菰野江名のレビュー一覧

  • つぎはぐ、さんかく

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    惣菜屋「△」を営む三兄弟、末っ子さんが中学卒業後は家を出ると言い出すが、彼彼女らにはそれぞれ抱える過去があった、、、というお話。

    はじめどういう関係性なのかがわからず、物語が進むにつれ明らかになっていく展開。少し寂しいお話でもあった。

    中盤までの家族のあれこれから一転、(意味がないわけではないが)場面変更したあたりで間延びというか冗長というか、を感じてしまったかと。

    3人以外の周囲の人物とも、変に崩れない関係性、はよかったと思います。

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    2025年06月06日
  • つぎはぐ、さんかく

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    3.5くらい。
    冒頭から料理の描写が素晴らしくてお腹が空いてくる。人物描写の表現も素敵。
    内容も面白いが、キャラがたっているわりに特にキーポイントというわけでもない、単なる良い人の花井や優子が少し違和感があった。
    今後の3人も見守りたいし、2人ももっと掘り下げてほしい。

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    2025年06月02日
  • つぎはぐ、さんかく

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    お気楽なグルメ小説かと思いきや割と重目でしたね…血の繋がらない家族の絆…複雑な生い立ち。

    最後は蒼の進路…と言うよりは家を一度出るって選択をキッカケにより一層絆が深まったってとこなんでしょうか…割と消化不良気味ですけど

    花井刑事と主人公のヒロは描き下ろしのラストを見ると最後匂わせが有りますが如何に。

    続刊で伏線を色々回収して欲しい所ですが、面白いのは間違い無いです

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    2025年05月25日
  • さいわい住むと人のいう

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    これは良作。「幸せに生きる」ことのなんと困難で、そして易しいことか。自分も、「間違いを許さないのではなく、どうしたら間違いじゃなくなるかを、一緒に考えてくれるような」存在になりたいな。

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    2025年04月27日
  • つぎはぐ、さんかく

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    おいしそうなご飯もたくさん出てきて、読んでいてお腹が空く。
    途中まで話を読んで、彼らの関係性がわかった時、タイトルの「つぎはぐ、さんかく」が腑に落ちた。確かに彼らの関係性は、普通の家庭を基準に考えたら少し異なるかもしれないけれど、私にとっては、紛れもなく彼らは本物の家族だなと思った。
    すごく素敵なお話だったけれど、終わり方が気になるところで終わってしまって、蒼の進路はどうなったのかな、晴太は今後どうなるのかな、ヒロはどう自分を確立していくのかな、ヒロと花井さんの関係性はどうなるのかな、△はどうなるのかなと様々な疑問が残ったまま終わってしまい、なんとなく不完全燃焼?な感じがしてしまった。読者の想

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    2025年04月25日
  • さいわい住むと人のいう

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    綺麗で可愛らしい装丁からイメージしていた本より、内容は重めだった。
    桐子と百合子は姉妹とはいえ、全くタイプの違う二人。私は一見百合子、中身は桐子みたいなタイプ(?)なので、どちらの気持ちもわかるなと思いながら読んだ。
    こちらの道を選んでおけば…というアナザーストーリーは、この二人の場合はあまり想像できない。
    きちんとそれぞれに合った道を選べていたという気がする。
    それを象徴するかのような晩年の豪邸での暮らし。形を変えていくもの、失われたものを思うと少し淋しくもなるけど、姉妹で寄り添いながらの最期は幸せだったといえるんじゃないかな。
    読み終えた今、手作りのいなり寿司を食べながらお花見したくなって

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    2025年04月22日
  • さいわい住むと人のいう

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    ネタバレ

    桐子と百合子…姉妹の80年を、静かに丁寧に綴った物語
    小説とは言え、夫によるDVの描写は読むのが辛かった
    その分余計に百合子と洋次の暮らしが愛おしく感じられた
    二人共「ハズレ」ではない人生だったと思う

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    2025年04月18日
  • さいわい住むと人のいう

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    p118
    *「さっさと忘れてしまいなさい。いつまでもありがたがっていると、不幸な思い出まで忘れられずにくっついてきてしまうから」

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    2025年04月16日
  • つぎはぐ、さんかく

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    頂き物。
    読みやすく面白かったです。デビュー作というのがびっくり。続編出せそうな終わり方。
    途中まで名前のせいで、主人公が男の三兄弟だと思って読んでた。こういうお食事小説良い〜。

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    2025年04月13日
  • さいわい住むと人のいう

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    大きな家に住む香坂姉妹・桐子と百合子。
    戦災孤児の二人の夢は自分たちの家を持つこと。
    非婚の教師だった桐子、障害者の妻だった百合子。
    世間から嘲られるような目を向けられた二人。

    昭和という時代を感じた。
    読んでいてじわじわ涙が浮かんだ。
    強く生きる女性たちに幸いあれ。

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    2025年03月29日
  • つぎはぐ、さんかく

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    不器用ながらに3人で家族として暮らしていきたいっていうそれぞれの気持ちがとても丁寧に描かれていて読んでいて苦しくもなり…最後は風が吹いていったみたいにスッキリした終わりでよかった。それぞれが想い合っていて血のつながりなんて関係ないんだって思えるお話

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    2024年06月04日
  • つぎはぐ、さんかく

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    複雑な事情を抱えた三人、きょうだい三人でずっと一緒に暮らして行きたいと強く思う反面、自立しなければという気持ちとの葛藤が書かれている。三人を小さい頃から見守るお母さんのような優しい優子や気に掛けてくれる店の常連さんに見守られながら頑張っているヒロに感動した。

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    2024年02月05日
  • つぎはぐ、さんかく

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    なんとなくで読みはじめたら、あっという間に読み終わってた。
    読み終わった後で、帯を小川糸さんが書かれていることを知り、自分の直感が正しかったのだと思った。
    わたしの癒しの本がまた増えた。

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    2024年01月31日
  • つぎはぐ、さんかく

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    ちょっとわかったような、わからないような不思議な読後感。血縁の家族に恵まれなかった3人が強い絆で結ばれ、自分とは何か、家族とは何か、人生とは何かを、もがきながら探し続けているのかなと感じた。なにせ、中学生と二十代半ばの男女三人。直接的な血のつながりはないけれど、兄弟として身を寄せ合って生きてきた。三人の結びつきが強いがゆえに、その平穏な日常がいつ崩れ去ってしまうのかという怯え、緊張感が常に感じられる。家族って、毎日の生活を同じ空間ですごし、同じものを食べ、同じ部屋で眠り、思い出を積み重ねて出来上がってくるものだと思う。家族の愛情、思いやり、感情のぶつかり、いいことも悪いことも積み重ねて作り上げ

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    2023年12月04日
  • つぎはぐ、さんかく

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    ネタバレ

    きょうだい三人だけで暮らし、△を経営している。三人は複雑な事情を抱えている。

    これと、柔らかそうな表紙と文字をみて、児童書だと思っていたら、複雑な家族関係と中3弟の進路など、決して軽い話ではありませんでした。
    何か、為になったとか、心に響いたなどはありませんが、とにかく、花井さんとヒロのことがずっと気になって仕方ない。

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    2023年11月29日
  • つぎはぐ、さんかく

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    徐々に明らかになっていく歪さと成長の過程を丁寧に描写しつつ、食事などの要素も少し入っているので様々な見所があって面白かった。

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    2023年10月16日
  • つぎはぐ、さんかく

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    三人で暮らす晴太、ヒロ、蒼。蒼はまだ中学生で、晴太とヒロでちょっと食べることもできるお惣菜屋をやっている。しかし、この三人、なんだか事情がありそうで…。お惣菜として扱われる食品の丁寧な描写と、引っ込み思案と思われるヒロを軸に据えた語りで、三人の関係性や取り巻く状況がわかっていく。瀬尾まいこ、小川洋子、小手鞠るいあたりをぐるぐるっと混ぜたような内容でした。これがデビュー作みたいなので、これからもっと上手くなっていく方。楽しみな作家さんです。
    主人公が守りたかったものは、時がたてばそれぞれの道に分かれるものなので、固執しすぎな印象受けたけれど、まあ、それだけのこどわりがあるっていうのも伝わっている

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    2023年10月12日
  • つぎはぐ、さんかく

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     3人で肩を寄せあって生きるきょうだいの葛藤と決断を描いたヒューマンドラマ。全10話。ポプラ社小説新人賞受賞作。
              ◇
     街かどにある小さな惣菜屋。イートインコーナーがありコーヒーも飲めるこのお店を切り盛りするのは、24 歳のヒロという女性だ。コーヒーを点てたりヒロを手伝ったりするのが兄の晴太。2人には蒼という中学3年生の弟がいる。

     実は3人には血の繋がりはない。そしてヒロだけ姓が異なる。そんな3人が家族として肩を寄せ合うように暮らしている。それはまるで、別個の端切れをつぎはぎして1枚の布に仕上げたような家族だ。
     3人がそうなったのには複雑な理由があるのだが、今のままの

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    2023年06月18日
  • つぎはぐ、さんかく

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    『さんかく』というお惣菜とランチを出す飲食店を営んでいる三兄弟。主に食材の調達とコーヒーを出す兄の『晴太』と調理担当の姉『ヒロ』。年の離れた中学生の弟『蒼』が、進学せず家を出ると言い出し、ヒロは激しく動揺する。

    親に捨てられた血のつながらない三人が肩を寄せ合うように家族として暮らしている、閉じた世界。自分の会社の都合で子どもを放ってお金だけ出すような兄弟の父親、ハワイ生まれで日本人との間に子どもをつくり、日本に置き去りにしたヒロの母親。その反動か、家族と呼べる兄弟に執着しているようにみえるヒロ。あまりにも不安定な彼女に初めは戸惑いながら読んでいた。
    もがきながらもそれぞれのやり方で、しっかり

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    2025年12月05日
  • さいわい住むと人のいう

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    綺麗な表紙で読みたいと思っていたこの本
    最初、というか繋がりがあっという間に見えてしまってこれ以降楽しめるかな、と不安もありましたが、時間を遡る内容に少しずつ明らかになっていく事情

    みんな、幸せになりたかっただけ
    それを願うことは、決して悪いことじゃない
    幸せを追い求める中で絶望したり、他の何かを受け入れられなかったりもするかもしれない
    そもそもそれが幸せじゃないかもしれない

    穏やかな日々が、ただ続いて欲しかった
    それだけだったりもする
    たくさんの日々がある中で、そのどれもが間違いだった、なんて思いたくはないものですよね

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    2025年10月25日