トニモリスンのレビュー一覧

  • ビラヴド

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    自我を殺して生きるしかなかった人々の、心の葛藤や荒廃のすさまじさ、
    辛うじて再生することができた人々の、苦悩の深さ。
    人間性を育むのも壊すのも人であり、自由と権利がいかに大切かということ。
    一方で、どんなに過酷な時代にも、かすかな希望は芽生え
    その種もまた人であるということ。

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    2011年12月23日
  • スーラ

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    1919~1965年 オハイオ州
    ボトムで育った黒人の少女、奔放なスーラとおとなしいネルの友情を描く、ノーベル賞作家の初期傑作。

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    2010年01月29日
  • ソロモンの歌

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    ノーベル賞作家のトニ・モリソン女史の作品で、オバマ大統領の愛読書。さらに、小説家西加奈子さんが多大な影響を受けた作品である(帯に書かれていた)。

    黒人がまだ虐げられた存在であった頃のアメリカでの、「ミルクマン」という奇妙な(でもその渾名のルーツは、ちょっとグロテスクで、かなり切ない)ニックネームの男性が主人公。

    守銭奴の父、無力な母、奇妙な叔母、社会的に危険な友人・・・様々な登場人物が物語に彩りを添える。

    ストーリーの流れは決してスムーズではないのだが、この作家(あるいはこの作品)の持っているパワーでもってグイグイと読ませてくれる。

    登場人物の中で、ミルクマンに恋い焦がれる女性、ヘイガ

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    2009年12月28日
  • ソロモンの歌

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    その時代のアメリカでの黒人差別社会の在り方や、当時の黒人の考え方をかいまみれたのが良かった。
    主人公ミルクマンにもう少し好感が持てるともっと面白く感じたんだと思うが、あまりにも住んでる世界が違い冷静に歴史書的な読み方となった。
    ラストの解釈について、他の人の意見も聞いてみたい。
    帯の紹介にオバマ大統領が一番影響を受けた本に挙げていると書かれていたが、この本のどこら辺に感動したり、影響を受けたのかを教えてほしい。
    七曜日にではないよね!?

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    2009年10月04日
  • 青い眼がほしい

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    差別の本当のおそろしさというのは、暴力など物理的な迫害を受けることではなく、差別されている人間の心に「自分は差別されてしかるべき劣った人間だ」という意識を刷り込み、やがて当人自身が自分の存在を否定するようになるところにあるのだなと感じた

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    2025年11月17日
  • スーラ

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    ネタバレ

    何が書いてあるのかさっぱり分からんけど面白い!

    でも時々、これは私も考えたことあるけどそのことやろかって分かる所もある

    女たちは職を失うのを恐れているだけ
    ほんそれ

    沈黙が降りた。だが、ネルはその沈黙をみたす義務は感じなかった。
    こうなりたいんよ

    結局1人で生きてくことはできないんだよね
    病気になった時は自分以外の連絡先を書かないといけない
    それがなければ他人の手を借りないといけない
    今までだって、自分1人で生きてきたと思ってるのよね
    返さなければ、自分も1人で死ぬことになるよ、と自分に言い聞かせたい

    訳者後書き読んでやっと話の意味が分かった!
    こんな難しい話英語で読んで理解してなお

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    2025年03月25日
  • 青い眼がほしい

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    本の最後に青山氏も同じようなことを綴っていたが、突然全く関係のないような人物が登場してきたと思わせる部分があって、そこが少々読みにくかった。1回読んだだけでは、物語を完全に理解できなかった。もう1、2回読みたい。

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    2024年12月26日
  • ビラヴド

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    自分を所有することを諦め、愛し感じ考えることを手放し、人間性を放棄した男性。自我を殺され、愛する子を護るため世界を抹消しようとした女性。
    それぞれが誰かに助けられ、思い出すだけで胸が潰れてしまうほど忌まわしい過去を話せる相手、自分の身体がバラバラにならないよう繋ぎ止めてくれる誰かと、また生きる希望をみいだす。
    それでも、過去は消えない。どうにもならない人生への慟哭や助けられなかったことへの懺悔。もっと愛したかった、もっと愛されたかった、もっと人生を愛したかった熱望は、時空をもこえて響いてくる。とても苦しい話だった。
    語れない、語りたくないなかで、過去と現在を視覚的にも行き来しながら少しずつ全貌

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    2024年02月27日
  • 青い眼がほしい

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    白人による黒人の差別だけでなく、黒人の間でも差別があること、それも無邪気な子供の頃から。悲劇は何故起こったのかを考えるとズシッと心に響く。この本が立派に出版されるまでに25年もかかったと言う。それでも社会は少しずつ動いている。

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    2022年12月26日
  • 青い眼がほしい

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    これはなんというか、、ポエムだ。
    いやポエムを挟むことでこの貧困の辛さを紛らわせようとしている、というべきか、いやよく分からなくて難しいんよ。
    とは言え黒人のー、貧困のー、と言ってるだけでは誰も読んでくれんのだから、そういう意味ではすごいのだ。ともかく白人が人種差別をしているというより、黒人に染み込んでしまった、というか白人に刷り込まれた劣等感が半端ないんだろうというのがよく分かる。日本人の白人に対する意識もそう変わらんかもだし、何しろ白人なのかアーリア人なのか、やつらの支配者としての歴史の凄まじさよ。

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    2022年10月24日
  • 青い眼がほしい

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    何とか原書で読んでみた。主要でないとおぼしきところは飛ばしたりしたので消化不良かも。世間での高評価ほど感動せず。語り手の少女が貰った人形が白い肌で青い目でそれがかわいいとされてきるのに自分が違うので複雑な気持ちになるとか、子供の頃からマイナスなバイアスを抱えるのが伝わる。親に捨てられて育ったから自分が父親になっても、世間の父親のような対し方がわからないとか。自分の父親の子供を産むことが必ずしも不幸とは決めつけられない。そう決めているのは社会。しかし自分で生き方を選べないのは良くないし幼いうちにその境遇になるのは悲惨だ。その悲惨さを生み出している連鎖は描かれていると思う。

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    2020年09月03日
  • ソロモンの歌

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    青い眼に続き2つ目のトニ・モリスンだけれどやっぱり難しい。情景が入りづらい。どれが黒人の歴史そのもので、どれが単なるエピソードなのかよく分からない。オバマが人生最高の書に挙げたといえど、ちょっと意味不明やった。

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    2015年09月03日
  • ソロモンの歌

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    ノーベル賞作家ということもあり最後まで読んだが、よくわからない本だった。20世紀前半のミシガンに住むミルクマンと呼ばれる男は、家族にも友人にも恋人にも心が通わない。ある事件がきっかけで、自分の解放を求めて家族のルーツを探ってゆく。ペンシルヴェニア州ダンベルまで旅する。祖先を知る人々に接し、祖先について話を聞く。最後に、叔母のパイロットと一緒に、祖先であるソロモンが自分で飛んでアフリカに帰っていったという伝説の飛び場に出かける。そこで結末を迎える。20世紀前半のアメリカ黒人の生き方がリアルに描かれている。黒人のルーツを知らないと本の内容を理解できない本なのかもしれない。一方、死ぬことと生きること

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    2013年04月23日
  • ラヴ

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    いい小説(なにをもって“いい小説”というか、ということはあるにせよ)なんだろうけれど、私の趣味ではないのね。残念なことに。

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    2010年03月27日
  • ソロモンの歌

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    飛ぶということ、そして鳥これがキーワード。多分
    ラストの解釈はどちらにしても一長一短。
    私は、パイロット派。

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    2014年10月05日