言ってマニアックな表現に囚われず、艦隊に乗り込んだ政治家=軍事の素人に対して説明する形で、しっかり解説。
とは言え3次元空間で艦隊が動く戦闘シーンは読み飛ばしてると訳わかんなくなります。おかげで今2周目。 -
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彷徨える艦隊シリーズってこんなに面白い話だっけ?
サッサと本編9巻を読んで外伝2を読みたい
話は負けてしまった敵側シンディックの辺境星系ミッドウェイ(戦略的には結構重要)の反乱独立話なんで至って普通の設定なんだが本編よりは好きだ。★4.7ぐらいかな。
本編が百隻以上艦隊を率いる過去から蘇った悩める英雄。こちらは10隻程度の艦隊司令官と数個旅団直率する陸上軍司令官の2人。互いに信頼していいのか悩みながら恋仲になりそうな微妙なところ。他のキャラも魅力的でかつ身近。
人気アニメのOVAの感じが近いかな。とうぜん本編世界を知らないと面白くならないけど -
Posted by ブクログ
ミリタリーSFというと、異星人との戦いというスペース・オペラ的設定が多いのですが、ここには異星人は出てきません。戦う相手は自国の企業を脅かす他国の軍隊。地球のほとんどは米国の支配下におかれ、残る場所は月。月をも自国の土地と宣言し諸外国の施設を占領するために軍隊を派遣するでのす。主人公のスタークはその米国軍の軍曹。現在をデフォルメした世界で様々な矛盾と理不尽と戦わなくてはならないのです。
そう、このシリーズは理不尽と戦う人間の物語なのです。(意味不明の侵略をしかけてくる異星人も究極の理不尽ではないか?)
ちゃんと動かない装備、理解不能な命令、一枚板ではない組織、じゃまする同僚、手間だけかかる -
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冒頭から、いきなり戦闘中のシーン。その中で冷凍睡眠から目覚めた大佐ギアリーは呆然とする。救出ポッドで冷凍冬眠にはいってから100年もたっていたのだ。挙句、完全降伏を迫られている艦隊の指揮を引き継ぐことになった。果たして故郷に帰れるのか!
なんだか、その昔の「宇宙空母ギャラクティカ」を思い出させるような設定なのですが、作者が海軍に所属していた経験もあり、軍隊という組織の特徴を作中に織り込んでいて、非常に話を盛り上げます。100年もたっているから、なんとなく言葉は通じるけれども、話が通じないというSFならではの面白さがあるかと思えば、相対論的な物理法則による時差が状況をややこしくするという、帆船 -
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彷徨える艦隊も漸く星系同盟(アライアンス)宙域へと近づきました。とは言え、未だ惑星連合(シンディック)宙域。
現在、ディワラ星系。ヘラダオ星系、アタリア星系などを通過すれば、アライアンス宙域のヴァランダル星系へと帰還できるところまで来た。なお残るシンディック艦隊の脅威、アライアンス艦隊内部の裏切り、そしてハイパーネット・ゲート崩壊の恐怖などを掻い潜り、無時、“ブラック・ジャック・ギアリー” ことジョン・ギアリー大佐・艦隊司令長官は生還を果たすことができるのか。また、生還した後の問題もギアリーに大きく圧し掛かってくるのだが、もう一つの悩みの種、ギアリーを巡るターニャ・デシャーニ艦長とビクトリア・ -
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一世紀に渡りシンディックと戦ってきた同盟軍は大敗を喫した。今やその艦隊は足手まといになり、敵地で足止めを食らっている。同盟軍の唯一の希望は、一世紀に及ぶ冬眠で眠る伝説の提督、ブラック・ジャック・ギアリーに託された・・・というストーリーのミリタリーSFシリーズの第1弾です。
本書の主人公、ブラック・ジャック・ギアリーが目を覚ますと、そこには総力戦によって引き裂かれた銀河が広がっていた。同盟軍は敵対勢力のシンディックとの果てしない戦いを繰り広げていましたが、罠にはめられ、同盟軍の指揮官は全員殺され、残された艦長たちはゆっくりと、失われた艦隊の指揮を執るべき地位にある唯一の男がギアリー名誉提督であ -
Posted by ブクログ
アメリカでぼちぼちヒットしてそうなSF『彷徨える艦隊』の外伝…と言っても、正式な外伝はもうあるので「ジェネシス」という名前が振られています。原題は"THE GENESIS FLEET - VANGUARD"というもの。
正編の主人公ギアリーの祖先が、グレンリオン星系に移住してくるタイミングの話。よって正編より前の時代なのに、出版が後なおかげでドローンとかオンラインステータスとか新しい技術が出てくるのは、SFの悩ましいトコですね(笑
正編第1巻の「危機的状況下での指揮権委譲」と似たような事態が本著で同時多発的にポコポコ発生し、いきなり与えられた権限と責任にとまどいながらも、