牧髙光里のレビュー一覧
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今、最もホットな半導体業界で圧倒的な成功を収めている会社の勝因研究である。30年間この業界とこの会社を見てきた台湾の著名ジャーナリスト林宏文が満を持して書き上げたTSMC分析の傑作だ。
アメリカと中国のデカップリング、’22 米CHIPS法施行、コロナによるサプライチェーンの綻びなど地政学的要因で、台湾のTSMCは半導体の受託製造工場をアメリカや日・欧に分散することを始めた。米アリゾナ州、日本の熊本、シンガポールやヨーロッパなどへ莫大な補助金付きの本格的な工場進出である。
かつて日本の半導体産業は世界を席巻しアメリカとの貿易摩擦で衰退したが、日本は大企業の一部門として設計・製造・製品と垂直展開 -
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天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード
著:オードリー・タン
著:黄亜琪
訳:牧髙光里
紙版
良かった
文中に引用がありましたが、これは現代の墨子かもしれません。
兼愛 ⇒ 一人も見殺しにしない
すべての人の側に立って対話するという姿勢、考え方がいいと思いました
気になったのは、以下です。
■問題と向き合う
・対話とエンパシーがなければ、共感は起きないし、共通認識やシェアも生まれない
・向き合い、受け入れ、対処して、手放す
・思考を発展させるときには、できるだけ自己矛盾が起きないように心がける
・各当事者の側に立って、たくさんの当事者からひた -
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元々動物行動学は好きでそれ関係の本はよく読んでいたけど、鳥類は特に興味があった訳ではないので、鳥類本を読むのは初めて。
変わった版型とユーモラスで可愛いイラストに惹かれて読んでみました。
動物学者さんや鳥類研究者さんの共著で、鳥類の生態がユーモラスなイラストと共に書かれていて、とても読みやすいです。
おぉ!とびっくりした生態は
☆ワタリアホウドリは20キロ以上離れたところにいる獲物のにおいを嗅ぎ取ることができる
☆極寒の南極に住む皇帝ペンギンのヒナは数百羽が円陣を組んで体を温め合うが、その中心温度は37.5℃にもなる
☆ユーラシアカササギは鏡の中の自分を自分と認識できる。
一番、印 -
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その名を聞かない日がないほど重要な企業であるものの、実態は何も知らないので読んでみた。
まず設立されてから40年にも満たない企業であること、にも関わらず時価総額の世界ランキング10-12位に位置し、純利益では4位、先端半導体の世界シェアは9割を握るという驚異的な成長を遂げたことに驚いた。
半導体は高度な技術と非常に多くの工程を要する製品なため、設計と製造の分業が進み、tsmcは製造に特化したファウンドリーという形態をとる。製造と言っても設備投資や研究開発には莫大な資金投入が長期的に必要となる。1976年には台湾がアメリカラジオ会社からの技術供与を受けている。1980年に新竹サイエンスパークが -
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IQ180と言われるタン氏は、180は身長の事だと謙遜している。本書ではタン氏の事を「彼女」と読んでいるが、私の知るところでは性を持たない超越した存在と表現していたはずだ。台湾の政治家としての功績もさることながら、タン氏の本の読み方について語っているところが特に印象に残った。タン氏は本を読む時デジタル写真やコピーを撮る様に1ページ1ページ頭にコピーを保存してゆく。翌朝、頭の中の保存データを理解して内容を記憶領域に持って行くと言った具合だ。天才のやり方は我々凡人には真似できないし、理解もできない。タン氏の超越した考え方や幼少期の苦悩などもふんだんに描かれている一冊と言えよう。
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台湾のIT大臣として台湾社会の問題解決をしてきたオードリー・タンが、問題解決をどのように捉えているのかがわかる一冊。本のタイトル通り問題解決への4ステップと、問題解決の際にオードリーの大事にしているキーワードがふんだんに盛り込まれており、オードーリーがどんな人かよくわかります。
日本の政治家はもちろん、たとえば学校の生徒会とか、会社の総務部とかの人も自分ごとに置き換えて考えれることろはあると思います。
恥ずかしながらオードリーのことはこの本を読んで実態を知りました。天才と呼ばれるもそうではないと思っている理由を論理的に語っていたり、病弱だった子供時代や学校に行かなくなり独学していた頃の体験か -
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個人、企業、国すべてのレベルにおいて、さらには機械の故障に至るまで
エラーの根本原因はヒューマンエラーであり
ヒューマンエラーはゼロにできる(=エラーフリー)という考えの下、対処の方法について解説した本。
過去の成功ではなく失敗に学ばなければならない、という考え方は以前からあるものの
ヒューマンエラーを切り口とした分析・展開の仕方は斬新だと感じました。
ただ、海外の著者あるあるかもしれないですが、所々にエラーフリーの成果アピールがなされており
主旨とのズレを感じて読みにくかった面もありました。。
ページ数も300ページと多いですが内容も凝縮されているので
ざっと読んだだけでは私にとっては