外岡秀俊のレビュー一覧

  • 傍観者からの手紙――FROM LONDON 2003-2005

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    2005年に朝日新聞ロンドン ヨーロッパ総局長として勤務していた時に日本のみすず書房に寄せたエッセイ。9.11の後の世界情勢やイギリスの生活を本を通して紹介する名エッセイ。
     僕とおない歳で東大の学生時代に石川啄木を題材にして文学賞をもらっている。めちゃくちゃ博学で文章も洗練されたいい本でした。難しい読みの熟語をふんだんに使用していて感心する。常に電子辞書を横において読んでいた。

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    2022年04月04日
  • 価値変容する世界 人種・ウイルス・国家の行方

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    コロナ禍の中で多くの人との対話を基に構成された素晴らしい本だ.登場する人が多彩だ.千田忠、フランク・M・スノーデン、大塚隆、山口二郎、齋藤雅俊、浅井文和、服部桂、村木太郎、渡邊直樹、水野和夫、坂東眞理子、香山リカ、高橋哲哉、磯田道史、吉岡桂子、スラヴォイ・ジジェク、宮本太郎.インタビューをどのようにまとめて読者に伝えるかを実践している素晴らしい事例だと感じた.それぞれのトピックは時節にピッタリのものばかりで、非常に有用だった.昨年末逝去された由.残念なことだ.

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    2022年02月20日
  • 価値変容する世界 人種・ウイルス・国家の行方

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    食いつきにくい表題と比して内容はすごかった。コロナ危機を順を追って追求し、日本や世界の現状や問題点を明らかにし、パンデミック後の社会のありようまで考察する。多角的で勉強になった。政治家や「専門家」を凌駕する見識に拍手。
    毎日読む朝日新聞には外岡さんほどの真剣さが感じられないのが残念だ。

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    2022年02月19日
  • 価値変容する世界 人種・ウイルス・国家の行方

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    有数の教養人で有り警世家、世界の地理と歴史を識る逸材。コロナ禍にあって羅針盤となれる希有の方。
    さる12月逝去されたのは痛恨の極み。黙祷。
    1.災害への取り組みスタンス
     ①現場に関わる ・・・ 当事者 
     ②地図を整理する・・・ 関係者の相関図
     ③歴史を整理する・・・ 経緯を記録する
    2.社会の劣化・体制の無能力化
     権威主義の強まり・学習能力の劣化・体制の硬直化
     危機対応能力の喪失=体制の無能化 exコロナ禍
     ex 江戸幕府の黒船対応も同じ 体制の権威喪失・崩壊
    3.資本主義経済体制の揺らぎ
     資本主義の効率性=資本の有効活用
     ⇒未曾有の世界経済成長の実現
     しかし「資本の過剰」は

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    2022年02月04日
  • 「伝わる文章」が書ける作文の技術 名文記者が教える65のコツ

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    これは、ちょっと文章を書き慣れている、中級者向けの本だと思います。

    今まで文章術の本を開くと、ごくごく初心者向けの内容ばかりだった気がします。
    原稿用紙の使い方も、段落で改行することも知らない。そういった人向けの本が多いのです。

    この本はそれとは対照的に「文章を書くことも本を読むことも慣れているが、それ故に陥るミス」に照準を当てているように感じました。
    難しい言葉を使いたがったり、含みを持たせたくて回りくどい表現で書いてしまったり…どれも心当たりのあるミスです。

    新聞編集者が書いているだけあって、キレのある説明が端的で理解しやすいです。
    例文を読んでいると「えっ、こんなに綺麗な文章に直す

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    2015年10月29日
  • 傍観者からの手紙――FROM LONDON 2003-2005

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    傍観者からの手紙―FROM LONDON 2003‐2005
    (和書)2011年03月25日 21:46
    2005 みすず書房 外岡 秀俊


    柄谷行人さんの朝日新聞書評から読むことにしました。

    引き合いに出される作品や時事問題の批判はいくらでもありえると思うが傍観者という視点がとても上手く世界を捉えているように感じた。

    読み易くもあり。

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    2020年09月27日
  • おとなの作文教室 「伝わる文章」が書ける66のコツ

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    一文を短くする。
    とりわけ、文章の出だしは簡潔にする。
    読点を句点にする。
    つまり、、を。にしてみる。
    主語を明確にする。
    主語と述語は距離を置かないようにする。
    平易な表現にする。
    回りくどい文章は、引き算。つまり、不要な言葉や語句を省略することで、読み易い文章にすることができる。
    符号は気をつけて使う。なるべく多用しない方が良いと思われる。
    同じ言葉は省く。
    重言を避ける。
    回りくどい表現は避ける。
    形容詞をデータに置き換える。
    文章では読者に疑問を残さないことが鉄則。
    推敲する簡単な方法は声に出して読んでみること。
    体言止めや言いさし。つまり、その後に続く言葉を省略した表現はできるだけ避

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    2018年12月15日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    あふれる情報の中に生きている私たち。誤ったものに惑わされずに集めた情報を主観により、ゆがめることなく文字にしていく新聞記者の経験から得たノウハウが詰まった本。

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    2018年10月19日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    ネタバレ

    決してこの方はスクープ系の派手なものは
    扱っている人ではないです。
    実際に彼はどうも警察系のそれには
    合わなかったようで…

    メディアというものに嫌悪感を
    抱く人も数多くいるでしょう。
    だけれどもこの人は自分の弱さを知ってうえで
    どうすれば読まれる文になるか、
    そしてどうすれば情報が確実なものになるかを
    真摯に向き合っている人。

    ですが、今の時代はネットになってしまい
    挙句フェイクな情報も
    出てきてしまうことがままあります。
    ネット故に招かれた事態なのでしょうか。

    でもそうだからこそ
    私たちも学ぶものはあると思います。

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    2018年07月06日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    IT社会の問題。
    1.優先度の崩壊、緊急性の喪失
    2.存在しない情報を構想する力、発見する意欲
    3.実物と複製の違いがなく、真正さの見極め困難
    4.デジタルしか知らない世代との断絶
    10年前の作品だけど、非常に勉強になる。
    IT社会の進んだ今だからこそ、大事なことが書かれてるようにも思える。

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    2017年01月08日
  • 3.11 複合被災

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    元朝日新聞記者のジャーナリストが、東日本大震災の1年後に、「3.11」の全容をまとめたものである。
    著者はこの本を、「東日本大震災について、何が起きたのかを、できるだけわかりやすく、コンパクトに伝えること」を目的に、そして、「震災から10年後の2021年に中学・高校生になるあなたが、「さて、3.11とは何だったのか」と振り返り、事実を調べようとするときに、まず手にとっていただく本のひとつとすること」を目標に書いたという。
    本書では、
    ◆「3.11」は、広範囲にわたる大規模な震災と火災、その後の大津波、さらに福島第一原発の原発事故が発生した、人類史上類を見ない「複合災害」であった。しかも、これだ

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    2016年01月11日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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     朝日新聞の記者でしょ。あまり評判宜しくない新聞社だけど考え方はものすご~くまともなんではないか。

     もっとこのような人が記者として成長してきていれば新聞業界も変わっていたんだろうに。

     考え方は古くなるのかもしれないがIT世代にはもっと生の声を聞きに行ってもらいたい、新聞の記事を作るのは記者だけではないその裏に読み手があるということ分かってもらいたい。

     だからと言って読み手に迎合する必要はないようは物事のバランスをうまくくみ取れということだろう。

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    2013年08月16日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    タイトル通りの一冊。
    いかに情報を掴み、読み解き、伝えるか。これを筆者の体験を通して分かりやすく解説している。

    「手に入れた情報を使って情報を引き出す」「中枢に集まる情報は分析・加工されている」など、要所要所でハッと気付かされ、なかなか面白く読めた。

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    2012年09月06日
  • 3.11 複合被災

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    もし、2011年3月11日に起こったことが地震だけだったなら。
    そうであれば、あれだけの数の死者・行方不明者を出さなかった
    のではないだろうか。

    「未曾有」。地震と津波に関しては、正に未曾有の自然災害だった。
    そして、追い打ちをかけるように発生した福島第一原発の事故。

    著者は被災地を丹念に回って取材し、被災した人たちの生の声を
    掬い上げこれまで自治体や国が行って来た防災対策の問題点を
    浮き彫りにしている。

    東日本大震災関連の作品の常で原発事故に多くのページが
    割かれているのは仕方ないのか。地震・津波をもう少し詳しく
    描いて欲しかったが。

    自然災害を抑え込む。それがこれまでの防災対策の主

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    2017年08月17日
  • 3.11 複合被災

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    東日本大震災から1年、津波被害も原発問題にも
    終わりがないように思えてならない。
    著者のルポを読んでいると胸の鼓動が早くなってしまう
    箇所も多く、休み休み読んでいる。
    でもこうやって、あの日のことを絶対に忘れずに
    自分なりの考えもしっかり持つべきだということを
    思わずにいられない。それが来るべき日に備える
    『心構え』に醸成していくのではないだろうか。

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    2012年04月25日
  • 3.11 複合被災

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    ネタバレ

    10年後に、中学生や高校生が3.11のことを知るために手にとってほしいというコンセプトの本。
    その通りで、全体像をわかりやすく説明している。

    地震、津波、原発事故、それらが複合していることによる困難さ。
    阪神大震災と比較しながら、復興の難しさを説く。

    政府の対応について、丁寧に説明しながら、ときに批判している。
    私たちができることは何なのか。
    被災から1年、まだ復興はこれからなのだと感じさせられた。

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    2012年04月22日
  • 3.11 複合被災

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    気仙沼の77歳女性「地獄に行ったことないけど、地獄よりひどい」
    この一言に集約されている気がします。
    気仙沼市民の声「俺たちだって、福島の人たちを見て、遠慮してものをいわなかった。彼らだって、あんなひどい目にあっているんだから。でも、それで俺たちが忘れられるなんてことがあって、いいんだろうか」

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    2012年04月15日
  • 3.11 複合被災

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    本当に何も分かっていない。テレビで衝撃的な映像を見て、嘆き悲しむ。遅々として進まない復興(政府の対応)に憤りを覚えている。けれども、あの震災が何だったのか、まったく今の自分は分かっていないことが、この本を読んで分かった。結局、他人ごとのようにしか感じていない。確かに震災の規模が大きく、影響が多方面に渡っていて、全体像をいっぺんに理解するのは困難だ。だからといって知らなくていい訳ではない。知らなくては」いけない。そう思った。

    以下、引用
    ●たしかに、原発事故が目前の脅威となってから、岩手や宮城、そして福島でも津波被害が大きかった地域のことは、報道の前景から退いていった。新聞やテレビは、「被災し

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    2012年04月07日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    朝日新聞の編集局長という肩書きに魅せられて読みました。
    なるほど、なるほど、と考えさせられます。

    情報があふれている現在では、情報をいかに扱うかが大切だと、再認識します。

    使えるなぁと思ったのは、「情報のインデックス化」、と「一日一行」。

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    2012年01月02日
  • 情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント

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    [ 内容 ]
    インターネットの発達でケタ違いの情報が氾濫している今、現代人は「情報力」を鍛えることが欠かせない。
    情報を扱う場面を、「つかむ=収集」「よむ=分析・加工」「伝える=発信」の三つに切り分け、豊富な事例をもにそれぞれのポイントを解説し、対処法へのヒントを紹介する。

    [ 目次 ]
    第1章 情報をつかむ(必要な情報を探すコツ 全体像の中の「自分」を知る メモこそ命 ほか)
    第2章 情報をよむ(分析に役立つ基本技 情報のプロの習性 だまされないための技術 ほか)
    第3章 情報を伝える(誰に何を伝えるか 書くためのヒント IT社会と情報)

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    ☆☆☆

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    2010年07月04日