阿川大樹のレビュー一覧
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ネタバレ読書記録です。まだの人は読まないでね。
ちょこっと登場したこの人のこと?と連作的な楽しみを見つけられる楽しみがあります。
「始発のアフターファイブ」商社で海外勤務でバリバリ働いていた人間が、馴染みがなかった夜中の(ホテルの清掃)仕事をすることに。馬車馬のように私生活を犠牲にして会社のために働いてきたのに、行き着く先は…なのに妙に達観している主人公。人が良すぎやしませんか…私が代わりに怒ってしまうぐらいに。「スタンド・バイ・ミー」トイレ脇で弱い者にしか強く出ることしかできない学生から暴力を受けていた元ミュージシャン。ギターを担いでひとり歌うために上京した女の子。これも良い人×良い人の小さな成 -
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終電の神様シリーズの第3段。
台風が襲来する中で終電を待つ人たちの物語。
「観客のいない舞台」では元女優の女性とその友人で医師とギャラのみをすることになり、結果、割りきった付き合いのはずが女性が医師のことを好きになり、台風の夜に会う約束をしようとしたが。。
「デウスエクス真季奈」では結婚式をあげる二人。お金のない二人がトリックを使って豪華に魅せた結婚式を母親に送ろうとするが、嵐がやって来て。
「消えた終電」では秘密を抱いた大学生が、ひとの家に迷い混んでそこで会った年配の女性に秘密を打ち明けていく
「インターカム」では台風で終電の時間が迫る駅の中のお客さんとの攻防を描く。お客さんを誘導中 -
Posted by ブクログ
終電の神様続編。終電後の人間模様。ラブホの清掃員として働く男。終電に乗り遅れた別れた女性を迎えに行く男。
終電後の街と言うとカラオケとかで朝イチの電車を待つ感じで、そこにいる人には想像が行きませんでした。イマジネーションの欠如と言われたらそうかもしれませんが、それぞれ理由があって働くひとや始発待ちをするひとがいる。岩手から歌を歌いたくて上京した女性の話の「スタンド・バイ・ミー」の話は東京のひとの多さに圧倒されて、なかなか歌い出せない話。立場こそ違えど、既視感を感じました。
夜の家族に出てくる「どんなときでも、自分で人生を切り開ける人になりたい」も自分のやってることの背中を押されてるみたいで良 -
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ネタバレコールセンターを舞台にしたお仕事小説。コールセンターの内部事情や業務内容、そしてコザやおもろまちという少し「マイナー」な沖縄の町の描写も詳しい。
沖縄から東京へ出て、また沖縄へ戻って来た主人公の事情や心情も含め、全体的に読みやすい話。ベテラン作家さんの、言い意味での職業作家の技を感じられます。
コールセンターのお話というのが珍しいなと思い、手に取ってみましたが、主人公が仕事でぶつかる壁や、仕事での悲喜こもごもなど、社会人なら「あるある」と頷くエピソードが満載で、ぐいぐい読み進めました。
主人公と同じ、二十代半ばで仕事に迷う女性に、特にオススメです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレコールセンターってこんなお仕事なんだ。。。
想像と(現実と?)違う気がしなくもないが。
こんな世界があるとは。
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東京の会社をリストラされた理美は、故郷の沖縄に戻った。ハローワークに隣接する食堂のオバアに「やめておけ」と言われたコールセンターの仕事だったが、近代的なオフィスビルに惹かれ、就職する。研修では、役を演じろ、ウイスキーの顔を作れ! など、はじめて聞かされることに戸惑い、実務では、クレーマーやトラブルに冷や汗の連続だ。そんなある日、理美は会社の代表として「電話応対コンクール」に出場することに。優勝を期待する会社からのプレッシャー、同僚の嫉妬、連日のもう特訓に逃げたくなるが、大会は