村上雅郁のレビュー一覧
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本当は2ヶ月以上前に読み終わったのに、なかなか感想が書けませんでした。それは、りぼんちゃん(理緒)のように、私もかつてオオカミと一緒に暮らしていたからです。私の場合は母親がオオカミでした。当時の私にも朱理のような友達がいてくれたらどんなによかったかとボロボロ泣きながら読んだので机にティッシュの山ができました。それでもこの物語で朱理が理緒を救おうと奮闘したことで、当時の私も救われたような気がします。物語の終盤では現実の行政や法制度にも触れられているので、単なるフィクションに留まらず、もし身近に理緒のような子がいたらどうしたらいいか?という視点を持つことができるように思います。
この物語は、子ど -
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ネタバレ背が小さく、家族からもクラスメイトからも相手にしてもらえない“あかずきんちゃん“こと朱理と、親に精神的虐待を受けている“りぼんちゃん“こと理緒の、救済の物語に胸が打たれた。
朱理はみんなから相手にされず、そのなかで転校生の理緒だけは真っ直ぐ朱理と向き合ってくれた。そして朱理は理緒が父親から怒鳴られたり、バトミントンをすることを強要されたり、父の顔色を伺いながら生活していることを聞き、理緒を何とかして救えないかと孤軍奮闘する。
そのなかで朱理は、彼女の唯一の味方で今は亡きおばあちゃんが言っていた言葉と向き合っていくことにもなる。
『この世界には、オオカミがたくさんいるのよ』
『目に見えないオ -
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だれかを好きになるっていいな…
こんなにも胸が辛いはずなのに、
それ以上の幸せをもたらしてくれる。
★好きな人に自分の親友のことを悪く言われ
傷つく瑠璃。その後彼女がとった行動はー。
「ラピスラズリの初恋」
★小学生のときからかっていた香奈多を亡くし、自分責める佑実。そんな彼女は恋に臆病になるがー。
「バカナタの言うとおり」
★ずっと一緒にいたはずなのに、
いつしか話せなくなってしまったあかずきんちゃんに秘めていた想いを伝えるためにー。
「あかずきんちゃんをさがして」
★好意はときに刃になる、
人を傷つけてしまうこともある。
どうやったら傷ついた兄を私は救えるのだろうかー。
「秘密のゆ -
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黒野くん、いい味出してるなぁ…
中学生にしてここまで、自分を持っているのは
本当にすごいことだなぁ
そんな彼が周囲の人の話を聞いて
寄り添っていく心温まる作品だった。
特に好きな話はやっぱりepisode7の黒野が自分の想いを語るシーン。黒野の人となりに周囲の人はとても救われていると思うし、彼がそれを楽しんでやっていることに感服した。彼のように人生を楽しめたら、とても毎日が輝いているんだろうなぁ。
私も黒野のように、いつかだれかの話を聞いて
寄り添える、そんな人になりたい
p.49.50 努力の理由(episode1 シロクマを描いて)
「好きだから努力できるのか、努力できるから好きなの -
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表紙の絵がかわいかったから、もっと楽しい話かと思ったら、つらい話でびっくりした。
理緒は、お父さんが虐待するのに、がんばっていたのが、大変だしかわいそうだと思った。お母さんのことをかばったのに責められて、ショックだったはず。周りから見たら、お母さんもお父さんに虐待されているからしかたないけど、かわいそうすぎる。元気になってうれしかった。
理緒を助けるのに一生懸命だった朱里は、赤ちゃんみたいで、話を聞いてもらえない子だった。だけど、がんばってみんなを味方にすることができた。がんばってた姿が、かっこよかった。
朱里は、物語に助けられてた。ぼくも、物語に助けられることがある。みんな本を読めばいいのに