mebaeのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
mebaeさんのイラストに惹かれて読み始めたシリーズでしたが、なかなか凝った設定で楽しみにしてた第4巻。いよいよ「探偵殺人ゲーム」のプレイ開始です。やや難解なくらいに数も多いルールの中で、卓越した智恵と記憶と言葉の誘導などをフル活用して対戦。反則技に近い特殊能力を持った月見月家の連中が単純な論理的推論を崩し、予測できない展開をもたらすことが可能になってる点が作品に幅を持たせています。
3巻まではこの殺人ゲームをきっかけに知り合ったりする話はあったもののゲーム自体は作中でプレイされてなかったので、ある程度の重要人物のお披露目が終わった4巻目にしてようやく開始された次第。まあこのゲームプレイすることがこのシリーズの目的ではありませんけど。
とまあ結構期待してたわけですが、ちょっとプレイ描写が物足りない印象。正直、初(うい)君がどうプレイするかより、月見月理解がどれだけ傍若無人な戦いっぷりをしてくれるか、ずっと見ていたかった。まあ初日だけはその片鱗をみせてくれたので全くの不満というわけではないですが。難しい関係が続いていた妹の遥香が結構ストーリーの軸となっているので、気になっていた人にも重要な巻となりました。理解にとっても面倒な相手が登場し、今後は二人の対決がメインになるのでしょうか。 -
Posted by ブクログ
この人、本当に新人か?と疑ってしまうくらいの出来栄え。一言でいうなれば、お見事。
上手い具合に騙されたよ。たまに“こういうこと”をやる作家がいるが、斬新な騙し方に映った。叙述トリックなんて簡単に言い捨てるのは御法度。
推理小説と銘打たれてるがそのカテゴリーとは少し趣を異にする。厳密には作中で事件は起こらないのだ。起こったことを推理するという事後的な展開だから。
構成は申し分がない。何より無駄な伏線が無いことが素晴らしい。
この手の小説はたいていキャラクターが伏線的意味をなさない場合があるが、本作ではキャラクターの存在ややり取りが重要なファクターを占める。夫婦漫才を彷彿させ、本編に意味をなさない会話が延々と展開する主流のラノベへのアンチテーゼと言える(著者が意図しているかは不明だが)。
作品の縁取りについては置いておくとして。
この作品で一番異彩を放つ人物であり、ヒロイン(ある意味主人公)の月見月理解について語ろう。
ただのオレっ子ではない。傍若無人、邪知暴虐、悪意の権化。ツンデレが泣いて逃げ出す、あるいはメロスが激怒するくらいにとんでもないキャラクターである。
彼女の言動はオブラートの膜も何も無い悪意そのものに満ちたものだ。故に嫌悪感を抱くことも散々。だが、そんな彼女を読者が嫌ったまま終わることは無い。
なぜなら、最後の最後にアクロバティックな展開を著者が用意しているからだ。
ほんの短いやり取りだが、それで彼女への印象は180度変わってしまう。
まさに、“探偵殺人”。
最後の憎い演出が作品の絶頂であり、作品の完成度を飛躍させている。
ラノベだが、ラノベとは言いません。
拍手。 -
Posted by ブクログ
都築初(高校2年生)のクラスに転校生としてやってきたのは、近未来的なデザインの電動車椅子に乗った美少女だった。しかし美少女――月見月理解は、自らの態度と言動により、美少女から電波女へと周囲の第一印象を変えてしまう。
もちろんこんな変な少女のことなんて、初は知らない。しかし理解は初をれーくんと呼び、文字通り押し倒して唇を重ねて舌まで入れた。
昼休み。初は理解に連れ出され、屋上へ。その時には薄々、初は理解の正体に気付いていた。
れーくん……初は一回だけ、そのハンドルネーム(0)で「探偵殺人ゲーム」と呼ばれるオンラインゲームに参加したことがあった。そのゲームに、理解も探偵Rの名でログインしていたのだ。
探偵Rは当時負けなしで有名で、その連勝を止めたのが初だった。理解は自分を負かした初を気に入り、またその時の借りを返すため、転校してきたのだと言う。初に助手になれと誘い、オンライン上ではなく現実でゲームをしようと持ちかけてきた。
理解が持ちかけてきたゲームは、初の父親を殺した犯人捜し。初の父親は借金地獄に耐え切れず、昔に自殺していた。しかしそれを自殺と思えない依頼人が理解に真犯人探しを、自分の命と引き換えに依頼してきた。……そう、理解はネット上だけでなく現実世界でも探偵だったのだ。
依頼人が理解に真犯人ではないかと捜査を以来したのは、初の妹、遥香だった。もし遥香が犯人なら、理解は彼女を殺すと宣言。殺されたくなければ、妹の無実を立証しろともちかけられる。
理解は妹の周りの人物や初の周りの人物が犯人ではないかと周りを固めていく。そしてついに、理解は真犯人を見つけた――初たちの母親だった。
理解は依頼通り、犯人を殺害。また、予想を外した依頼人までも殺した。依頼人――遥香だった。
血まみれの遥香を前に、初は心臓が締め付けられるような発作を起こす。初はうすうす依頼人が遥香ではないと感じ、遥香が犯人と匂わせる行動に出た。本当の、本当のところの犯人――自分が犯人だということを隠すために。死にたくないがために。理解はしかし、そんな初の化けの皮をはがしていく。
初は家族を借金地獄に追いやった父を一瞬でも憎み、いなくなってしまえばいいと思ってしまった。父が自殺した日、母が父を飛び降り自殺した現場まで連れていったのを、初は目撃。その時止めていれば、父は死ぬ事はなかった。対照的に遥香は、どうしようもない父とまたがんばって家族で生活していこうと希望を捨てなかった。そんな遥香と自分を比べ、初はますます事故嫌悪。同時に、父が好きだった遥香に母が犯人だと悟られないために、初は自らが犯人だとほのめかした。そして初は自分が犯人だと思いこむようになり、鬱状態になっていった。
真犯人が初だと知っていた理解は、もちろん母と遥香を殺していない。遥香の血は輸血パックをぶちまけたものだった。
事件を解決した理解は、初の前から去る。初は自分の罪を認め、また乗り越えて、学校生活を続けていくのだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ不思議電波さんのお話。電波さんってイタいよねっていうお話なのに、不思議とむず痒さは生じない。ラノベ愛読者の自分も脳内厨二病だからなのか、著者の文章力の為せる技なのか。おそらく、主人公が最後まで一般人であり続けたからだと思う。
佐藤一郎の高校デビューは、脆くも崩れ去る。夜中の学校、教科書を取りに行った一郎は、一際激しいオーラを発する魔女と出会う。異世界めいた発言の多い魔女は、何てことはない不登校のクラスメイトだった。普通の高校生を渇望していた一郎には、彼女を中心に妄想戦士たちが集まってくる。日常を守るために、妄想戦士の最後の闘いが始まる。
夜の魔法は人間の不思議適応力を数倍に引き上げる。宇宙人やUMAや魔法使いや異世界人や、昼間絶対に信じないものでも、夜の闇の中ではちょっとくらいいいか、と気を緩めてしまう。一郎が青の魔女に出会い、不思議理解度を示したのもやむを得ないことだと思う。
電波さんとか厨二病とか端から見るとイタいだけだが、様々な設定を駆使してヒーローを演じきっている姿に感嘆する。ノート十冊分も設定を考えられるのなら、素直にシナリオライターにでもなれるのではないかと…外観はひどくても、頭の中は凄いことになっている、それが電波さんだと感じた。
妄想は電波(伝播)する。これだけ想像力(というか妄想力)豊かな仲間たちが入れば、もっと世界は楽しくなるんじゃないか。少なくともクラス内のいじめや階級制度やグループ同士の対立や勉強、恋愛の悩みなんて取り留めもない小さなことと思えることだろう。
一般人グループと妄想戦士グループ、クラスを半分に分かつ勢力争いも妄想力豊かな戦士たちに駆逐されていく。本書を読み切った時には、妄想世界もいいかもという幸福感に包まれている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『その日。教科書を忘れた俺は、夜半に忍び込んだ学校で彼女と出会った。教室に向かう階段の踊り場。冷たい月の光のスポットライトを浴び、闇を見据えている少女。』
引用終わり。
表紙見たときは正統派ファンタジーだと思いました。
プロローグ?が卑怯すぎる。
何も知らずに読み始めたので主人公と同じ気持ちになれて楽しかったですw
内容はボーイミーツガールであり学内カーストであり成長物語。
一冊で完結で読後感もよし。
『人類は衰退しました』で田中ロミオさんのファンになったんですが、
やは人物の描写が私の好みに合います。
他の作品も読んでみたいので小説家活動のほうも期待です。
2013 6/1
映画見ました。
やっぱ終盤のシーンは良いですね。
花澤節が炸裂してます。
そして原作の面白さを再確認。
ーーーー以下ネタバレーーーーーー
これ、『厨二病でも恋をしたい』まんまじゃないですか?
あちらわ最初の3話ぐらい見ただけで結末知りませんがモチーフがそっくりだなと思いました。
一番好きなキャラは小鳩ちゃんです!!!!!!!
追記 2013 6/1
映画見て思ったんですが、良子が何者か最後の最後までわかんないんですよね。
本読んでるときでも、一郎が間違ってるのか、クラスの皆が間違ってるのか最後まで疑心暗鬼だった。
それをすべてわからせてくれる最後のシーンは本当に良い。