川上佐都のレビュー一覧

  • 今日のかたすみ
    日常の何気ないひとこまを文字に起こすと、ありふれた出来事も心が温まる思い出になるのだと思えた作品。青年から大人へ、いい意味で酸いも甘いも知り尽くした大人になる前の、悩める若者たち。
    ライフステージの変化に伴い、誰もが同じ場所にとどまることはできない。関係性も変わっていく。変わったとしても、ともに過ご...続きを読む
  • 街に躍ねる
    とてもよかった。「人と違うことの苦しさ、素晴らしさを描いた物語」と帯にはあるけれど、そういう視点よりも、ただ家族でいたいという願い、それ故の悩みや寂しさ、傷つけてしまう・理解しきれない怖さ、通じていると感じるときの安堵など、感情の機微がとても丁寧に書かれている優しい物語でした。小学5年生の弟目線で進...続きを読む
  • 今日のかたすみ
    子供が少ないって政府が騒いでるけど、結婚しない人も増えてるって新聞が言っている。

    その背景って、こんな感じなのかな
  • 街に躍ねる
    お兄ちゃんのお父さんも、弟のお父さんも良い人ですね。
    兄弟の仲も良さそうだし

    お母さんだけは、なんか異質な気がするけど、気のせいかな


    まあ、普通を求めてもダメだし、そもそも普通って何?って言われたら答えられないし
  • 今日のかたすみ
    わたしの好きな連作短編集ということで読み始めました。どの話も面白かった。1番が、、決められないな…愛が一位かピンクちゃんかな?悩む。。みなさんの感想を読むの楽しみにしている!みなさんの1番はどれだ!?

    愛が一位は、遙くんの自分のしたいことをしたい気持ちも、百ちゃんの自分の思い通りに動いてほしい気持...続きを読む
  • 今日のかたすみ
    川上佐都さんの2作目の作品。
    前作『街に跳ねる』も良かったので
    新作を楽しみにしている作家さんのひとり。

    部屋と家を舞台に描かれる連作短編集。
    第1話「愛が一位」
    ルームシェアを解消し恋人と同棲を始める遙の話。
    恋人との生活にモヤモヤとしたものを抱えるが
    彼は〈他人の言うこと・することをまず飲み込...続きを読む
  • 街に躍ねる
    面白かったし、刺さる言葉の数々に共感しまくったけど、朝子篇を読んで訳のわからない話になってしまった。
    発達障害の許容って難しい。コミュニケーションを取れない相手との関係ってすごくストレス。弟の晶は兄の達とコミュニケーションできてるから感情移入できるけど、達がなんでも突っかかってくるタイプだったら晶も...続きを読む
  • 街に躍ねる
    絵を描く才能に恵まれた青年と多感で素直な小学生の弟。いかにも常識的で神経質な母親と事なかれ主義の温厚だけど影が薄い父親。
    素直な弟目線の話がいきいきとしていてよかった。
  • 街に躍ねる
    第1章は小学生五年生の晶(あき)の視点から綴られる。
    大好きな兄・達(とおる)は大学生。
    でも、学校は休んでいる。
    なにか理由があるらしい。
    晶の視点からは詳しいことは書かれていない。
    達は衝動的に、必要以上に動く。
    それは「普通」ではないという。
    学校へ行けないのはそれが理由だろうか。

    第2章は...続きを読む
  • 街に躍ねる
    読み始めは、抽象的な作品でわかりにくいのかな?
    とかいじめなどが絡む少し気が重くなるような予感がして、何となくスローペースで読み進めていました。
    でも、いつの間にかすっかり入り込んでいたようで、中盤あたりでは主人公の兄弟のやりとりに涙していました。わかりやすいハッピーエンドではありませんが、ずっと誰...続きを読む
  • 街に躍ねる
    「人と違うこと」って特別なことなのだろうか。
    そうではないはず…ということを小学5年の晶から教えられたような気がする。

    小学5年の晶には、高校生の兄・達がいる。
    兄はとても絵が上手くて物知りで最高なのに学校には行っていない。
    普通ではないと思われていて、コミュニケーションが苦手。
    だけどとても兄が...続きを読む
  • 街に躍ねる
    小学生のまっすぐさが愛おしい。

    周りからどう見えても、
    やっぱり自分の兄ちゃんが好きだよね。
    でも、時々もやもやして、
    そんな自分に戸惑って。

    そうやっていろいろ知って大きくなるんだな。
  • 今日のかたすみ
    人と暮らすことで見えてくるものはいろいろあって…。
    人と暮らすのは不自由なことだけではないはずで、だけど自分の時間を優先したい、気儘に暮らしたい人には窮屈さを感じるかもしれなくて…。

    [愛が一位]
    〜分かり合えないカップルのこと。価値観の違い。
    [毎日のグミ]
    〜距離感のある父と娘。両親の離婚後か...続きを読む
  • 今日のかたすみ
    「愛が一位」
    「毎日のグミ」
    「避難訓練」
    「ピンクちゃん」
    「荷ほどき」
    五話収録の連作短編集。

    私は三年間一人暮らしをしていた時期がある。
    不安や寂しさもあったが自由を感じ快適さの方が勝っていた。

    誰かと共に生活する事は面倒だ。
    この作品に登場する人々も、その面倒臭さに直面し葛藤する。

    ...続きを読む
  • 今日のかたすみ
    初めて読む作家さん
    フワフワした恋の話かと思ったら
    そんなことなかった

    人のこと慮れないたちなので
    ストレスを感じるところが多かったが
    誰かと交わりながら生きてけるの
    なんだかうらやましい

    スイーーーッと読んでしまったので
    今後、思い出の中に登場することも
    きっとないだろうが
    さっさと読み終われ...続きを読む
  • 今日のかたすみ
    シェアハウス、同棲、一人暮らし、実家。
    色んな住み方があって、どんな住み方にも、それ特有の楽しさと寂しさがある。
    実家暮らし時代、一人暮らし時代、同棲時代…その時々の楽しさ寂しさを思い出させてくれた本でした。

    生活をする中で、些細なことで同居人や隣人とモヤモヤすることがあったり、勘違いされてしまっ...続きを読む
  • 街に躍ねる
    人とのかかわりが苦手らしい達は高校に通えなくなり家にいる。絵が得意で時々家の中を走り回ったり指を高速で動かすなどの癖がある。弟で小学生の晶の目線から日常が語られていく。晶は兄のことが大好きで兄の描く絵も好き。だけど、どうやら世間的には兄の立場は褒められたものではないようだし、晶の家族構成も不思議らし...続きを読む
  • 街に躍ねる
    異父兄弟である小学生の晶と高校生の達。
    ちょっと変わっているけど、絵が上手くて優しいお兄ちゃんと思っていたのに、他人の目が入ったときに急に「変」で困ったお兄ちゃんに見えてしまう。
    こういうことってよくあるよなと思った。
    コミュ障や動き回ることなどが原因で不登校となってしまうのだけど、その後に元夫のい...続きを読む
  • 街に躍ねる
    いわゆる発達障害になるのかな。
    達は絵がとても上手い。でもコミュ障なところがある。
    弟の晶はお兄ちゃんが大好き。でも、学校に行っていないことが不満。
    頭が良くてよく気のつく男の子。
    ちょっと消化不良。この家族はそれぞれどうなるのか?
  • 街に躍ねる
    正直な感想としては、星かなり4寄り。

    穏やかで、優しい文章ですらすらと読めます
    いろんな本で、普通ってなんだろうっていうテーマが書かれていますが、この本は穏やかな口調で普通ってなんだろうっていうことを疑問としています

    大多数がそう思うのなら、それが普通
    確かにそう思いがちだし、そうなることが多い...続きを読む