若木民喜のレビュー一覧
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悪魔に協力してきた香織でしたが、ヴィンテージに切り捨てられ、彼女自身も心に穴を開けられる首輪が嵌められてしまいます。桂馬はそんな彼女を救い、さらに十年後に彼自身が体験することになる未来のための準備を進めます。
一方元の世界では、女神を宿す栞と月夜、歩美が、桂馬のつくる未来のゆくえをずっと見つづけてきた白鳥正太郎に呼びかけられ、桂馬を元の世界へと呼び戻そうと行動を開始します。
香織とのバトルは案外あっけなく終了となったのは、すこし拍子抜けでした。彼女の抱えていた心の闇にあまり立ち入ることなくストーリーが展開していくのは、元の世界での出来事の伏線なのでしょうか。 -
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桂馬はドクロウから、彼がこの世界へとやってきた理由を知らされることになります。争いのない未来の世界からやってきた彼が、みずから彼の存在する未来を作らなければならないというのです。
さて、うららの心のスキマを埋めることに成功した桂馬に、次の試練がやってきます。彼の通う舞島東小の女子たちが、人気ランキングによって序列づけられることになったのです。事態をあやつっているのは6年生でランキング1位の結崎香織(ゆうさき・かおり)という少女でした。彼女が悪魔と協力していることを知った桂馬は、天理をプロデュースして香織に勝負をいどむことになります。
敵役の香織はなかなかに奥行きのあるキャラクターのようです -
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桂馬の活躍により女神たちが復活を果たし、ヴィンテージのたくらみは阻止されることになります。こうしてふたたび平和が訪れたかと思ったのも束の間、桂馬はまたしても得体のしれない事件に巻き込まれてしまうことになります。いつものように学校にやってきた彼は、パラレル・ワールドへと飛ばされてしまうことになったのです。
今度の事件の鍵を握っているらしい天理に導かれて、桂馬はエルシィとともに十年前の世界へと旅立ち、そこで世界に絶望している少女と出会うことになります。
いよいよストーリーは、セカイ系作品らしいメタ・フィクショナルな世界観の中核へと進んでいくことになります。まだどういう方向へ物語が進んでいくのか -
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ヴィンテージに捕らえられてしまったハクアは、二重スパイとなっていたドクロウに助けられて、ふたたび人間界へとやってきます。しかし、ヴィンテージの幹部であるリューネが本格的に動きはじめ、しだいに女神を宿すヒロインたちの身に危険が迫ってきます。
一方桂馬は、歩美とちひろ同時攻略という難題を着々と進めていきます。ところが、リアルな恋愛感情を軽視していた彼は、ちひろの心をひどく傷つけてしまうことになります。
思いのほか厳しい展開に、今後どのように桂馬がリカバリーするのか心配になってきました。いずれにせよ、全方位を丸く収める方法はなさそうなので、彼がどのようなしかたでケジメをつけるのかということが今後 -
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アポロを宿したかのんが古悪魔の復活をもくろむ「ヴィンテージ」のメンバーに刺されて、意識をなくしてしまいます。そして桂馬は彼女を救うため、1週間以内に彼の攻略した女の子たちのなかにひそんでいる6人の女神をさがすことになります。エルシィはかのんの身代わりになって芸能界で活動をすることになり、ハクアが彼のバディとなってゲーム脳の彼に振り回されつつも、健気に協力することになります。
ヒロインたちが攻略した後ほとんどほったらかしの状態だったので、ここでふたたび彼女たちにスポット・ライトが当たることに期待したいところです。とはいうものの、ストーリーの展開上やむをえないことですが、桂馬の態度があいかわらず -
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前半は、生物部の無口少女・倉川灯(くらかわ・あかり)がヒロインです。完璧な人間をつくりだすことを願う彼女に駆け魂の反応が見られたため、桂馬は攻略に向けて行動を開始します。しかし彼女の行動は桂馬にも読むことはできず、けっきょく彼女は桂馬たちのもとから去っていくことになります。
後半は、舞校祭が舞台となります。以前攻略したアイドルの中川かのんに、ディアナとおなじく女神であるアポロが宿っていることが明かされます。桂馬は、舞校祭の機会を利用して、女神が憑いておるヒロインを見つけ出そうとしますが、旧地獄の復活をくわだてる「正統悪魔社」(ヴィンテージ)のフィオーレがいち早く彼女の秘密に気づいてかのんを襲 -
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前半は、天才将棋少女の榛原七香(はいばら・ななか)がヒロインです。天理のなかにひそむディアナと将棋の勝負をして敗北を喫した彼女は、天理につきまとい彼女に再戦をいどみます。そして桂馬は、彼女の特訓に付き合いながら、攻略のいとぐちをさぐろうとします。
後半は、舞島市随一の名家のお嬢様である五位堂結(ごいどう・ゆい)がヒロインです。家のプレッシャーから自由になれない彼女は、自分の心を封印して、吹奏楽部を辞めますが、そんな彼女の心のなかに駆け魂の巣くう空虚が広がっていくことになります。攻略は容易かと思われましたが、桂馬と結の身体が入れ替わってしまうというハプニングが起き、そのために桂馬の思考回路はし -
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陶芸家の祖父の家を訪れた桂馬とは、夜になると墓場に現われる幽霊少女の日永梨枝子(ひなが・えりこ)に出会います。ヒロイン攻略のカギとなる「心の隙間」とは何かという問題に、ちょっと違った角度から迫る物語です。
後半は、ラーメン屋の娘である上本(うえもと)スミレがヒロインを務めます。父親の経営するラーメン店を継ぎたいと努力する彼女ですが、父は彼女がラーメン店を継ぐことに反対します。そんな親子の愛情を桂馬の視点から描き出しています。
今回は単純にヒロインを攻略するだけでなく、彼女たちの生き方そのものが印象的に描かれていて、おもしろく読めました。 -
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桂馬が、幼なじみの少女・鮎川天理(あゆかわ・てんり)と再会を果たしますが、彼女は駆け魂にとり憑かれているのか、人格の不安定な変化を示します。しかし、やがて彼女のなかに住んでいたのは、駆け魂ではなく、女神のディアナという少女だったことがわかります。
ところが、そんな天理をねらって、ノーラ・フロリアン・レオリアが桂馬たちに襲いかかります。桂馬はノーラの襲撃を避けつつ、天理とディアナの二人を救おうとします。
今回は初の長編ストーリーですが、神と地獄の関係が暗示されていて、今後の展開の布石という意味が大きいように思います。正直ストーリーよりも、天理の可愛らしいキャラクターのほうが印象的でした。