坂崎かおるのレビュー一覧

  • 嘘つき姫

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    ネタバレ

    短編集9篇
    SFっぽい物語が多いが表題作はフランスを舞台にした第二次世界大戦時の物語。どうしても死なない魔女やタマゴッチのようなリアルな子育て、埋めた爪から指が生えてきたりと突拍子もない事態に目を奪われるが、その根底に漂う深い、あるいは説明し難い愛に心が揺さぶられた。ひとつづがそれぞれ違った味わいでとても面白かった。

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    2024年08月29日
  • 海岸通り

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    人は誰かに
    自分のことを知って欲しいのだと思う。
    そして誰かのことを知りたいのだ。
    必要最低限の生活と人間関係を望み
    ただなんとなく生きているように見えても
    本心でぶつかってこられたら
    その人に対して
    同じように心をひらき、思いやり
    もっとよく知りたいときっと思うだろう。
    どうせわかってもらえないと
    はじめから諦めてしまっているけれど
    本当はさびしくて仕方ないのだ。
    凡庸な中に
    ときどききらっと光る言葉や表現があり
    すぐ先の未来は
    けっして明るくないはずなのに
    幸福な感じしかしない最後のシーンがよかった。

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    2024年08月28日
  • 嘘つき姫

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    タイトルと装画から想像するものと全く違った。
    めちゃくちゃ軽いのかと思ってどちらかと言えば期待せずに読み始めたのだけど、装画のイメージと違ってすごく良かった!

    9つの短編で、全て書き方やテーマが異なり、どの作品も面白い。私は外国が舞台の作品が好き。海外児童文学の翻訳という感じが良い。日本が舞台になると翻訳口調がなくなって、ちょっと普通になる。

    「嘘つき姫」以外に共通しているのは今もしくは現実には存在しないものが出てくるということ。魔女とかロボット的なものとか。それからブラックな感じもいい。

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    2024年08月23日
  • 嘘つき姫

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    表紙の女の子の可愛さとは裏腹に中身は結構ドス黒かった。百合っぽくてほわわーんって感じかと思ったら、全ッ然違った。百合ってゆうか、レズビアン。なんか、恋愛上の関係を同じなんだけど、百合はなんか「私たちの世界よ…キラキラキラーン」みたいな感じなんだけど、レズビアンは「私、子供欲しいの。だから、今度、精子を買うね…。ズーン」。いや、本当にこうなのかは知らないよ⁉︎私の勝手な思い込みだけど、百合だと思ってたから、かなりショックだった。で、あとグロいシーンもあったから、かなり、うん、すごくがーんってきた。あ、でも、めっちゃ面白かったけどね。
    (自分で読み直してみると、読みにくいね。私の文)

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    2024年08月20日
  • 嘘つき姫

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    ネタバレ

    表題作がお気に入り。
    どこまでが嘘か。嘘を重ねて真と信じるようになってしまったこともあるのではないか。歴史の影でそんなことを想像した。
    他の8編も良かった。

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    2024年05月04日
  • サンクトペテルブルクの鍋

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    確かにこの作品そのものが闇鍋みたいな読後感だった。そもそも今読んでる舞台は日本なのか?ロシアなのか?とても不思議な気持ちになる。
    序盤は作者にかなり煽られるが、不思議と嫌な気分にはならずむしろ心地良いまであった。

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    2026年02月21日
  • サンクトペテルブルクの鍋

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    およそ食材にするものではない物もひとつところに突っ込んだ鍋の沁み出た灰汁もそのままに濁った出汁へと箸を差し入れて具を摘み上げ、それを安い電球の白々しいひかりの中で首を傾げながら矯めつ眇めつし、結局何なのか何故ここにあるのか分からないまま口に運んで食べ合う闇鍋のような渾沌が渦巻いていました。語弊を恐れずに言えば分かりやすく面白い小説ではないと思います。けれど、美味しいんだか不味いんだかよく分からないものを食べる時間が時として最高に楽しい時間になるように、この小説の魅力は、混ぜ合わされた時代と場所と語りの饒舌硬質の答えが明確に見えてこないからこそぼんやりと、それこそ湯気のように掴みどころなく立ち上

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    2026年02月06日
  • 嘘つき姫

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    BL小説なのかと思いましたが、そういう意味も含めて近未来小説(SF)なのだと思いました。よくわからない話もありましたが、次も読んでみたい作家さんだと思わされました。

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    2026年01月19日
  • 箱庭クロニクル

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    どのお話も、現実と過去の記憶とが交差して、読んでいて不思議な感覚に陥る。時空を越えて、するすると進んでいく感覚。
    ○ベルを鳴らして→昔のタイプライターを扱う女性のお話し。文字盤に隠されたメッセージが、時代や国を経て伝わり、謎解きのようで感動的。
    ○インザヘブン→アメリカの教育ママのもと、子ども目線のお話し。
    ○名前をつけてやる→意外性のある新入社員の教育係役、絆が深まったと思ったのに、最後裏切られたように感じるあたり共感。
    ○あしながおばさん→トンカツ店のお客(主人公おばさん)、クレームまがいの投書をしつつ、バイト女子との平和なやり取りが続くのかと思いきや、最後、お子さんの死がフィードバックし

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    2025年12月07日
  • 海岸通り

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    物足りなかった
    文体、言葉選びが易しい ストーリーの人間くささの加減が中途半端で物足りなかった 中途半端にありえそうな、またあり得なさそうな感じで、こうゆう作風ならばもっと「なんでそうなるねん」と思わせて欲しかった 
    物語の雰囲気やゆるりとした文体の速度はかなり好きだったのだが、人間のあいまいさ不可解さが自分には足りなかった
    そこをもっと極めて表現して欲しいと思った 

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    2025年09月17日
  • 箱庭クロニクル

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    文芸誌GOATで知った作家さん。
    あの作品は癖が強かったけど、この短編集は意外とスラスラ読めたってことは自分に合ってたのかもしれない。
    それぞれの話から感じられる空気感もなんとなく心地良い。

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    2025年08月28日
  • 箱庭クロニクル

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    なぜか惹きつけられる。いろんな引き出しがあって面白い。人によって合う合わない、好き嫌いがはっきり出る作家さんではないかと思った。

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    2025年07月09日
  • 箱庭クロニクル

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    どこか不思議であたたかみも不穏さもある短編集。
    今の私には深々と刺さる感じではなかったけれど、どこか気になるし色々と思考の海に潜っていきたくなる不思議な魅力をもつ物語たちだったように思う。

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    2025年06月30日
  • 箱庭クロニクル

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    毒気がある短編集。
    タイプライターの話「ベルを鳴らして」が特に好きだった。後の方の短編がわかりづらかった。

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    2025年06月08日
  • 箱庭クロニクル

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    特定のジャンルにとらわれない、様々な傾向の作品を書き分ける器用な著者の3冊目の作品集。6篇の短篇を収録している。圧倒的な高評価を獲得した『嘘つき姫』に首をひねったぼくには、この短篇集もイマイチだった。芥川賞候補となった『海岸通り』は未読である(←たぶん読まない)。
    『嘘つき姫』もそうだったと思うが、読んでいる間はそれなりに楽しいけれど、読み終わった途端に忘れてしまう使い捨ての読書体験だと感じた。それでいて思わせぶりな表現や、妙に技巧的な文体が鼻につく。そんな印象だった。

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    2025年04月03日
  • 箱庭クロニクル

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    六編からなる短編集。テイストは諸々で、読み心地は最初なんだかゾワつく床の上を裸足で歩かされているような不気味さに落ち着かない。が、徐々に読み慣れてきて、3番目の「名前をつけてやる」が来て、ひと息ついて、あ、こういうのもいけるのね、と懐に入られ、安心してたところに続く「あしながおばさん」で気を引き締められ、「やわらかくもあたたかくもないそれ」のゾンビが出てこないゾンビものに肝を冷やされる。一編一編心があちゃこちゃに振り回される。
    全体通して、ここで終わったらちょうどいいのにーって思うとこからもうひとふた展開あって、あーなるほどと裏切られまくるのもまた一興。なんだか不思議なものを読ませてもらった。

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    2025年03月20日
  • 箱庭クロニクル

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    短編集6篇
    表紙の切り絵がとても素敵で、それぞれの短編に関連したデザインも描かれていている。
    「ベルを鳴らして」が運命の皮肉と恋心の切なさで心に残った。

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    2025年02月24日
  • 箱庭クロニクル

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    アンソロジーで知った作家さん。だいぶ好みなので他の作品も読みたい。和文タイプ使ったことあるが、あれは早くは打てないよ…。

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    2025年02月23日
  • 嘘つき姫

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    [嘘つき姫]第二次世界大戦中ドイツ軍の侵攻を受けて、マリーは母親と共にパリを離れます。道中孤児のエマと出逢い、冷戦の時代まで通じて関係が続いていきました。東西対立や西側諸国の赤狩りなどが起こっていた当時、生きづらい中でつかれるウソを取り上げた物語と感じました。静かで読みやすいものだったと思います。星3つ。

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    2025年02月21日
  • 海岸通り

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    私には難解な話だった。
    介護施設の清掃員の久住さんと、新人のウガンダ人のマリアさん、それに入居者の佐藤さん、それからウガンダ人のコミニュティーの人々の普通のような普通でないような日々。
    認知症の佐藤さんと交流する久住さんはちょっと普通ではないように思うが、では何が普通なの、常識って何なの、と久住さんの行動から考えてしまう。
    久住さんは訳ありそうだし、マリアさんも日本人の夫がいて日本人に馴染もうとしているようで、ウガンダ人のコミニュティーも大切にしている。
    久住さんの人物像が曖昧なのは敢えてなんだろうけど、私にはそこがまた難解で、話を捕まえきれなかった。
    老人介護の問題や、人種差別の問題も垣間見

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    2025年02月13日