岡本美月のレビュー一覧

  • 妖しい怪奇譚 実録怪談集

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    事実に徹する

    体験に変な解釈をせず、あくまでも体験者が事実と信じる出来事を書くということに徹している。霊を信じる・信じないは個人の自由だが、体験者にとっては、それがどれだけ信じ難い現象であっても、体験したことが事実なのである。第三者が余計な解釈をするのは良くないというのが著者の態度で、その通りだと思う。

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    2022年08月07日
  • 百物語 第九夜 実録怪談集

    ネタバレ 購入済み

    日常の怪異譚

    実話怪談集と言えどもこわい話ばかりではない。
    最後の「クボタ常務」のエピソードは、適度なユーモアがあり、ほっこりとした気分になる。作中の「クボタ常務」曰く、「あっちの世界でも同じような仕事をして忙しい」あの世でも仕事はするのである(笑)

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    2022年04月18日
  • 百物語 第十夜 実録怪談集

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    ネタバレ

     毎年刊行されているシリーズの最新作である。筆者の在地が岩手県ということもあり、今巻にはあの「東日本大震災」前後に起きた不可解な出来事も収録されている。
     まだ震災の傷が癒えきらないこの時期にそんな話を出版するのは不謹慎だ。そう主張する方もいるかもしれない。
     だが以前にも紹介した、稲川淳二さんが語った戦争に関わる怪談と同様、多くの人々が亡くなった事象に関わる怪談というものは、一般的な怪談のそれとは大きく異なる。
     単に読者を怖がらせるものほど、「創り」であることがほとんどだ。本物の戦争や震災に関わる怪談は、恐怖を抱かせるものはほとんどない。むしろ生存した方々、亡くなった方々双方への「鎮魂慰撫

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    2012年08月03日
  • 岩手怪談

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    隣県で風景が浮かぶところも多く身近なためか臨場感を感じられて一際ゾクッとできたと思います。

    今後、訪れた時にも「あの話にあった場所か」と思うことができて、その土地での想い出が一つ増えそうで楽しみです。

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    2025年03月08日
  • 百物語 第六夜 実録怪談集

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    怪談とは言え

    作者があとがきで記している通り、怖い話ばかりではなく、哀切な話、心温まる話なども収録されていて、
    バラエティーに富んでいる。こういうのは、集めようとするのではなく、自然に集まって来るものなのだろう。これが最後と言いつつ、本書がシリーズ六作目。次回作が出るのも時間の問題か。

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    2021年12月31日
  • 妖しい怪奇譚 実録怪談集

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     怖い話としてとらえるか不思議な話、奇妙な話、温かい話としてとらえた方が読んでいて違和感がなくなるだろう。

     恐怖と妖しい同じように見えてどこか違うその違いがうまく出せていれば読む人の心にはまるのだがどうだろうか。

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    2013年11月19日
  • 百物語 第五夜 実録怪談集

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    【目次】
     まえがき?
     まえがき?
    第一章 病院(六話)
    第二章 藤岡氏の体験談(十話)
    第三章 霊能者に関する話(七話)
    第四章 奇妙な話(二十九話)
    第五章 切ない話(五話)
    第六章 釣り場の怪(六話)
    第七章 奇怪な話(二十六話)
    第八章 遭遇(六話)
    第九章 心霊スポット(十話)
     あとがき

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    2009年10月04日
  • 百物語 第六夜 実録怪談集

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    【目次】
     まえがき(平谷)
     まえがき(岡本)
    第一章 オガワダさんの話
    第二章 ノグチの話
    第三章 桃子さんの話
    第四章 マサルさんの話
    第五章 ユウマさんの話
    第六章 ミサトさんの話
    第七章 ヤマモトさんの話
    第八章 シマノさんの話
    第九章 ヨウコさんの話
    第十章 アヤコさんの話
    第十一章 キノシタさんの話
    第十二章 マミさんの話
    第十三章 ヨネタさんの話
    第十四章 カナコさんの話
    第十五章 色々な人たちの話
     あとがき

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    2009年10月04日
  • 百物語 第七夜 実録怪談集

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    【目次】
     まえがき
    第一章 ホテルにて
    第二章 ササキさんの話
    第三章 ミヤモトさんの話
    第四章シラカワさんの話
    第五章 ユリさんの話
    第六章アシダさんの話
    第七章 アカネさんの話
    第八章 金縛り三題
    第九章 UFO五題
    第十章 ムカイさんの話
    第十一章 サツキさんの話
    第十二章 ユウマさんの話
    第十三章 マモルさんの話
    第十四章 オガワダさんの話
    第十五章 ウチダさんの話
    第十六章 路上にて
    第十七章 さまざまな怪異
     あとがき

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    2009年10月04日
  • 岩手怪談

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    岩手県の怪談

    幸福な幻影。実家に行くと亡くなった両親と犬と猫(おそらく両親と一緒に消えてるので亡くなってる)を見つける。一瞬で消えたようですが、幽霊といゆうより家の記憶に思えた。

    #怖い #切ない

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    2025年10月25日
  • 岩手怪談

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    岩手と言ったら、新型コロナウイルス流行期の日本47都道府県で、感染者ゼロを長いこと記録していた県という記憶が強い私ですが、本作はお勉強になりました。

    座敷わらし、大蛇、大百足など、いわゆる古風な怪談話は岩手に限らず、全国各地で語り継がれていると思います。一方で東日本大震災後の怪異は岩手の県民性が垣間見える話もあり、なんとも複雑な気持ちになります。

    ついつい怪談話と聞くと肩に力が入って身構えてしまいますが、本作冒頭の「怪異を書くことは供養にもなる。」に背中を押されて、最後まで読むことは出来ました。振り返ってみると怖さより、そういう怪異をどう捉えるか考えさせられる作品だったかなと感じます。

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    2025年05月06日
  • 岩手怪談

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    平谷美樹、岡本美月『岩手怪談』竹書房怪談文庫。

    2人とも初読み作家。2人とも岩手県在住作家とは知らなかった。しかも、平谷美樹に至っては女性作家と思っていたら、髭面の男性作家であったことに驚いた。

    竹書房怪談文庫の存在は以前から知っていたが、『岩手怪談』というズバリのタイトルに飛び付いた。

    岩手県を舞台にした怪談の掌編集である。

    東日本大震災の津波被害を題材にした怪談や座敷童、狐、民話の古里遠野を舞台にした怪談、全日空機と自衛隊機とが衝突し、遺体が散乱した雫石の慰霊の森で起きた怪異、親戚が亡くなる際のお知らせ、などなど、既視感の強い掌編ばかりが並ぶ。


    東日本大震災による津波被害を題材

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    2025年02月02日
  • 百物語 第五夜 実録怪談集

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    岡本美月氏と共著の1作目。
    知人からこういう怖い話を聞きましたと
    書き方なので、単調な感じがします。
    出てくる話で、似たような体験をした話を
    友人や知人から聞いた事があるので、
    共感を持てました。

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    2018年11月13日
  • 霊は語りかける 実録怪談集

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    震災のあとの話が多くて、怖さというよりもっと違うものを感じた。でも、それでも首筋が痛くなるのはやっぱり何かあるのかもしれないなとは思う。

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    2018年04月03日
  • 百物語 第十夜 実録怪談集

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     地震後の怪談集、やはり地震関連にも不思議なことって多々あるんだろうな。

     怪談やオカルトのようなアングラと言われるようなものでもそれを必要としている人にはとても有効的なことだと思う。
     
     案に否定するのは簡単だがもう少しおおらかな心を持ち合わせた方が世の中過ごしやすくなるのではないかと思う。

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    2013年12月03日
  • 霊は語りかける 実録怪談集

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    ネタバレ

     前巻と同じく、この本にも、あの震災に纏わる怪談が多数、掲載されています。被災地でボランティア活動をした人の話、被災地で取材活動をしたマスコミ関係者の話など、話者は話によって異なりますが、そのどれもが悲しみと哀しみに満ちており、被災地の映像を観ただけでは解らない「感情」が直に伝わってくるのです。
     怪談でないと伝わらないモノがある。怪談だからこそ伝わるモノがある。改めて認識しました。

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    2012年11月13日