市川沙央のレビュー一覧

  • GOAT

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    全部読み切り短編というのが、すごくいい。
    今までの文芸誌は、連載ばかりなので、なんだか蚊帳の外感があって、書い続けないと仲間に入れてあげないよーと言われてるみたいで寂しさを感じることしばしば。

    しかも豪華ラインナップに、いいの?この値段で?と問いたくなる。赤字だよね。

    ともあれ、西加奈子「デヴィアン」市川沙央「音の心中」小川哲「嘔吐」をまずは読む。

    全部面白い!
    小川哲は、朝井リョウと仲良しになって影響受けてるような笑。
    西加奈子も仲良しの村田沙耶香となんか似てるような。
    互いに影響しあって、短編だから、肩の力を抜いて自由に書いてる感あり。

    葉間中顕「五十歳,ロスジェネ、ギバー落ち」も,どこかで読んだようなテーマだけど、軽く読めた。

    既視感あるけど、作家たちが実は書いてみたかったもの、というハードルの低い短編が多いなと思う。(悪口ではない)
    一般の文芸誌はそこのところは、厳しそうだけど、それだけに全体に肩の力が入っていて小難しくてハードル高い作品がズラリ。で、なんかしんどい。
    その点、初心者向けで、読書の裾野を広げようとしてるこの雑誌なら許されるというか、むしろ積極的にキャッチーな短編を載せていこうということなのかな。

    こちらも肩の力を抜いてパラパラ読めるのでいい雑誌だ思う。読めなかったところがあっても,このお値段なら惜しくないし!

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    2026年01月31日
  • ハンチバック

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    こじらせ女子が初期衝動で書いたパンクのような作品と思いながらも、芥川賞授賞式の車イスの市川沙央さんを思い浮かべると勝手にバイアスがかかってしまい、なんか自分の中の色んなものが炙り出されてしまいます。
    でもパンクのような小説、嫌いじゃないです。面白かった。
    授賞の3年後に読んだくせに「出来れば作者が無名時代に予備知識なしに読みたかったな」とは私の勝手な願望です。

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    2025年12月06日
  • 女の子の背骨

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    『オフィーリア23号』
    金持ちの大学院生の子供の日常って感じでした。懊悩する青春の日々。何だか羨ましく思いました、。

    『女の子の背中』
    沢山。共感できました。姉妹の病気。その時々の思いや感情が素晴らしかったです。

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    2025年11月06日
  • 女の子の背骨

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    僕は難しいことは分からないので何とも言えないのですが、文章が美しくて読みやすかったです。世界観や価値観が中々に独特だから癖になって後半では読み進めるのが楽しかったです。

    社会に対する、というより性やそれに通ずるものに対する怒りを背景に感じられました。

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    2025年10月15日
  • ハンチバック

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    正直、私にはすごく難しかったです。
    聞き慣れない、見慣れない言葉が多くて、物語に入り込むというより、言葉の意味を理解しながら読むというか、、、(私のIQの問題ですが)
    ただ、もっと知りたいなと思ったのも事実です。

    言葉で人を傷つけることがないように生きていきたいと思いつつ、無意識の言葉、むしろ心からの祝福の言葉が、誰かを何かを排除しているかもしれない

    それがすごく怖いな、もっと理解しないと、と思いました。(何を理解するべきなのかは、多面的すぎてまだわかりかねるのですが)

    テーマはとても興味深いと感じましたが、表現の難しさで★3です。

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    2026年09月13日
  • GOAT

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    読み終わるまでに時間がかかった。
    初めての文芸誌に期待したが、値段以上のボリュームには満足したものの、消化不良な作品も多かった。普段手にしない作者の作品やストーリーのジャンルに触れることができたのは良かった。

    私には文芸誌というものはあまり向いていないようだ。

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    2026年09月13日
  • ハンチバック

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    文体が独特で正直読み辛かったが、いつの間にか彼女の世界観に引き込まれた。
    わからない単語や略語も多く、完全に理解出来なかった部分もあった。

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    2026年09月09日
  • ハンチバック

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    ネタバレ

    100Pに満たない、とても短い話だった。背骨が極度に湾曲している重度障害者の釈華が、ある日男性ヘルパーの田中に、自分のSNSの発言を見られていたことが発覚する。釈華は1億5500万(田中の身長)で田中の精子を買い、フェラをする。最終的に釈華は田中に殺されたことが、田中の妹視点のエピローグで語られる、という話。
    この作品は重度障害者の作者が書いた作品だ、という前提があって読んでいたため、読んでいて罪悪感を感じた。健常者に対しての憤り、やるせなさ、その他もろもろの感情が迸っているように感じられた。自分が重度障害者だからこそ書ける自虐的な描写も多く、私小説のような感じもあった。社会に対して、健常者に対しての作者の叫びを文章にまとめたような作品だった。

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    2026年09月05日
  • ハンチバック

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    良かれと思って。
    親切のつもりで。

    私たちがマイノリティと認識している(と思い込んでいる)人々と接する時に
    想うこと、考えること、行動に起こすこと。

    その無意識の中にある偏見や固定観念が、この小説によって明るみになってしまいました。

    往復書簡がとてつもなくとてつもないです。

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    2026年08月22日
  • ハンチバック

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    障がい者の方と健常者の中にある葛藤や偏見など、認識できていない価値観も含めて露わにされる内容だった。
    健常者としても日々のありがたみを感じる内容なので一度読んだ方がいい。

    あとがきもよかった

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    2026年08月19日
  • ハンチバック

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    『ハンチバック』を読んでまず感じたのは、これは重度障害者の日常を描いた小説ではなく、「自分の人生を、自分の意思で選ぶ権利」を描いた作品だということだった。

    主人公の井沢釈華は、先天性ミオパチーにより人工呼吸器を装着し、介護施設で生活している。身体の自由は大きく制限されている一方で、知性に富み、ネットを通じて文章を書き、自らの思考や欲望を率直に発信している。物語は施設での生活や周囲との関わりを描きながら進んでいくが、焦点が当てられているのは障害そのものではない。身体的な制約を抱えながらも、一人の人間として何を望み、どのように生きたいのかという切実な問いである。

    この作品が描いているのは、「障害があっても前向きに生きる」という感動の物語ではない。社会が無意識のうちに障害者へ向けている視線や、「こうあってほしい」という期待そのものへの鋭い問いかけである。釈華は決して聖人ではなく、自分の欲望も怒りも皮肉も隠さない。その姿は、ときに読者を戸惑わせる。しかし、その違和感こそが、この作品の核心である。私たちは障害者を「守られる存在」や「純粋な存在」として見たいのではないか。その見方自体が、一人の人間としての複雑さや自由を奪ってはいないかと突きつけられる。

    印象的だったのは、釈華が語る願いが、どれも特別なものではないことだった。恋をしたい、性を持ちたい、子どもを産みたい、自分の人生を自分で決めたい。それは多くの人にとって当たり前に認められている願いである。しかし、身体に障害があるというだけで、その願いはしばしば語ることさえ許されない空気がある。読んでいて何度も考えたのは、自由とは「何でもできること」ではなく、「何を望むかを自分で決められること」なのではないかということだった。この作品は、その最も根源的な自由について考えさせる。

    終盤まで読んでも、この作品は読者を安心させる答えを用意しない。涙を誘う演出も、分かりやすい救いもない。それでも強く心に残るのは、釈華が最後まで「一人の人間」として語り続けるからである。その声は障害者を代表するものではなく、誰にも代弁されることのない、一人の個人の声として響く。だからこそ、この作品は社会問題を描いた小説にとどまらず、人間の尊厳そのものを問い直す文学になっている。

    『ハンチバック』は、障害と向き合う物語ではない。他人が決めた「幸せ」や「生き方」を拒み、自分自身の人生を自分の意思で選びたいという切実な願いを描いた作品である。読み終えたあとに残るのは、障害への理解が深まったという満足感ではない。自分はこれまで、誰かの人生を無意識のうちに「こうあるべきだ」と決めつけてはいなかっただろうかという、鋭く静かな問いだった。

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    2026年07月28日
  • ハンチバック

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    横文字も多いし、文脈をどう理解すればいいのか分からなかったりする所も多い。
    しかし、全ての文章が突き刺さってくる。
    自虐なようで、自分を守るための鎧のようでもあり向き合い、自分の中で受け止めるのが難しく読み込めなかった。

    当事者の言葉だから重いのか。だとしたら私たちは知らなすぎる。
    遺伝子エラー。聞くは易し。背負うは…
    人様の苦難を読んで辛くなれる。これも健常者の傲慢なんだろうな。

    落ち着いたら再読したい

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    2026年07月27日
  • ハンチバック

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    出版当時も話題になっていたが今になって読んでみて、短編ながら頭をガーンと殴られるような小説だった。
    障害女性のセクシュアリティという社会において表象されづらい領域を描いており、他にも紙の本然りコタツ記事然り、想像力が足りないというか想像が及ばないと感じる場面も諸々あったけど、切れ味が鋭くて一気に読んでしまった。
    あのイスラエルのくだりはどういうこと…?

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    2026年07月26日
  • ハンチバック

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    こんなにぶん殴ってくる小説は初めてです。
    過去に特別支援学校教員をしていた私は、人より障害に対して理解も知識もあるつもりでいました。が…
    紙の本好き〜とか呑気に思っててすんません…
    生きづらい世の中だわ〜とか思っててすんません…
    その学生のように、肢体不自由の知識なくてすんません…勉強し直します…

    もうやめて…と思いながら読んでました。主人公の不自由さに心痛いし、主人公の言葉はグサグサと健常者の端くれである私の心を刺してくるし…ってか抉ってくるし。

    「日本では社会に障害者はいないことになっている」
    →他国で暮らして見てきたわけでもないからなんとも言えないけど、昔ドイツに行ったときは日本よりバリアフリーが進んでいて、車椅子の方も一人で出歩いている印象だった。障害者団体の募金活動も見た。国連からインクルーシブ教育しろって言われてるし、日本は確かに遅れているのかも…

    「障害者も産む側であることを公的に許してやろう」
    →優生保護法の廃止も、他国に比べて日本は多分遅いよね?96年て、私普通に生まれとる…
    「許してやろう」の一文も、国としては不本意だが、国連に指摘されたから仕方なかったんだろう、みたいな、市川さんの蔑みのようなものを感じるんだよなぁ。

    最初にページ開いたときは18禁小説買ったかと思ったけど、ちゃんと純文学でした。
    私のような、自称“障害者に理解あります”人間は心して読んでください。ボコボコにされますんで。

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    2026年07月13日
  • GOAT

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    面白い作品、いまいち私には合わなかった作品、いろいろあって楽しかった。


    「嘔吐」がとてもよかった。
    本文に書かれていないところまで想像ができて、視点を移すことができて、面白かった。
    ただ、気持ちの良い話ではない。

    市川沙央さんの「音の心中」がよかった。
    痛み・ゆがみを描くのがうまい。

    対談が面白くない。

    「ポルト」の良さが全く分からない。
    読みにくい。
    苦痛だった。

    佐原ひかりさんの「出せなかった手紙」が切ない。

    「チキンピアノ」の描写にひっかかる部分が多い。
    言葉の繰り返しが多く、多少の矛盾した表現も含まれていて、気になる。
    それでも、最後はよかった。
    特別受賞作、なるほど。

    「そんなに好きってわけでもない友達」
    気持ちが悪い作品。
    つまらない人間関係。
    でも、心の隙や寂しさにつけこまれることって、多いよね。
    ちゃんと独りでいることができる、ということは、とても大切なことだよな、と再確認できた。



    【memo】
    ・ムカサリ絵馬(山形県)

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    2026年09月01日
  • ハンチバック

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    知らない世界を命をかけてまで知ろうとする話。
    マイノリティに属する人の性に関する苦悩を少し知れたように思う。
    紙の本を読むことでさえも身体的なハードルがあることを知ることができた。

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    2026年07月08日
  • ハンチバック

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    短い文章の中で、様々な衝撃を与えてくれた。
    自分では想像し得ない世界にいけるのが、読書のいいところだ。

    この人にしか描けない物語を、見事に書き切っていた。世の中には紙の読書をできない人もという概念も新たにしれて、物語を読んでいるようで専門書を読んでいる気持ちにもなった。

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    2026年07月05日
  • GOAT

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    盛りだくさんなので、少しずつ、その時気になったところ、好きなところから読んでいます。
    二番目のアイスを教えてください と 山羊と七枚が好みでした。

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    2026年07月05日
  • ハンチバック

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    正直よくわからんかった。

    主人公の境遇、体が動いた時との心境の変化、心内の吐露はなかなか読み応えがあったが、ここで終わるのかところで終了した。
    田中さんの「命を賭けてやることかよ」という言葉が印象的。

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    2026年06月12日
  • ハンチバック

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    障害者から見た社会とは何か、健常者には考えきれないものがある。

    見えないで溜まっていく埃を、いつの日か大きな塊になって見つけて、いつの間にたまってたんだろうって掃除機で吸う。

    障害者を助けるために介護サービスやら何やら充実させることは、もちろん助けているのかもしれないが、逆に箱に閉じ込めているようでもあった。

    多目的トイレに男女がないこと、障害者は共性であるかという言葉は、僕にとってはCTに映る腫瘍のようでした。

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    2026年06月11日