川上佐都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ兄の個性(グレーな障害?)を純粋に受け入れていた弟が、周囲からの、それはそれで純粋に発せられる言葉や、精神的な成長段階で、少しの疑問を抱く。でも、弟の純粋さと兄への敬意と愛情は変わらず、その疑問は一瞬で通り過ぎたように思う。
それぞれの父の個性が、兄弟に集約されて、この多感な時期に人としての核心を形づくっていく瞬間のお話だったと思う。
2人の個性的な娘を持つ母として、兄弟愛に感情移入。バラバラに暮らすことを伝える母と、泣きながらも受け入れる弟のシーンは、泣けた。あと、母が兄の成長を突きつけられた電車のシーンも、母として嬉し泣き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ青春でハートフルな内容かと思いきや、
自らの過ちに目を向けていく作品。
誰しも一度は過ちを侵したことがあるはず。
しかしその過ちと向き合うことのできた人はどれくらいいるのだろうか。向き合い、謝り、縁を結び直せる人はどれくらいいるのか。
恐らくそう多くはないと思う。
それに、過ちを侵したとしても気づかなかったふりもできる。
しかし過ちを認め、相手と向き合おうとした奈央は強いこころの持ち主だと思った。過ちを許す、と決めた睦生も強くやさしい人である。そしてこの2人のすごいところは許し、許されて終わりではなくその後を描こうとするところだ。過去に何があっても、未来に目を向ける姿勢が素敵な人物たちだと思っ -
Posted by ブクログ
人と暮らすことで見えてくるものはいろいろあって…。
人と暮らすのは不自由なことだけではないはずで、だけど自分の時間を優先したい、気儘に暮らしたい人には窮屈さを感じるかもしれなくて…。
[愛が一位]
〜分かり合えないカップルのこと。価値観の違い。
[毎日のグミ]
〜距離感のある父と娘。両親の離婚後からの生活。
[避難訓練]
〜友人同士のルームシェア。いつまで成立するもの。
[ピンクちゃん]
〜アパートの隣人同士。おばあちゃんと短大生との不思議な関係。
[荷ほどき]
〜ひとり暮らしの青年のこと。
5編の連作短編集。
それぞれに悩ましい…。
誰かと暮らすということ…温かさだけではないものがあるの