菰野江名のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戦後間もなくからのふたりの姉妹の物語。
大きなお屋敷に住む高齢のふたりの姉妹を市役所の職員の青年が挨拶に訪れたところから物語が始まる。
この姉妹はどうやら二人きりだとはわかるが、なぜそうなったのか、彼女達の人生に何があったのか、登場人物の過去に坂戻って明らかにされていく。
何とも遣り切れない事実が見えてくる。
特に妹百合子の人生は、どう言っていいのかわからない。でも本人は結果として幸せな人生だったと悟る。
そして姉の桐子の人生も壮絶だ。何か楽しいことはあってのだろうか、と心配になってくる。いつも背筋を伸ばして、誰からも後ろ指を差されないように必死で生きてきたように見える。
この姉妹の行き着く先 -
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Posted by ブクログ
おいしそうなご飯もたくさん出てきて、読んでいてお腹が空く。
途中まで話を読んで、彼らの関係性がわかった時、タイトルの「つぎはぐ、さんかく」が腑に落ちた。確かに彼らの関係性は、普通の家庭を基準に考えたら少し異なるかもしれないけれど、私にとっては、紛れもなく彼らは本物の家族だなと思った。
すごく素敵なお話だったけれど、終わり方が気になるところで終わってしまって、蒼の進路はどうなったのかな、晴太は今後どうなるのかな、ヒロはどう自分を確立していくのかな、ヒロと花井さんの関係性はどうなるのかな、△はどうなるのかなと様々な疑問が残ったまま終わってしまい、なんとなく不完全燃焼?な感じがしてしまった。読者の想 -
Posted by ブクログ
綺麗で可愛らしい装丁からイメージしていた本より、内容は重めだった。
桐子と百合子は姉妹とはいえ、全くタイプの違う二人。私は一見百合子、中身は桐子みたいなタイプ(?)なので、どちらの気持ちもわかるなと思いながら読んだ。
こちらの道を選んでおけば…というアナザーストーリーは、この二人の場合はあまり想像できない。
きちんとそれぞれに合った道を選べていたという気がする。
それを象徴するかのような晩年の豪邸での暮らし。形を変えていくもの、失われたものを思うと少し淋しくもなるけど、姉妹で寄り添いながらの最期は幸せだったといえるんじゃないかな。
読み終えた今、手作りのいなり寿司を食べながらお花見したくなって -
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Posted by ブクログ
ちょっとわかったような、わからないような不思議な読後感。血縁の家族に恵まれなかった3人が強い絆で結ばれ、自分とは何か、家族とは何か、人生とは何かを、もがきながら探し続けているのかなと感じた。なにせ、中学生と二十代半ばの男女三人。直接的な血のつながりはないけれど、兄弟として身を寄せ合って生きてきた。三人の結びつきが強いがゆえに、その平穏な日常がいつ崩れ去ってしまうのかという怯え、緊張感が常に感じられる。家族って、毎日の生活を同じ空間ですごし、同じものを食べ、同じ部屋で眠り、思い出を積み重ねて出来上がってくるものだと思う。家族の愛情、思いやり、感情のぶつかり、いいことも悪いことも積み重ねて作り上げ
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Posted by ブクログ
3人で肩を寄せあって生きるきょうだいの葛藤と決断を描いたヒューマンドラマ。全10話。ポプラ社小説新人賞受賞作。
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街かどにある小さな惣菜屋。イートインコーナーがありコーヒーも飲めるこのお店を切り盛りするのは、24 歳のヒロという女性だ。コーヒーを点てたりヒロを手伝ったりするのが兄の晴太。2人には蒼という中学3年生の弟がいる。
実は3人には血の繋がりはない。そしてヒロだけ姓が異なる。そんな3人が家族として肩を寄せ合うように暮らしている。それはまるで、別個の端切れをつぎはぎして1枚の布に仕上げたような家族だ。
3人がそうなったのには複雑な理由があるのだが、今のままの -
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お腹減る小説
食べるものがでてくる話、大好き
そして、それが美味しい食事やお酒、お酒のアテ、お惣菜なんかだったりするとさらに良い
その描写だけでお腹減る
ついでに食べた気にまでなれたらいいんだけど笑
本作、大変だけど楽しいお惣菜屋さん繁盛記かと思いきや、生い立ちやらが複雑で重い話だった
それはそれで読みごたえもあるんだけど、この話に出てくる、繰り返し言葉(調べてみたら、畳語-じょうご-というらしい)や、形容することば(多分、形容動詞?)が、いいなぁって思った
ただなんか、ヒロと晴太の互いの関係性がなんか最後までストンと落ちなかった
わたしがそういう人間だからかもしれない
一方で、ヒロと花