あらすじ
予想外の針路をとることでシンディック軍司令部を翻弄することに成功したアライアンス艦隊。バルター星系では、ギアリーの用兵によりあまりにも自軍の損害が少ないことに混乱した自動兵站システムの誤作動で原料の不足という思わぬ事態に陥るが、補給物資の強奪にも無事成功。次々に転移する星系で敵艦隊を撃破し、まさに順風満帆に思われた。だがその行く手には、艦隊を壊滅の危機に陥れる怖るべき罠が待ち受けていた!
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Posted by ブクログ
原書名:THE LOSTFLEET COURAGEOUS
今回は大きな戦闘が行われ息つく展開です。敵の罠である大軍と接触した艦隊。ギアリーは自信を喪失し職務放棄を考え出します。そこに慢性的な兵站問題。ギアリーと艦長同士の衝突。ギアリー周辺に飛び交うありがちな噂。そして異星人の影。艦隊は敵を振り切る活路を見出せるのか?
著者:ジャック・キャンベル(Campbell, Jack、アメリカ、小説家)
訳者:月岡小穂(翻訳家)
Posted by ブクログ
スペースオペラの名を借りたリーダーシップ論(そうなのか?)第3弾。
的の裏をかきながら逃走を続けるギアリー大佐。通常よりも少なく被害でいることによる、思わぬ障害(なるほど自動補給システムの穴だな)や、複雑な女性との間に挟まれて難問を抱え込んだりと、外だけではなく内側の問題にも対応しなければならない。
がんばれ中間管理職!
Posted by ブクログ
シリーズ第三弾 だんだんと面白くなってきた
表紙 5点寺田 克也 月岡 小穂訳
展開 5点2008年著作
文章 5点
内容 530点
合計 545点
Posted by ブクログ
物語性の強いスペースオペラ。敵地深くから故郷を目指して生還を図る艦隊のお話。
表紙イラストのせいで軽薄な雰囲気を醸し出しておりますが、艦隊を率いる提督ギアリー大佐の苦悩が描かれ、リーダーシップものとして読むことができます。
部下デシャーニと、前任の提督のマネジメントスタイルについて語る場面。
〈引用〉
「ブロッホ提督は、つねに宙兵隊の指揮官を画面に呼び出しておられました」デシャーニが小声で言った。「提案や意見を出すのが好きで、質問にすぐ答えられなければ気に入らないたちでした」
「冗談だろう?」
デシャーニが首を横に振ると、ギアリーは短く笑った。
「それに比べれば、わたしは、まだましということか」
それにしても、任務のあいだじゅう上官に画面で見張られ、戦闘に向けるべき集中力をそがれつづけるなんて、考えただけでぞっとする。
〈引用ここまで〉