外岡秀俊のレビュー一覧
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インターネット,新聞,本など現在さまざまなメディアから情報を得ることができ,自分にとって必要な情報を取捨選択しなければ情報の大波に確実に飲み込まれてしまう今日において,その多大な情報をいかにさばくかは重要である.
自分は大学院での研究生活の中で上記のようなメディアの他,研究分野に関する論文や教科書,また就職活動をするにあたってリクナビやマイナビのような就職サイトから怒涛のように送られてくるメールや企業研究のために訪れる企業サイトでの情報など様々な種類の情報を得て,自分の中で処理する日々が続いている.
小中高校・大学学部時代までとは比べ物にならない量の情報にさらされ,それらをどう処理すべきか -
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2021年の中高生が「10年前」に起こった東日本大震災を学ぶ本となるよう心がけて書いたという。
インターネット上の文章、新聞、雑誌、書籍、このうちどれが2021年頃の人々にとって的確な記録として残っているだろうか。新聞社にいた著者は「書籍の力」を信じたと思われる。地震災害が起こってまもない頃から、2011年末にかけて何度も丹念に現地を見て写真を撮り、人々に話を聞いてまとめた2012年現在の記録としては価値がある。
福島県大熊町の「双葉病院」での患者置き去り報道の顛末と真相を丁寧に取材しているのは評価したい。
東北地方太平洋岸一帯に甚大な被害をもたらした大津波の被害とその後、福島第一原子力発電所 -
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ネタバレ新聞記者が描いた情報のさばき方についての本。
まさに情報をさばく仕事の新聞記者であるがゆえに考え方テクニックなど参考になる部分も多いと思う。
基本原則一 情報力の基本はインデックス情報である。
基本原則二 次②重要な情報力の基本は自分の位置情報である。基本原則三 膨大な情報を管理するコツは情報管理の方法をできるだけ簡単にすること
基本原則四 情報は現場や現物にあたり、判断にあたっては常に現場におろして考える
基本原則五 情報発信者の意図やメディアのからくりを知り、偏りを取り除く
・大きなニュースには多くの場合かすかな予兆がある。不確定要素をどこまで神輿、見切るのかが職人の技量
・断片情報 -
Posted by ブクログ
エッセンスは以下のとおり。
新聞では既に知っている知識7割、ニュースを3割で書く。なぜなら、記者は当たり前と思っても読者が判らず、かといって、専門家からはモノ足りずなのでこの程度。
情報は「どこに、どんな資料がある」というインデックスを整理する。
得た情報はそのまま受け止めるのではなく、情報源がどういう思想、立場なのかというバイアスを知った上で、情報を判断せよ。
人は情報をある程度、情報を知っている人でないと話さない。
周りの人から聞き込み、ある程度情報を得た上で本人に聞くべき。
情報は現場にあり。判断に当たっては常に現場におろしている。
軍事は「地理と歴史」がポイント。各地方を知るのも同じだ -
Posted by ブクログ
<本文より>
「情報は、ある程度知っている人間にしか話さないものなんだ」と先輩はいいます。他の人が知らない情報を知っている場合、人にはだれかに話したいという欲求がある。しかし、まったく相手が知らなければ、警戒心が先に立つ。断片的にでも相手が知っていれば、「その真相は実はこうなんだ」と教えてくれるものだ、というのです。では、どうやって断片的な情報を得るのか。
どのような組織も、同じような人間の集団である。まず誰が、どのような分野で、どこまでの権限を持ち、責任を負うのかが組織上、明確になっている。
先輩の助言とは、人が持っている情報には深浅があり、深い人ほど話したがらないというものでした。そこで、